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“高コスパ” で人気のPolk Audioスピーカーは、「audioquestの高音質ケーブル」でもっと輝く。グレードアップ具合を克明レポート!
米「Polk Audio(ポークオーディオ)」のスピーカーは、その高いコストパフォーマンスで近年多くのユーザーから支持を得ているが、それを接続する “ケーブルのクオリティ” にもこだわることで、さらに音質を追求できるポテンシャルも秘めている。それでは、人気ケーブルブランド「audioquest(オーディオクエスト)」の高音質ケーブルを使うと、どれだけの体験が得られるのか? オーディオ評論家の逆木一氏がレビューする。
なお本記事でご紹介するケーブルについては、Polk Audioのスピーカー「Reserveシリーズ」または「Signature Eliteシリーズ」を購入/応募することで、もれなくプレゼントされるキャンペーンが期間限定で実施されている(2025年1月6日購入分まで)。ぜひ購入の参考にしていただきたい。
近年のオーディオのトレンドを俯瞰すると、「テレビとの連携」と「ネットワーク対応」というふたつのトピックが見て取れる。
前者については、各種映像ストリーミングサービスがテレビ本体に組み込まれたことで、テレビの「メディアセンター」としての存在感が高まった。それを受けて、映像機器との接続を容易にするHDMI ARCのピュアオーディオ機器への搭載も価格帯を問わず拡大。結果的に、「ホームシアターとまではいかずとも、いい音で映像コンテンツを楽しみたい」という、今までも潜在的に存在していた需要にリーチすることが可能になり、マランツ「MODEL M1」のような大ヒットモデルも生まれることになった。
後者については言わずもがな、10年以上前から続いているネットワークオーディオの流れの中にあるものだ。こちらも近年Apple MusicやAmazon Musicといった大手を含む各種音楽ストリーミングサービスがロスレス/ハイレゾ配信を開始したことで、それらを楽しむためにオーディオ機器のネットワーク対応の重要性は俄然増している。
このふたつのトピックを踏まえ、近年のトレンドを解釈するのなら「利便性と音質の両立」ということになるだろう。「テレビとの連携」も「ネットワーク対応」も、結局はこの点に行き着く。これは「ひたむきなクオリティの追求」を是とする、良くも悪くもマニアックな従来のオーディオとは異なるものだが、純粋にオーディオやホームシアターの楽しさ・面白さを大切にしてきた筆者にとってはむしろ喜ばしい状況だ。
あわせて考えるのが、そんな現代のオーディオ・シーンに相応しいスピーカーとはどのようなものか、ということ。
良い意味でカジュアルになり、裾野の広がったオーディオのスタイルを前提にするなら、組み合わせるスピーカーには、高度な使いこなしを必要とせず、それでいて優れた再生品質を備えていることが求められる。また、導入しやすい価格設定がされていることも同様に重要になる。
そうした条件を満たすスピーカーブランドを考えた時、有力な選択肢として思い当たるのが、Polk Audioだ。前置きが長くなってしまったが、今回はPolk Audioの製品を現代的なシステムで使って実力を探るとともに、ケーブルの交換によるアップグレードも試してみたい。
スピーカーに先立ち、システムの中核として今回用いるのがマランツの多機能プリメインアンプ「MODEL 60n」。HDMI ARCによるテレビとの連携、独自のネットワークオーディオのプラットフォーム「HEOS」の搭載により、まさに「現代的なオーディオ」を体現するとともに、純粋なステレオ・プリメインアンプとしても練り上げられたモデルである。
MODEL 60nと組み合わせるPolk Audioのスピーカーとして、今回は「Signature Eliteシリーズ」のブックシェルフ「ES20」と「Reserveシリーズ」のトールボーイ「R600」をチョイス。一般的なリビング環境を想定したセットアップを行った。
生産規模の大きさを活かして優れたコストパフォーマンスを実現するPolk Audioの製品群にあって、ミドルクラスのSignature Eliteシリーズは特にその傾向が色濃い。
