【第92回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ
生まれたのは○○○でした。ある夫婦の元に舞い降りた羊人間「アダ」をめぐる衝撃作
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2021年製作の『LAMB/ラム』をご紹介します!
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『LAMB/ラム』(2021年・アイスランド・スウェーデン・ポーランド)
(配信:Amazon Prime Video)
数々の話題作を世に放つ「A24」が北米配給権を獲得し、アカデミー賞国際長編部門のアイスランド代表作品にも選出されたヴァルディミール・ヨハンソン監督の長編デビュー作。かつて子どもを亡くした羊飼いの夫婦マリア(ノオミ・ラパス)とイングヴァル(ヒルミル・スナイル・グズナソン)の元に、羊ではない何かが産まれてくる。頭部から右半身が羊で、左半身から下半身が人間の形をした“それ”は「アダ」と名付けられ、夫婦の愛を注がれ健やかに育っていくのだが…。
媒体によっては「ホラー」にカテゴライズされる本作であるが、サスペンス色やミステリー色も有しており、あくまでも人の心やその揺らぎに焦点を当てた人間ドラマであり、アイスランド民話をベースとした自然や動物などの要素を取り入れた物語。そのため、「ホラーは苦手」という人にも恐れることなく触れてみていただきたい。
それは天が与えし恵みであるのか、はたまた試練であるのか。人里離れた山間部で暮らす羊飼いの夫婦の元に舞い降りた奇跡の存在・アダ。その小さな命を巡って揺れ動いていく夫婦の心模様が、広大な自然が、生命の息吹が、目にするあなたに、この現代社会に、多くの問いを投げかける。その結末にあなたは何を思うだろう。
(C)2021 GO TO SHEEP, BLACK SPARK FILM &TV, MADANTS, FILM I VAST, CHIMNEY, RABBIT HOLE ALICJA GRAWON-JAKSIK, HELGI JÓHANNSSON
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。
『LAMB/ラム』(2021年・アイスランド・スウェーデン・ポーランド)
(配信:Amazon Prime Video)
数々の話題作を世に放つ「A24」が北米配給権を獲得し、アカデミー賞国際長編部門のアイスランド代表作品にも選出されたヴァルディミール・ヨハンソン監督の長編デビュー作。かつて子どもを亡くした羊飼いの夫婦マリア(ノオミ・ラパス)とイングヴァル(ヒルミル・スナイル・グズナソン)の元に、羊ではない何かが産まれてくる。頭部から右半身が羊で、左半身から下半身が人間の形をした“それ”は「アダ」と名付けられ、夫婦の愛を注がれ健やかに育っていくのだが…。
媒体によっては「ホラー」にカテゴライズされる本作であるが、サスペンス色やミステリー色も有しており、あくまでも人の心やその揺らぎに焦点を当てた人間ドラマであり、アイスランド民話をベースとした自然や動物などの要素を取り入れた物語。そのため、「ホラーは苦手」という人にも恐れることなく触れてみていただきたい。
それは天が与えし恵みであるのか、はたまた試練であるのか。人里離れた山間部で暮らす羊飼いの夫婦の元に舞い降りた奇跡の存在・アダ。その小さな命を巡って揺れ動いていく夫婦の心模様が、広大な自然が、生命の息吹が、目にするあなたに、この現代社会に、多くの問いを投げかける。その結末にあなたは何を思うだろう。
(C)2021 GO TO SHEEP, BLACK SPARK FILM &TV, MADANTS, FILM I VAST, CHIMNEY, RABBIT HOLE ALICJA GRAWON-JAKSIK, HELGI JÓHANNSSON
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ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。 |