PR価格だけではない “音作り” の良さ
VGP2024で金賞多数!Polk Audioのスピーカーが評論家からもユーザーからも「高評価」を得ているわけ
“手の届きやすい価格” でありながら高水準のスピーカーで人気のブランドが、アメリカ東海岸のPolk Audio(ポークオーディオ)だ。2021年に日本に再上陸し、瞬く間にスピーカー市場でトップクラスのシェアを獲得。いま最注目ブランドのひとつである。
そんなPolk Audioだが、国内最大級のオーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP」にて、各カテゴリーの「金賞」を獲得する常連ブランドとなっている。最新のVGP2024でも、7つの製品が金賞を獲得している。
一般のユーザーからもオーディオ評論家からも高い評価を得ているPolk Audio。なぜそこまでの注目を集めているのだろうか。VGPの審査員長の大橋伸太郎氏、審査員の岩井 喬氏の両名による対談から、その魅力を探っていきたい。
【VGP2024 金賞受賞モデル】
■映像音響部会
・「MXT60」スピーカーシステム・映像音響(ペア10万円未満)
・「MXT10」サブウーファー(15万円未満)
■ピュアオーディオ部会
・「R700」スピーカーシステム/フロア型(ペア20万円以上30万円未満)
・「ES60」スピーカーシステム/フロア型(ペア10万円以上20万円未満)
・「ES50」スピーカーシステム/フロア型(ペア10万円未満)
・「ES15」スピーカーシステム/ブックシェルフ型(ペア10万円未満)
■ライフスタイル分科会
・「SIGNA S4」サウンドバータイプTV用オーディオ(4万円以上5万円未満)
大橋 Polk Audioは日本のスピーカー市場において、第2位のシェアを獲得しています。2021年の再上陸以来、かくも短期間にそれだけシェアを獲得したのは、リーズナブルなアメリカのスピーカーが待望されていたことが⼤きいと思います。
ヨーロッパ系のスピーカーとアメリカ系のスピーカーって、昔ほどではないにせよ、やはり音の方向が違います。スピーカーの音はDNAみたいなもので、その国の言語が大きく影響しています。母音が中心なのか、子音が中心なのかとか。
スピーカーの用途からしても、ヨーロッパは放送用に発展してきた一方で、アメリカのスピーカーは劇場育ちというのがあるわけです。映画館のどこに座っていても音が飛んでくる、そういうスピーカーがアメリカでは主流でした。
また、アメリカの母国音楽の伝統も影響しているはずです。カントリー、ジャズ、ブルースなどは、狭い場所で目の前にいる演奏者の音を聴きます。1970年代にPAを使った商業ロックの時代になっても、間近で聴く音楽を拡大したような音の作り方です。逆にヨーロッパでは、教会やオペラハウス、近代ではホールなど広く間接音成分の多い空間です。
そうした流れもあり、ヨーロッパのスピーカーは音場と音像のバランスで成り立っています。アメリカは圧倒的に音像重視で、音が前に来てほしいという設計。その理由が、アメリカの母国音楽の伝統と劇場育ちの2つから来ているというわけです。
アメリカのスピーカーでは、JBL、ALTEC、Electro-Voice、Boston Acoustics、INFINITY、ボーズなどのブランドが昔から人気を得てきました。しかし市場の変化があり、日本で受け入れられやすい中間価格帯のモデルが減ってきてしまった。結果日本では、アメリカのスピーカーが90年代から2000年代にかけて空白状態でした。
Polk Audioは、その市場ニーズに応えたと言えるでしょう。非常に良いタイミングで日本に上陸してきて、やはり前に音が出てくるというアメリカ由来のサウンドが受け入れられた。Polk Audioの現行モデルはアメリカ向けとヨーロッパ向けを統合したグローバルモデルですが、アメリカスピーカーの伝統が残っています。
岩井 Polk Audioはライバルのブランドよりも安い価格設定をされているというのが、一番の魅力かなと。限られたコスト内で性能を発揮させるための設計の工夫や、量産効果によるコスト削減効果を発揮しているように感じています。そういった開発をしているのがユーザーライクかなと思いますね。
大橋 ホームシアターなどの映像音響においては、特にその恩恵が大きいと思いますね。5.1.2ch、5.1.4ch、7.1.2ch、7.1.4chなどの構成になってくると、やはりスピーカー1本の単価が安いことは総和でいくとかなり大きな差になってきます。そういった側面も人気の理由としてあると思います。