同シリーズ中最大のブックシェルフであるES20は、40kHzまでの再生を可能とするテリレン・ドーム・トゥイーターと165mmマイカ強化ポリプロピレン・ウーファーを搭載する本格仕様であり、ペアで税込57,200円という価格からは望外のレンジの広さを実現。さらにPolk Audio独自のバスレフポート技術「Power Port」を搭載し、低域の豊かさとセッティングの容易さを両立している点も見逃せない。
音楽ソースとして用いたレジーナ・スペクターのアルバム『Songs』(Amazon Music、44.1kHz/24bitで配信)では、ピアノとボーカルから成る比較的シンプルな楽曲を情感豊かに表現。映像ソースとして用いた『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(Amazon Prime Videoで配信)では、本機のレンジの広さが存分に生かされ、作品の中心を占めるソリッドなダイアローグからケレン味を抑えた生々しい銃撃戦にいたるまで聴きごたえたっぷり。総じて比較的大型のブックシェルフに期待される水準を軽々とクリアする、見事な再現である。
Reserveシリーズは現在日本に導入されているPolk Audio製品としては最上位に当たり、「R600」は3モデルあるトールボーイの中間に位置する。とはいえ、ひとつ上の「R700」となると一気にサイズが大型化し、それに伴って低域のコントロールなど課題も増えるため、一般的な住環境での使いやすさという点ではむしろR600に軍配が上がる。
R600は高域用のピナクルリング・ラジエーター・トゥイーター、中低域用の165mmタービンコーン×2という構成で、下向きに低音を放射する「Power Port 2.0」技術の搭載によるセッティングの自由度の高さはES20と共通する美点。なお本機の重量は1本あたり21.5kgとクラスを考えればかなりの重量級であり、Polk Audioらしい、クラスを越えた物量の投入が感じられる。
R600で聴くレジーナ・スペクターの『Songs』はES20と比べてピアノとボーカル両方で厚みや響きの豊かさが強く意識され、それでいて輪郭描写は鮮明さを増して曖昧さの欠片もない。音数の少ないシンプルな楽曲だからこそ、個々の要素の差が際立つ。『シビル・ウォー』ではトールボーイらしいレンジの広さがいかんなく発揮され、特にアクションシーンの緊迫感や銃撃の生々しい感触は特筆に値する。いずれもシリーズによるグレードの違い、ブックシェルフとトールボーイの違いが明確に表れた形だ。
なお本記事でご紹介するケーブルについては、Polk Audioのスピーカー「Reserveシリーズ」または「Signature Eliteシリーズ」を購入/応募することで、もれなくプレゼントされるキャンペーンが期間限定で実施されている(2025年1月6日購入分まで)。ぜひ購入の参考にしていただきたい。
近年のオーディオのトレンドを俯瞰すると、「テレビとの連携」と「ネットワーク対応」というふたつのトピックが見て取れる。
前者については、各種映像ストリーミングサービスがテレビ本体に組み込まれたことで、テレビの「メディアセンター」としての存在感が高まった。それを受けて、映像機器との接続を容易にするHDMI ARCのピュアオーディオ機器への搭載も価格帯を問わず拡大。結果的に、「ホームシアターとまではいかずとも、いい音で映像コンテンツを楽しみたい」という、今までも潜在的に存在していた需要にリーチすることが可能になり、マランツ「MODEL M1」のような大ヒットモデルも生まれることになった。
後者については言わずもがな、10年以上前から続いているネットワークオーディオの流れの中にあるものだ。こちらも近年Apple MusicやAmazon Musicといった大手を含む各種音楽ストリーミングサービスがロスレス/ハイレゾ配信を開始したことで、それらを楽しむためにオーディオ機器のネットワーク対応の重要性は俄然増している。
このふたつのトピックを踏まえ、近年のトレンドを解釈するのなら「利便性と音質の両立」ということになるだろう。「テレビとの連携」も「ネットワーク対応」も、結局はこの点に行き着く。これは「ひたむきなクオリティの追求」を是とする、良くも悪くもマニアックな従来のオーディオとは異なるものだが、純粋にオーディオやホームシアターの楽しさ・面白さを大切にしてきた筆者にとってはむしろ喜ばしい状況だ。
あわせて考えるのが、そんな現代のオーディオ・シーンに相応しいスピーカーとはどのようなものか、ということ。
