公開日 2003/04/22 10:45
「DENON CLASSICS CREST 1000」から、No.87とNo.88を紹介!
(左)No.87:チャイコフスキー「交響曲第4番ヘ短調/交響曲第5番ホ短調/交響曲第6番<悲愴>」(右)No.88:シューマン「交響曲第1番変ロ長調<春の交響曲>/第3番変ホ長調<ライン>」 |
◆No.87:チャイコフスキー「交響曲第4番ヘ短調/交響曲第5番ホ短調/交響曲第6番<悲愴>」
・ドイツとロシア、二つの祖国をもつザンデルリンクならではのチャイコフスキー。
ザンデルリンクはプロイセンに生まれたが、ナチスの反ユダヤ政策のためロシアへ亡命、ムラヴィンスキーの下でレニングラード・フィルの指揮者を務めた。戦後は東ドイツへ戻り、ベルリン交響楽団を手兵とする。ザンデルリンクのチャイコフスキーは、ドイツ的な堅固な造形の中に、第二の祖国とも言えるロシアの感興が織り込まれた独自の世界を生み出している。オリジナルLP3枚分が\1,500という本シリーズ中屈指のお買い得盤。
・ディスク番号:COCO-70494〜95
・価格:\1,500
・指揮者名:クルト・ザンデルリンク指揮
・楽団名:ベルリン交響楽団
・録音:1979年[PCM デジタル録音]
・推薦:レコード芸術推薦
◆No.88:シューマン「交響曲第1番変ロ長調<春の交響曲>/第3番変ホ長調<ライン>」
・1841年の自筆譜による衝撃の《春》、そして大河《ライン》を名匠スウィトナーのタクトで。
ベートーヴェン、シューベルトに続いて、スウィトナー=ベルリンSKがデンオンで完成したシューマンの交響曲全集。第1番は1841年の自筆譜による世界初録音としてセンセーションを巻き起こした。三度低い冒頭のファンファーレ、第2トリオを持たないスケルツォなど、シューマンの自発的、個性的な管弦楽法が初めて明らかにされた。大きな流れを作ることにかけては無類の名指揮者、スウィトナーが描く大河ラインも圧巻。
・ディスク番号:COCO-70496
・価格:\1,000
・指揮者名:オトマール・スウィトナー指揮
・楽団名:ベルリン・シュターツカペレ
・録音:1986年[PCM デジタル録音]
・推薦:レコード芸術特選
・2タイトルとも現在発売中
・チャイコフスキーとシューマンの世界を是非とも堪能して頂きたい。
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
◆クルト・ザンデルリンク
指揮者。1912年東プロイセン生まれ、1935年よりモスクワ放送交響楽団、1941〜60年まではレニングラード・フィルの指揮者を務めた。66〜77年までベルリン交響楽団の首席指揮者としてこの楽団の水準を世界的なものに引き上げた。64〜67年まではドレスデン・シュターツカペレの指揮者も兼務。2002年惜しまれつつ引退した。骨太で豊かな情感につつまれた音楽作りで、ドイツ、オーストリアものはもちろん、ロシア、ソヴィエトものにも優れた演奏を聴かせてくれる。
◆オトマール・スウィトナー
指揮者。1922年オーストリア生まれ。ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽院でクレメンス・クラウスに師事。41年にモーツァルテウム管を指揮してデビュー。60年にドレスデンのシュターツオーパー(州立歌劇場)、64年からはベルリン・シュターツオーパーの音楽総監督を25年間務めた。73年からNHK交響楽団の名誉指揮者。オーソドックスで格調高い音楽で知られる。
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