そして発展性という意味では、口径の統一化もポイントです。要するにフロア型、ブックシェルフ、センターでユニット口径が統一されているから、非常にシステム化がしやすい。値段も手頃に抑えられているからモアチャンネル化がしやすくて、発展性がよく考えられている。
そんなPolk Audioだが、国内最大級のオーディオビジュアル機器の総合アワード「VGP」にて、各カテゴリーの「金賞」を獲得する常連ブランドとなっている。最新のVGP2024でも、7つの製品が金賞を獲得している。
一般のユーザーからもオーディオ評論家からも高い評価を得ているPolk Audio。なぜそこまでの注目を集めているのだろうか。VGPの審査員長の大橋伸太郎氏、審査員の岩井 喬氏の両名による対談から、その魅力を探っていきたい。
【VGP2024 金賞受賞モデル】
■映像音響部会
・「MXT60」スピーカーシステム・映像音響(ペア10万円未満)
・「MXT10」サブウーファー(15万円未満)
■ピュアオーディオ部会
・「R700」スピーカーシステム/フロア型(ペア20万円以上30万円未満)
・「ES60」スピーカーシステム/フロア型(ペア10万円以上20万円未満)
・「ES50」スピーカーシステム/フロア型(ペア10万円未満)
・「ES15」スピーカーシステム/ブックシェルフ型(ペア10万円未満)
■ライフスタイル分科会
・「SIGNA S4」サウンドバータイプTV用オーディオ(4万円以上5万円未満)
わずか数年でシェアトップクラスに躍進したPolk Audio
大橋 Polk Audioは日本のスピーカー市場において、第2位のシェアを獲得しています。2021年の再上陸以来、かくも短期間にそれだけシェアを獲得したのは、リーズナブルなアメリカのスピーカーが待望されていたことが⼤きいと思います。
ヨーロッパ系のスピーカーとアメリカ系のスピーカーって、昔ほどではないにせよ、やはり音の方向が違います。スピーカーの音はDNAみたいなもので、その国の言語が大きく影響しています。母音が中心なのか、子音が中心なのかとか。
スピーカーの用途からしても、ヨーロッパは放送用に発展してきた一方で、アメリカのスピーカーは劇場育ちというのがあるわけです。映画館のどこに座っていても音が飛んでくる、そういうスピーカーがアメリカでは主流でした。
また、アメリカの母国音楽の伝統も影響しているはずです。カントリー、ジャズ、ブルースなどは、狭い場所で目の前にいる演奏者の音を聴きます。1970年代にPAを使った商業ロックの時代になっても、間近で聴く音楽を拡大したような音の作り方です。逆にヨーロッパでは、教会やオペラハウス、近代ではホールなど広く間接音成分の多い空間です。
そうした流れもあり、ヨーロッパのスピーカーは音場と音像のバランスで成り立っています。アメリカは圧倒的に音像重視で、音が前に来てほしいという設計。その理由が、アメリカの母国音楽の伝統と劇場育ちの2つから来ているというわけです。
アメリカのスピーカーでは、JBL、ALTEC、Electro-Voice、Boston Acoustics、INFINITY、ボーズなどのブランドが昔から人気を得てきました。しかし市場の変化があり、日本で受け入れられやすい中間価格帯のモデルが減ってきてしまった。結果日本では、アメリカのスピーカーが90年代から2000年代にかけて空白状態でした。
Polk Audioは、その市場ニーズに応えたと言えるでしょう。非常に良いタイミングで日本に上陸してきて、やはり前に音が出てくるというアメリカ由来のサウンドが受け入れられた。Polk Audioの現行モデルはアメリカ向けとヨーロッパ向けを統合したグローバルモデルですが、アメリカスピーカーの伝統が残っています。
岩井 Polk Audioはライバルのブランドよりも安い価格設定をされているというのが、一番の魅力かなと。限られたコスト内で性能を発揮させるための設計の工夫や、量産効果によるコスト削減効果を発揮しているように感じています。そういった開発をしているのがユーザーライクかなと思いますね。
大橋 ホームシアターなどの映像音響においては、特にその恩恵が大きいと思いますね。5.1.2ch、5.1.4ch、7.1.2ch、7.1.4chなどの構成になってくると、やはりスピーカー1本の単価が安いことは総和でいくとかなり大きな差になってきます。そういった側面も人気の理由としてあると思います。
そして発展性という意味では、口径の統一化もポイントです。要するにフロア型、ブックシェルフ、センターでユニット口径が統一されているから、非常にシステム化がしやすい。値段も手頃に抑えられているからモアチャンネル化がしやすくて、発展性がよく考えられている。