公開日 2021/03/25 06:30
Noble Audio「FALCON」シリーズ人気の秘訣と失敗しないワイヤレスイヤホン購入法とは?
【特別企画】ANCか、いい音か。スタッフが語る最新トレンド
いまやポータブルオーディオの一大ジャンルにまで成長した完全ワイヤレスイヤホン。各メーカーが個性豊かな製品を発表し、ノイズキャンセリングや外音取り込みのような付加機能も充実するなか、「音質」「装着感」にこだわりを見せるのがNoble Audio「FALCONシリーズ」だ。
盛り上がる完全ワイヤレスイヤホン市場において、この “こだわり” は実際どのように受け止められているのか。そもそも今、完全ワイヤレスイヤホンというジャンル全体では何がトレンドなのか。販売の最前線2か所を直接尋ねてみた。
■ビックカメラ有楽町店
――本日はインタビューにご協力いただきありがとうございます。まず初めに、お名前、お役職についてお伺いできますでしょうか
百武さん:ビックカメラ有楽町店 1階オーディオコーナーの百武征美と申します。1階オーディオコーナーでは、完全ワイヤレスイヤホンを主に担当させていただいております。
――完全ワイヤレスイヤホンという製品群に対して、ビックカメラさんでのお取組みについてご紹介いただけますでしょうか。
百武さん:やはり完全ワイヤレスイヤホンという製品に関しましては、お客様が試せる環境を中心に取り組みをさせていただいています。またウエットティッシュで清掃を毎回行い、清潔にお試しいただけるように配慮しております。
――ビックカメラさんからみた完全ワイヤレスイヤホンの最新のトレンド、売れ筋製品の条件について、お伺いできますでしょうか。
百武さん:有線もいまだに強い人気がありますが、完全ワイヤレスイヤホンの売れ行きは非常に好調です。市場として新しいメーカー・製品がどんどん増えておりますので、年々取り扱い製品を増やしております。そのなかで、売り場面積も大きくなってきております。有楽町店をはじめ、ビックカメラでは全店で音質に優れた製品やANC(ノイズキャンセリング)機能を搭載した製品が売れ筋になっています。
ワイヤレスイヤホンに関してのお客様のトレンドは二極化しており、とにかく高性能なものが欲しいという方と、とにかくお求めやすい価格のものが欲しいという方に分かれてきているように感じられます。
――ビックカメラさんは実店舗とネット通販と両方お持ちですが、完全ワイヤレスイヤホンはネット通販でも非常に売れ行きが良いのが特徴です。ネット通販専業の販路との差別化要素について、ビックカメラさんの強みについてお伺いできますでしょうか。
百武さん:実店舗の強みは、試聴いただける環境、安心していただける環境、店舗ならではの比較できる環境をご提供できるところと思います。オンラインですと、お客様はご自分で把握されている範囲の製品しか調べることができませんが、実店舗でご案内させていただく場合には、似たような製品やおすすめ製品などを、販売員の側からご提案できるところが強みになります。
購買行動としても、ネットで売れるものは安価なものや、世の中で影響力のある著名人の方にご紹介いただいたものが強いのですが、実店舗は比較的単価が高い製品の売れ行きが良く、お店だとすべて試せて納得して購入につながります。実店舗は販売員の側から「私のおすすめ製品もお試しいただけますか?」といったお声がけをさせていただくことができるのが強みだと感じております。
――実際に店頭で色々なイヤホンを試聴されたお客様の中で、Noble Audio製品にはどのような反応がありましたか?
