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PRReserve/Signature Elite/Monitor XT、どれが好み?

なぜ? 実は「大きいほど人気」なPolk Audioのスピーカー、全3シリーズの“大型モデル”比較試聴でわかった魅力

公開日 2024/12/26 06:30 土方久明
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物量投入の最上位「Reserveシリーズ」



最後に、日本で展開される最上位のReserveシリーズを聴いた。ピナクル・リングラジエーター・トゥイーターやタービンコーン・ウーファー、X-Port技術などを搭載し、広大なfレンジと低歪みを実現している。

ミッドやウーファー部の渦巻き状の振動板が視覚的なポイントとなっているが、これは振動板の質量を増やさずに剛性と内部損失を飛躍的に高める独自技術「タービンコーン」によるものだ。また、フロア型モデルは底面に「Power Port 2.0」が設置されている。

ブックシェルフ「R200」を試聴



「R200」(103,400円・税込/ペア)

まずはブックシェルフの「R200」から聴いたが、音が出た瞬間、同席した編集者一同が「おぉ」と声を上げた。アデルのボーカルはさらにリアルになり、ピアノやアコースティック楽器の質感表現も良い。Polk Audioの共通する音楽性の高さを活かしつつ、ソースが持つ音色や質感をより正確に伝える。

LE SSERAFIMはSignatureシリーズのES20同様、低音域がしっかり出るものの、中音域や高音域に音が被らない。さらに各帯域のつながりが良いため、エリック・アレキサンダーの演奏の一体感が向上し、熱量が感じられる。イントロでトランペットとサックスが同時にメロディを奏でる際の演奏的なタイミングが揃っている。低音域のレンジは広く、さすが最上位シリーズだと感じた。

フロア型「R700」を試聴



「R700」(132,000円・税込/1台)

続いて、フロア型の「R700」。重量はなんと35.9kgもあり、物量の充実ぶりに驚かされる。全体の音の印象として、R200からさらに低域の迫力が増し、分解能と立ち上がりが向上している。本日聴いた中では、聴感上のfレンジなどオーディオ的な再生尺度が最も高く、価格が大幅に上がるハイエンドオーディオの領域に入ってくる音だ。

アデルのボーカルは質感、音色、リアリティのすべてが向上し、ピアノタッチの強弱の描き分けにも余裕が出ている。このスピーカーは音楽的な一体感を有し、最も音楽を聴きたくなるスピーカーだと感じた。ハードバップジャズでは最適な帯域バランスとグルーブがある。ベースやドラムがリズムを作り、サックスがそれに続く一連の流れから、アーティストの意図がより伝わるようになった。

R700はハイエンドオーディオ的な再生が行える

小音量でもリニアリティが高く、ムターではイントロのわずかな暗騒音までもが伝わり、静寂さが表現されている。臨場感が高まり、まるで目の前で演奏しているような感覚。ヴァイオリンの艶やかな音色が魅力で、大型キャビネットと複数のウーファーによる相乗効果で、オーケストラの壮大さがさらに際立ったのは嬉しいポイントだ。

Polk Audioは大きいほど “中低音域の表現力向上”



まとめとなるが、コンポーネントオーディオの中で、スピーカーは音質に最も影響を与える重要な要素であり、コストが最も反映される部分でもある。

今回の試聴ではシリーズのグレード差を感じつつも、それだけではない、各シリーズごとの音楽表現の魅力の違いを感じ取れた。Monitor XTシリーズはキレの良いハイスピードな音、Reserveシリーズは低音域が強力で色艶の良い音で、ボーカル音像やステージ表現力に優れている。Reserveシリーズは、特に現代的な描写力が光る。

Polk Audioは大型モデルを導入する選択肢は「あり」だ

キャビネットの大きさによる音の違いも明確だった。全てのスピーカーブランドが同様ではないが、Polk Audioの場合、大型モデルはキャビネット容積の増大による中低音域の表現力向上や、スピーカーユニット数の増加による負荷分散の効果がはっきりと聴き取れた。

製作コストを最大限活用して設計されたPolk Audioのスピーカーは、限られた予算で最適な音質を実現する能力が際立っている。今回の試聴を通じて、大型モデルを導入する選択肢は十分に「あり」だと確信した。

(提供:ディーアンドエムホールディングス)

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