公開日 2013/12/24 10:00
デノン「DCD-SX1」連続レポート<第3回>オーディオショップに反響を訊く:テレオン編
デノンから満を持して登場したフラグシップSACDプレーヤー「DCD-SX1」は、全国の販売店でも、売りの現場とオーディオファンの双方から様々なリアクションを持って迎えられた。本記事では、DCD-SX1に対するリアルな反応を探るべく人気販売店のスタッフに直撃インタビューを敢行した。デノンのディスクプレーヤー30年の集大成モデルは、オーディオショップ、そしてオーディオファンにどのような衝撃を与えたのだろうか。
テレオン 第2店(Sound110)
佐藤秀暁さん
―― デノンが“ディスクプレーヤー30年の集大成”としてDCD-SX1を9月より発売しました。発表時点での、そして実際にサウンドを聴かれてのお客様の反響はいかがだったでしょうか。
佐藤さん DCD-SX1が、従来モデルのDCD-SA1とほぼ同じ価格帯で登場したことが、まずは非常にうれしいニュースでした。2008年に登場したフラグスップモデルのDCD-SXは84万円とさらに上のクラスだったので、DCD-SA1ユーザーの中には同じ価格帯での後継モデルを待っていた方も多かったのです。期待感も大きく、発売と同時に多くの方が実際に店頭に聴きにいらっしゃいました。
サウンドについては、やはり肝となるのは新しいマスタークロックです。音がクリアになり、解像度が高くなりました。DCD-SA1に比べて音質が非常に良くなったと感じているお客様は多いです。
それから、2.8/5.6MHzのDSDにも対応したUSB-DACを搭載し、様々な入力ソースに対応したことへの反響も大きかったです。最高峰のディスクプレーヤーも欲しいけれど、最新ソースもしっかりと楽しみたいという方は確実に増えています。それに、DCD-SX1があれば従来のCDやSACDと、192kHz/24bit音源やDSD音源などの最新ソースの比較も、1台で簡単に比較できてしまう。この点も魅力です。
―― 発売後3ヶ月が立ちました。その間に東京では秋のオーディオショウも多数開催され、実際にDCD-SX1の音を聴ける機会も多かったはずです。現時点でのDCD-SX1の動きはいかがでしょうか。
佐藤さん 発売後の反響も大きかったですが、12月に入ってからも非常に良い動きをしていますね。
―― 今年は同じ価格帯で競合するディスクプレーヤーがいろいろと登場してきましたが、実際にDCD-SX1を選ばれる方にとって決め手となったのはどのようなポイントだったでしょうか。
佐藤さん やはり、デノンのサウンドのファンだという方が一番多いです。音に厚みがあり、そこに透明感や柔らかさも同居しているというのは他社モデルにはない魅力なのでしょう。もちろん、他社製品と比較検討された上で決められる方もたくさんいらっしゃいます。
―― DCD-SA1の後継機ということで期待感が大きかったとのことでしたが、DCD-SX1は実際のその期待に答えることはできたのでしょうか。
佐藤さん 期待通りというか期待以上です。音の解像度感の高さにはみなさん驚かれています。DCD-SA1は音が柔らかくて厚みがあり、良い意味で低域たっぷり、という音作りだったと思います。しかし、ハイレゾ音源などの最新ソースが登場してきた昨今においては、やや柔らか過ぎるというきらいもありました。DCD-SX1はデノンの音色そのままに、最新ソースに対応できる解像感やクリアネスを獲得したという印象です。
デノンらしさという点では、最近はESS製のチップを使うプレーヤーが非常に増えていますが、DCD-SX1ではバー・ブラウン製のDACを使用しています。流行やスペックに流されることなく、デノンの音作りを最優先してDACを選んでいる点も評価できます。DCD-SX1の濃密なサウンドは、バー・ブラウン製のDACでないと実現できないでしょう。
―― 内蔵USB-DACへの反響も大きいとのことでしたが、ディスクプレーヤーであってもUSB入力のスペックやクオリティという点をみなさん気にされているのでしょうか。
