公開日 2003/12/08 09:03
ケーブルブランド探訪記(ACROLINK編 最終回「NoiseCutTransfomer」)
NoiseCutTransfomer with Stressfree6NCuMEXCELCable |
同モデルはACOUSTIC REVIVEとオヤイデ電気、アクロジャパンの3社が共同開発した電源ノイズカットトランスである。大きな特徴は「コイルにノーカット鉄芯を巻き込む」というアイディアを採用することで、鉄芯の有効断面を均一にすることができ、磁路が短くなるため、方向性珪素鋼板の鉄芯性能をフルに活用できるというものである。鉄芯はノーカット構造のため、漏洩磁束が極めて少なく、振動も大幅に低減化している。さらにコイルボビンと鉄芯巻込み部の曲率が鉄芯の内径と同一となっており、鉄芯特性を損なわずに鉄芯の巻込みを行うことが可能になった。こうしてコイルボビンと鉄芯が一体構造に仕上がることにより、高い絶縁性能を実現してくれるのである。
その他、筐体には航空レベルのアルミ合金や黄銅厚板を使用したり、カーボンファイバーやグリーンカーボランダム及びトルマリン粒子を採用して、トランス本体から発生する電磁波や静電気を吸収、消滅させている。また、コンセントには定評あるロジウムメッキのホスピタルグレード以上の高品位パーツを使用するなど、細部にわたって徹底された構造となっている。
なお同製品の発売情報に関しては追ってご紹介することとする。ぜひともお楽しみいただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)
●アクロリンクのプロフィール
アクロリンクケーブルの大きな特徴は導体に6NCuを採用している点にある。銅生産の大手である日本工業(株)(現・日鉱マテリアルズ社)が1985年に研究開発に着手し、1987年に量産化に成功。1989年にはアクロテックの処女作として「6N-1010」を発売し、全世界で生産終了までに30万km以上の販売実績を誇った。なお、同モデルはアクロリンク「6N-A1010U」として引き継がれている。
このアクロリンクブランドでも、独自のストレスフリー6N銅導体を継承しつつ、シースや絶縁体には高分子ポリオレフィン系の新素材を採用した。この新素材の特製は誘電率が低くいため静電容量が極めて少ない。さらに、この素材は結晶構造を持つ数少ない新素材であるために、成分によって振動をコントロールすることができるというメリットを持つ優れた素材である。
また、プラグも素材に黄銅合金エゴプラスを採用することで一新された。同素材は三宝伸銅工業(株)が世界に先駆けて開発した鉛を含まず切削性・鍛造性・耐食性・強度のすべてに優れた理想的な特許素材である。
このようにして生まれ変わったアクロリンクのラインナップはさらに2004年度には、ストレスフリー7N銅を採用した新シリーズ「MEXCELシリーズ」を誕生させることとなる。
●お問い合わせ先:
株式会社アクロジャパン
〒162-0066東京都新宿区市谷台町21-9 ベルシティ21
TEL:03(5369)2474
FAX:03(5369)2475
- ブランドACROLINK
- 型番NoiseCutTransfomer with Stressfree6NCuMEXCELCable
- 価格¥500,000
【SPEC】
●定格容量:15A(30A仕様も特注扱いで製造可能)
●定格容量:15A(30A仕様も特注扱いで製造可能)