PR伝統の設計思想を継承しながら高品位パーツを刷新
Auraの名機が“再誕”!ピュア・アナログ思想「VA40 rebirth」で現代スピーカーを鳴らしきる
■MOSFETシングルプッシュプルと大型ヒートシンクを装備
創業35周年を機にAuraの原点であるプリメインアンプの「VA40」が「VA40 rebirth」(リ・バース:復活)として現代に蘇った。クロームフィニッシュと黒を対比させた外観とシンプルな操作系はオリジナル通り。このデザインは時を経ても色褪せず、Auraを知らない人なら誕生したばかりのニューモデルと説明されても疑わないだろう。
実際のところ中身は厳密な復刻と言うより現代のオーディオファンを納得させる方向での進化を遂げているので、新製品と呼ぶにふさわしい。MOSFETのシングルプッシュプルで構成した増幅回路を踏襲しながら出力素子は日立製からEXICONの同等デバイス(ECX10P20/ECX10N20)に変わり、大型のヒートシンクをメイン基板上部に配置。
■ハイグレードなコンデンサーと大型トロイダルトランスを採用
200VAの大容量トロイダルトランスを奢った電源回路をはじめとして、コンデンサーや抵抗など音質を左右するパーツを吟味するなど、クラスを感じさせない贅沢な作りにもこだわりが感じられる。時の流れに呼応した進化を遂げながら機能の拡張やデジタル化とは一線を画す姿勢が明白で、設計思想そのものは初代機から忠実に受け継いでいることがわかる。
3系統のライン入力と1系統のフォノ入力(MM)を備え、出力はチャンネル当たり50W(8Ω)を確保。スリムな筐体はオリジナル通りだが、大型フットを取り付けているので高さは76mmに及ぶ。ちなみにフロントパネルは燕三条で加工されたもので、深みのある光沢は息を呑むほど美しい。
セレクターとボリュームを右に配し、左側はパワースイッチとヘッドホン端子が並ぶ操作系の構成はシンプルをきわめ、現代のアンプがほぼ例外なく採用するリモコン操作にすら本機は非対応だ。潔いまでの割り切りの良さは、ミニマムを志向する現代のライフスタイルにぴったりとも言える。
■個性が異なる現代スピーカーを組み合わせて真価に迫る
生まれ変わった名機の真価を検証するために、今回は3つのブックシェルフ型スピーカーを用意した。再生機器はアキュフェーズのCDプレーヤー「DP-450」とELACのアナログレコードプレーヤー「MIRACORD 80」を用いている。MIRACORD 80には、コストパフォーマンスの高さで人気のカートリッジである中電のMM型カートリッジ「MG‐3675」を取り付けた。
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