佐藤さん 今やこの価格帯のディスクプレーヤーにおいては、USB入力の搭載は必須とも言えます。内蔵USB-DACの性能やスペックも、ディスクプレーヤーを選ぶ上での優先順位の上位に入ってきています。よって、DSDの5.6MHzまでかかるというのも選択の決め手になっていますね。音楽配信が登場してきている中でCDが今後どうなるのかという心配という方とっては、高性能なUSB-DACの内蔵は安心感があります。
―― 佐藤さんご自身のDCD-SX1に対するこれまでの印象はかがでしょうか。
佐藤さん この価格帯で、よくここまで作り込むことができたなと素直に感じます。アナログ部分の細部にまで配慮が行き届いていますよね。DCD-SXも素晴らしいプレーヤーでしたが、DCD-SX1はそれより30万円価格を抑えてこれだけのものを実現させたのですから、デノンの意気込みも伝わります。
―― 一方で、DCD-SXから価格が下がったことで、フラグシップとしては従来よりクラスが下になるというようなイメージを持った方もいたのではないでしょうか。
佐藤さん 中にはそのような懸念を抱いていた方もいらっしゃったようですが、実際にDCD-SX1の音を聴けば、それが杞憂であることは皆さんすぐにわかります。音を聴き比べて、それだけの価格差を感じることはまずないでしょう。戦略的な価格設定ですね。
―― DCD-SX1を買われる方は、どんなアンプと組み合わせているのでしょうか。
佐藤さん 本当に様々ですね。まさにお客様ごとに異なるという感じです。一方で、DCD-SX1と対になるアンプが登場してほしいという声もかなり聞きます。
―― ハイレゾ音源の配信、パソコンやネットワークを使ったオーディオの登場など、オーディオ自体がターニングポイントを向かえている中で、DCD-SX1は登場しました。
佐藤さん 日本市場において、お客様としては、CDを購入して再生するというのがまだまだ根強いですよね。だから配信はディスクとの比較対象というよりは、全く新しい媒体です。ただ、やはりCD販売店の数も減っていますし、CDの今後を気にされている方もいます。そういった状況で、ディスク再生とUSB-DACの両方で高い音質と最新スペックを実現しているDCD-SX1への反響は大きかったですし、これからも注目を集めて行くと思います。
―― 本日はありがとうございました。
取材を協力いただいたお店
テレオン 第2店(Sound110)
千代田区外神田1-3-11
http://www.tereon.co.jp/index.html
テレオン 第2店(Sound110)
佐藤秀暁さん
―― デノンが“ディスクプレーヤー30年の集大成”としてDCD-SX1を9月より発売しました。発表時点での、そして実際にサウンドを聴かれてのお客様の反響はいかがだったでしょうか。
佐藤さん DCD-SX1が、従来モデルのDCD-SA1とほぼ同じ価格帯で登場したことが、まずは非常にうれしいニュースでした。2008年に登場したフラグスップモデルのDCD-SXは84万円とさらに上のクラスだったので、DCD-SA1ユーザーの中には同じ価格帯での後継モデルを待っていた方も多かったのです。期待感も大きく、発売と同時に多くの方が実際に店頭に聴きにいらっしゃいました。
サウンドについては、やはり肝となるのは新しいマスタークロックです。音がクリアになり、解像度が高くなりました。DCD-SA1に比べて音質が非常に良くなったと感じているお客様は多いです。
それから、2.8/5.6MHzのDSDにも対応したUSB-DACを搭載し、様々な入力ソースに対応したことへの反響も大きかったです。最高峰のディスクプレーヤーも欲しいけれど、最新ソースもしっかりと楽しみたいという方は確実に増えています。それに、DCD-SX1があれば従来のCDやSACDと、192kHz/24bit音源やDSD音源などの最新ソースの比較も、1台で簡単に比較できてしまう。この点も魅力です。
―― 発売後3ヶ月が立ちました。その間に東京では秋のオーディオショウも多数開催され、実際にDCD-SX1の音を聴ける機会も多かったはずです。現時点でのDCD-SX1の動きはいかがでしょうか。
佐藤さん 発売後の反響も大きかったですが、12月に入ってからも非常に良い動きをしていますね。
―― 今年は同じ価格帯で競合するディスクプレーヤーがいろいろと登場してきましたが、実際にDCD-SX1を選ばれる方にとって決め手となったのはどのようなポイントだったでしょうか。