良い意味でカジュアルになり、裾野の広がったオーディオのスタイルを前提にするなら、組み合わせるスピーカーには、高度な使いこなしを必要とせず、それでいて優れた再生品質を備えていることが求められる。また、導入しやすい価格設定がされていることも同様に重要になる。
そうした条件を満たすスピーカーブランドを考えた時、有力な選択肢として思い当たるのが、Polk Audioだ。前置きが長くなってしまったが、今回はPolk Audioの製品を現代的なシステムで使って実力を探るとともに、ケーブルの交換によるアップグレードも試してみたい。
「見事な再現」。クラスを越えた物量のPolk Audio
スピーカーに先立ち、システムの中核として今回用いるのがマランツの多機能プリメインアンプ「MODEL 60n」。HDMI ARCによるテレビとの連携、独自のネットワークオーディオのプラットフォーム「HEOS」の搭載により、まさに「現代的なオーディオ」を体現するとともに、純粋なステレオ・プリメインアンプとしても練り上げられたモデルである。
MODEL 60nと組み合わせるPolk Audioのスピーカーとして、今回は「Signature Eliteシリーズ」のブックシェルフ「ES20」と「Reserveシリーズ」のトールボーイ「R600」をチョイス。一般的なリビング環境を想定したセットアップを行った。
高コスパのブックシェルフ大型モデル「ES20」
生産規模の大きさを活かして優れたコストパフォーマンスを実現するPolk Audioの製品群にあって、ミドルクラスのSignature Eliteシリーズは特にその傾向が色濃い。
同シリーズ中最大のブックシェルフであるES20は、40kHzまでの再生を可能とするテリレン・ドーム・トゥイーターと165mmマイカ強化ポリプロピレン・ウーファーを搭載する本格仕様であり、ペアで税込57,200円という価格からは望外のレンジの広さを実現。さらにPolk Audio独自のバスレフポート技術「Power Port」を搭載し、低域の豊かさとセッティングの容易さを両立している点も見逃せない。
音楽ソースとして用いたレジーナ・スペクターのアルバム『Songs』(Amazon Music、44.1kHz/24bitで配信)では、ピアノとボーカルから成る比較的シンプルな楽曲を情感豊かに表現。映像ソースとして用いた『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(Amazon Prime Videoで配信)では、本機のレンジの広さが存分に生かされ、作品の中心を占めるソリッドなダイアローグからケレン味を抑えた生々しい銃撃戦にいたるまで聴きごたえたっぷり。総じて比較的大型のブックシェルフに期待される水準を軽々とクリアする、見事な再現である。
自宅でも使いやすいトールボーイ「R600」
Reserveシリーズは現在日本に導入されているPolk Audio製品としては最上位に当たり、「R600」は3モデルあるトールボーイの中間に位置する。とはいえ、ひとつ上の「R700」となると一気にサイズが大型化し、それに伴って低域のコントロールなど課題も増えるため、一般的な住環境での使いやすさという点ではむしろR600に軍配が上がる。
R600は高域用のピナクルリング・ラジエーター・トゥイーター、中低域用の165mmタービンコーン×2という構成で、下向きに低音を放射する「Power Port 2.0」技術の搭載によるセッティングの自由度の高さはES20と共通する美点。なお本機の重量は1本あたり21.5kgとクラスを考えればかなりの重量級であり、Polk Audioらしい、クラスを越えた物量の投入が感じられる。
R600で聴くレジーナ・スペクターの『Songs』はES20と比べてピアノとボーカル両方で厚みや響きの豊かさが強く意識され、それでいて輪郭描写は鮮明さを増して曖昧さの欠片もない。音数の少ないシンプルな楽曲だからこそ、個々の要素の差が際立つ。『シビル・ウォー』ではトールボーイらしいレンジの広さがいかんなく発揮され、特にアクションシーンの緊迫感や銃撃の生々しい感触は特筆に値する。いずれもシリーズによるグレードの違い、ブックシェルフとトールボーイの違いが明確に表れた形だ。
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