百武さん:Noble Audioというブランド のイヤホンは、まだまだご存知の方は多くないのですが、ご試聴頂いたお客様の評価はかなり高い製品になります。Noble AudioはハイエンドイヤホンやCIEM(カスタムイヤーモニター)を手掛けていますが、ブランドについてご説明する際も、そういった切り口からお話しするとお客様にイメージを掴んでいただきやすいです。
アーティストの方がライブ会場等で自分の音をモニタリングするイヤホン、安いものでも数万円から数十万円というものがあり、そういった良い音のイヤホンを手がけているとご紹介しています。
Noble AudioのFALCON2はノズル部が非常に長く、耳の奥までしっかりフィットすることで、遮音性が非常に高いというところをカスタムイヤーモニターの造りと関連してご説明することで、ご納得いただけることが多いです。
――Noble Audioは昨年同社初の完全ワイヤレスイヤホンFALCONをリリースしましたが、当時の印象や売り場での反響などお伺いできますでしょうか。
百武さん:やはりこれまでの完全ワイヤレスイヤホンとは異なる本格的な音作りだなというのを初めて試聴したときに感じました。特に初代FALCONは細かい音が得意な印象で、私自身も例えばゴスペルなど聴きますとベースボーカルの息遣いなども作品の表現として重要になってくると思うのですが、こうした表現力に長けたイヤホンと感じます。
――ビックカメラさんはNoble Audioのユニバーサルタイプのイヤホンやカスタムイヤホンもお取り扱いになっていると思いますが、そうした有線タイプのイヤホンと比べてワイヤレスイヤホンのFALCONはお客様への訴求力という意味ではどのような違いがあるでしょうか。
百武さん:女性のお客様の場合、有線のイヤホンは特にヘアスタイルとイヤホンケーブルとの両立という兼ね合いで、ワイヤレスイヤホンはまずヘアスタイルの制約がないというところが大きな違いと思います。その時点で利便性が圧倒的で、加えて音が良いというところが印象的だったかと思います。
――昨年末からNoble Audioの完全ワイヤレスイヤホンがリニューアルし、FALCON2とFALCON PROが登場しました。現在の印象や売り場での反響などお伺いできますでしょうか。
百武さん:販売員目線で申し上げますと、「いいイヤホンが出てきたな」という印象です。販売員としては、いい製品をお客様に選んでいただきたいので、お勧めしたい製品の一つです。共通の特長としてご紹介するのが、最新世代チップのQCC3040を搭載したことで、左右完全独立で接続することが可能になったということですね。
PROについてはさらに3ドライバー構成となり、繊細さとパワフルさを両立したサウンドに仕上がっていることもお伝えしています。ドライバー構成の違いについてご存じでないお客様もいらっしゃいますので、その場合にはドライバー構成についても改めてご紹介しています。
――FALCON2とFALCON PROが人気となっている理由について、お考えをお伺いできますでしょうか。
百武さん:“Wizard”ジョン・モールトン氏が作られているということで、もともとNoble Audioのファンの方が指名でご試聴され、購買につながるというパターンが印象的です。やはり音質面で非常に優れているというところがお客様から高い評価を得ている部分かと思います。
――COVID-19の流行によって、昨年後半から売れる製品の属性も変化しつつあるように思いますが、今年の完全ワイヤレスイヤホンに求められるお客様の需要、今後のトレンド予想についてお伺いできますでしょうか。この度はありがとうございました。
百武さん:今後伸びていくのはANC機能とヒアスルー機能と思います。都内の中心部に店舗がありますので、イヤホンを外さずにヒアスルー機能やANC機能を状況に応じて使い分けていきたいという需要が高まってきていると思います。
――最後に、PHILE WEB読者の方向けにコメントをお願いいたします。
百武さん:ビックカメラ店頭では試聴機をたくさんご用意しております。聴き比べいただき、ご納得いただきながら製品をお選びいただけます。またお渡しするデモ機の清掃も常に心がけておりますので、ご安心ください。皆様のご来店を心よりお待ちしております。
――この度はありがとうございました。
盛り上がる完全ワイヤレスイヤホン市場において、この “こだわり” は実際どのように受け止められているのか。そもそも今、完全ワイヤレスイヤホンというジャンル全体では何がトレンドなのか。販売の最前線2か所を直接尋ねてみた。
■ビックカメラ有楽町店
――本日はインタビューにご協力いただきありがとうございます。まず初めに、お名前、お役職についてお伺いできますでしょうか
百武さん:ビックカメラ有楽町店 1階オーディオコーナーの百武征美と申します。1階オーディオコーナーでは、完全ワイヤレスイヤホンを主に担当させていただいております。
――完全ワイヤレスイヤホンという製品群に対して、ビックカメラさんでのお取組みについてご紹介いただけますでしょうか。
百武さん:やはり完全ワイヤレスイヤホンという製品に関しましては、お客様が試せる環境を中心に取り組みをさせていただいています。またウエットティッシュで清掃を毎回行い、清潔にお試しいただけるように配慮しております。
――ビックカメラさんからみた完全ワイヤレスイヤホンの最新のトレンド、売れ筋製品の条件について、お伺いできますでしょうか。
百武さん:有線もいまだに強い人気がありますが、完全ワイヤレスイヤホンの売れ行きは非常に好調です。市場として新しいメーカー・製品がどんどん増えておりますので、年々取り扱い製品を増やしております。そのなかで、売り場面積も大きくなってきております。有楽町店をはじめ、ビックカメラでは全店で音質に優れた製品やANC(ノイズキャンセリング)機能を搭載した製品が売れ筋になっています。
ワイヤレスイヤホンに関してのお客様のトレンドは二極化しており、とにかく高性能なものが欲しいという方と、とにかくお求めやすい価格のものが欲しいという方に分かれてきているように感じられます。
――ビックカメラさんは実店舗とネット通販と両方お持ちですが、完全ワイヤレスイヤホンはネット通販でも非常に売れ行きが良いのが特徴です。ネット通販専業の販路との差別化要素について、ビックカメラさんの強みについてお伺いできますでしょうか。
百武さん:実店舗の強みは、試聴いただける環境、安心していただける環境、店舗ならではの比較できる環境をご提供できるところと思います。オンラインですと、お客様はご自分で把握されている範囲の製品しか調べることができませんが、実店舗でご案内させていただく場合には、似たような製品やおすすめ製品などを、販売員の側からご提案できるところが強みになります。
購買行動としても、ネットで売れるものは安価なものや、世の中で影響力のある著名人の方にご紹介いただいたものが強いのですが、実店舗は比較的単価が高い製品の売れ行きが良く、お店だとすべて試せて納得して購入につながります。実店舗は販売員の側から「私のおすすめ製品もお試しいただけますか?」といったお声がけをさせていただくことができるのが強みだと感じております。
――実際に店頭で色々なイヤホンを試聴されたお客様の中で、Noble Audio製品にはどのような反応がありましたか?
