折原一也のCESレポート(3)
<CES>日韓メーカーが提案する「スマート」を検証する
■スマートTV+タブレット連携は東芝の取り組みに注目
各社の薄型テレブとタブレット/スマートフォン連携機能は、去年と比べて着実に一歩前進していた。
タブレットによるリモコン操作と、DLNAによる動画・音楽・写真のネットワーク再生(北米では録画文化が根付いていないため、PC内の動画が前提)は主要各社が対応。今年の目玉としては、タブレットで閲覧しているサイトのURLをテレビに送り、その後はそのままタブレットをタッチパッドして操作する機能を各社がアピール。各社とも、申し合わせたかのように同じ機能を紹介していたのが興味深い。以下、いくつか面白い機能をピックアップして紹介する。
テレビとタブレットを巡る動きで、最も個性的な取り組みを行っていたのが東芝だ。東芝はCESのブース内では、「テレビ自体のスマート化」はほとんどアピールしていなかったが、タブレット経由でテレビをコントロールする「メディアガイドApp」という取り組みを強力に押し進めている。
北米はCATVによる多チャンネル放送が家庭に広く普及しており、テレビ画面側のUIを操作するより、タブレットで操作するUIを作りこんだ方が、利便性が高まると見込んだわけだ。
こうした取り組みは、日本では「RZタグラー」を始めとした「Appsコネクト」を仕掛けた片岡氏の手腕によるところが大きい。より広い視点で見ると、各国の各地域事情に応じた機能/サービスを作り込むという、東芝の従来からの方針が現れた好例と言えるだろう。