佐藤さん やはり、デノンのサウンドのファンだという方が一番多いです。音に厚みがあり、そこに透明感や柔らかさも同居しているというのは他社モデルにはない魅力なのでしょう。もちろん、他社製品と比較検討された上で決められる方もたくさんいらっしゃいます。
―― DCD-SA1の後継機ということで期待感が大きかったとのことでしたが、DCD-SX1は実際のその期待に答えることはできたのでしょうか。
佐藤さん 期待通りというか期待以上です。音の解像度感の高さにはみなさん驚かれています。DCD-SA1は音が柔らかくて厚みがあり、良い意味で低域たっぷり、という音作りだったと思います。しかし、ハイレゾ音源などの最新ソースが登場してきた昨今においては、やや柔らか過ぎるというきらいもありました。DCD-SX1はデノンの音色そのままに、最新ソースに対応できる解像感やクリアネスを獲得したという印象です。
デノンらしさという点では、最近はESS製のチップを使うプレーヤーが非常に増えていますが、DCD-SX1ではバー・ブラウン製のDACを使用しています。流行やスペックに流されることなく、デノンの音作りを最優先してDACを選んでいる点も評価できます。DCD-SX1の濃密なサウンドは、バー・ブラウン製のDACでないと実現できないでしょう。
―― 内蔵USB-DACへの反響も大きいとのことでしたが、ディスクプレーヤーであってもUSB入力のスペックやクオリティという点をみなさん気にされているのでしょうか。
佐藤さん 今やこの価格帯のディスクプレーヤーにおいては、USB入力の搭載は必須とも言えます。内蔵USB-DACの性能やスペックも、ディスクプレーヤーを選ぶ上での優先順位の上位に入ってきています。よって、DSDの5.6MHzまでかかるというのも選択の決め手になっていますね。音楽配信が登場してきている中でCDが今後どうなるのかという心配という方とっては、高性能なUSB-DACの内蔵は安心感があります。
―― 佐藤さんご自身のDCD-SX1に対するこれまでの印象はかがでしょうか。
佐藤さん この価格帯で、よくここまで作り込むことができたなと素直に感じます。アナログ部分の細部にまで配慮が行き届いていますよね。DCD-SXも素晴らしいプレーヤーでしたが、DCD-SX1はそれより30万円価格を抑えてこれだけのものを実現させたのですから、デノンの意気込みも伝わります。
―― 一方で、DCD-SXから価格が下がったことで、フラグシップとしては従来よりクラスが下になるというようなイメージを持った方もいたのではないでしょうか。
佐藤さん 中にはそのような懸念を抱いていた方もいらっしゃったようですが、実際にDCD-SX1の音を聴けば、それが杞憂であることは皆さんすぐにわかります。音を聴き比べて、それだけの価格差を感じることはまずないでしょう。戦略的な価格設定ですね。
―― DCD-SX1を買われる方は、どんなアンプと組み合わせているのでしょうか。
佐藤さん 本当に様々ですね。まさにお客様ごとに異なるという感じです。一方で、DCD-SX1と対になるアンプが登場してほしいという声もかなり聞きます。
―― ハイレゾ音源の配信、パソコンやネットワークを使ったオーディオの登場など、オーディオ自体がターニングポイントを向かえている中で、DCD-SX1は登場しました。
佐藤さん 日本市場において、お客様としては、CDを購入して再生するというのがまだまだ根強いですよね。だから配信はディスクとの比較対象というよりは、全く新しい媒体です。ただ、やはりCD販売店の数も減っていますし、CDの今後を気にされている方もいます。そういった状況で、ディスク再生とUSB-DACの両方で高い音質と最新スペックを実現しているDCD-SX1への反響は大きかったですし、これからも注目を集めて行くと思います。
―― 本日はありがとうございました。
取材を協力いただいたお店
テレオン 第2店(Sound110)
千代田区外神田1-3-11
http://www.tereon.co.jp/index.html
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