【第56回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ
スウェーデン国民の5人に1人が観た名作!孤独な老人と隣人の心の交流を描くヒューマンドラマ
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2015年製作の『幸せなひとりぼっち』をご紹介します!
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『幸せなひとりぼっち』(2015年・スウェーデン)
(配信:Amazon Prime Video)
スウェーデンで『スターウォーズ:フォースの覚醒』を抑えて興行収入第1位、国民の約5人に1人が観たと言われる程の大ヒットを記録した人間ドラマ。町のルールを重んじるばかりに、周囲から煙たがられている老人オーヴェ(ロルフ・ラスゴード)は、最愛の妻に先立たれたことで自殺を決意。しかし、隣に越してきたパルヴェネ一家の登場によって、オーヴェの孤独な日常が少しずつ形を変えていく…。
予期せぬ出来事や喪失が原因で、誰にだって死にたくなる瞬間は訪れる。けれど、些細な出来事やきっかけによって生きる希望が湧く瞬間も訪れる。そんな感覚に心当たりはないだろうか。死に囚われていた偏屈な老人が、隣人たちとの交流を通して生きる理由を模索していく姿を描いた本作の中には、時に煩わしくもあり、時に救いにもなり得る他者との関係性、その繋がりがもたらす価値を見改める機会がふんだんに盛り込まれている。
心身が疲弊している時に観たのなら、きっとあなたの背中を押してくれるに違いない。トム・ハンクス主演によるリメイク作『オットーという男』が3月10日から公開されているが、ハリウッド版とは異なる魅力を放つオリジナル版も是非ご堪能あれ(どちらも良作です)。
(C)Tre Vanner Produktion AB. All rights reserved.
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。
『幸せなひとりぼっち』(2015年・スウェーデン)
(配信:Amazon Prime Video)
スウェーデンで『スターウォーズ:フォースの覚醒』を抑えて興行収入第1位、国民の約5人に1人が観たと言われる程の大ヒットを記録した人間ドラマ。町のルールを重んじるばかりに、周囲から煙たがられている老人オーヴェ(ロルフ・ラスゴード)は、最愛の妻に先立たれたことで自殺を決意。しかし、隣に越してきたパルヴェネ一家の登場によって、オーヴェの孤独な日常が少しずつ形を変えていく…。
予期せぬ出来事や喪失が原因で、誰にだって死にたくなる瞬間は訪れる。けれど、些細な出来事やきっかけによって生きる希望が湧く瞬間も訪れる。そんな感覚に心当たりはないだろうか。死に囚われていた偏屈な老人が、隣人たちとの交流を通して生きる理由を模索していく姿を描いた本作の中には、時に煩わしくもあり、時に救いにもなり得る他者との関係性、その繋がりがもたらす価値を見改める機会がふんだんに盛り込まれている。
心身が疲弊している時に観たのなら、きっとあなたの背中を押してくれるに違いない。トム・ハンクス主演によるリメイク作『オットーという男』が3月10日から公開されているが、ハリウッド版とは異なる魅力を放つオリジナル版も是非ご堪能あれ(どちらも良作です)。
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ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。 |