百武さん:Noble Audioというブランド のイヤホンは、まだまだご存知の方は多くないのですが、ご試聴頂いたお客様の評価はかなり高い製品になります。Noble AudioはハイエンドイヤホンやCIEM(カスタムイヤーモニター)を手掛けていますが、ブランドについてご説明する際も、そういった切り口からお話しするとお客様にイメージを掴んでいただきやすいです。
アーティストの方がライブ会場等で自分の音をモニタリングするイヤホン、安いものでも数万円から数十万円というものがあり、そういった良い音のイヤホンを手がけているとご紹介しています。
Noble AudioのFALCON2はノズル部が非常に長く、耳の奥までしっかりフィットすることで、遮音性が非常に高いというところをカスタムイヤーモニターの造りと関連してご説明することで、ご納得いただけることが多いです。
――Noble Audioは昨年同社初の完全ワイヤレスイヤホンFALCONをリリースしましたが、当時の印象や売り場での反響などお伺いできますでしょうか。
百武さん:やはりこれまでの完全ワイヤレスイヤホンとは異なる本格的な音作りだなというのを初めて試聴したときに感じました。特に初代FALCONは細かい音が得意な印象で、私自身も例えばゴスペルなど聴きますとベースボーカルの息遣いなども作品の表現として重要になってくると思うのですが、こうした表現力に長けたイヤホンと感じます。
――ビックカメラさんはNoble Audioのユニバーサルタイプのイヤホンやカスタムイヤホンもお取り扱いになっていると思いますが、そうした有線タイプのイヤホンと比べてワイヤレスイヤホンのFALCONはお客様への訴求力という意味ではどのような違いがあるでしょうか。
百武さん:女性のお客様の場合、有線のイヤホンは特にヘアスタイルとイヤホンケーブルとの両立という兼ね合いで、ワイヤレスイヤホンはまずヘアスタイルの制約がないというところが大きな違いと思います。その時点で利便性が圧倒的で、加えて音が良いというところが印象的だったかと思います。
――昨年末からNoble Audioの完全ワイヤレスイヤホンがリニューアルし、FALCON2とFALCON PROが登場しました。現在の印象や売り場での反響などお伺いできますでしょうか。
百武さん:販売員目線で申し上げますと、「いいイヤホンが出てきたな」という印象です。販売員としては、いい製品をお客様に選んでいただきたいので、お勧めしたい製品の一つです。共通の特長としてご紹介するのが、最新世代チップのQCC3040を搭載したことで、左右完全独立で接続することが可能になったということですね。
PROについてはさらに3ドライバー構成となり、繊細さとパワフルさを両立したサウンドに仕上がっていることもお伝えしています。ドライバー構成の違いについてご存じでないお客様もいらっしゃいますので、その場合にはドライバー構成についても改めてご紹介しています。
――FALCON2とFALCON PROが人気となっている理由について、お考えをお伺いできますでしょうか。
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――COVID-19の流行によって、昨年後半から売れる製品の属性も変化しつつあるように思いますが、今年の完全ワイヤレスイヤホンに求められるお客様の需要、今後のトレンド予想についてお伺いできますでしょうか。この度はありがとうございました。
百武さん:今後伸びていくのはANC機能とヒアスルー機能と思います。都内の中心部に店舗がありますので、イヤホンを外さずにヒアスルー機能やANC機能を状況に応じて使い分けていきたいという需要が高まってきていると思います。
――最後に、PHILE WEB読者の方向けにコメントをお願いいたします。
百武さん:ビックカメラ店頭では試聴機をたくさんご用意しております。聴き比べいただき、ご納得いただきながら製品をお選びいただけます。またお渡しするデモ機の清掃も常に心がけておりますので、ご安心ください。皆様のご来店を心よりお待ちしております。
――この度はありがとうございました。
次ページ続いてイヤホン専門店・eイヤホン秋葉原店にインタビュー
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