公開日 2007/01/03 11:25
カモミールボイスの持ち主・藤田恵美 − インタビュー3<アルバムの制作について>
『camomile』シリーズは、60〜70年代の洋楽の名曲のカバーが中心となっている。繰り返し聴いた好きな曲、ある時代を思い起こすような曲など、聴き手の胸を熱くするバラードばかり。
とくに香港サイドからの熱いラブコールから実現した3作目『camomile classics』(ポニーキャニオンPCCA-02366)は、香港のファンからの100曲ほどのリクエストが選曲の参考になった。
カバー曲集というとオリジナルのクオリティが高いためにリスクも高いわけだが、藤田恵美さんの歌は、素晴らしい曲を歌える喜びが溢れているような感じで、素直に歌い上げられている。
耳慣れた、好きだった曲を聴ける楽しみがあるのに加え、何より「カモミールボイス」と評される安らぎの美声が作品の魅力である。「カモミール」とはハーブの一種で、心身ともに癒す効果があることはご存知のとおり。レコーディングの最中、恵美さんはカモミールティーをいつも飲んでいたのだが、「タイトルは、この、カモミールがいいのでは?」と声があがり、それが採用されたのだという。
レコーディングのときの失敗談などありませんか?と聞くと、少し考えてから
「レコーディングのときは自分が失敗してしまうというようなことより、周りのことを気にしているかな……?」
プロ中のプロなのである。
逆にいえば、名曲のカバーアルバムというものは、技量的な安定感があってこそ成り立つものなのだろう。
「大人の子守唄、というようなアルバムを作りたかった」という恵美さん。
そのイメージは、『camomile』シリーズのジャケットのビジュアルにも現れている。写真はすべてTamjin氏による。同氏は、中島みゆき、長渕剛などなどビッグアーティストを撮影してきた写真家として知られる。『camomile』シリーズの「悠久の自然のなかの女神」的なイメージは、一作目はノルウェー、二作目は富士山、三作目は伊豆大島で撮影された。
「どこまで行くのかなあ、と思いながらジャングルのようなところを少人数体制でTamjinさんについていくんです。」
恵美さんによると「Tamjinさんは時代を焼き付けられる人」。
音楽家のポートレートを録るのにふさわしい、稀有な写真家なのだろう。<続く>
(オーディオアクセサリー編集部)
とくに香港サイドからの熱いラブコールから実現した3作目『camomile classics』(ポニーキャニオンPCCA-02366)は、香港のファンからの100曲ほどのリクエストが選曲の参考になった。
カバー曲集というとオリジナルのクオリティが高いためにリスクも高いわけだが、藤田恵美さんの歌は、素晴らしい曲を歌える喜びが溢れているような感じで、素直に歌い上げられている。
耳慣れた、好きだった曲を聴ける楽しみがあるのに加え、何より「カモミールボイス」と評される安らぎの美声が作品の魅力である。「カモミール」とはハーブの一種で、心身ともに癒す効果があることはご存知のとおり。レコーディングの最中、恵美さんはカモミールティーをいつも飲んでいたのだが、「タイトルは、この、カモミールがいいのでは?」と声があがり、それが採用されたのだという。
レコーディングのときの失敗談などありませんか?と聞くと、少し考えてから
「レコーディングのときは自分が失敗してしまうというようなことより、周りのことを気にしているかな……?」
プロ中のプロなのである。
逆にいえば、名曲のカバーアルバムというものは、技量的な安定感があってこそ成り立つものなのだろう。
「大人の子守唄、というようなアルバムを作りたかった」という恵美さん。
そのイメージは、『camomile』シリーズのジャケットのビジュアルにも現れている。写真はすべてTamjin氏による。同氏は、中島みゆき、長渕剛などなどビッグアーティストを撮影してきた写真家として知られる。『camomile』シリーズの「悠久の自然のなかの女神」的なイメージは、一作目はノルウェー、二作目は富士山、三作目は伊豆大島で撮影された。
「どこまで行くのかなあ、と思いながらジャングルのようなところを少人数体制でTamjinさんについていくんです。」
恵美さんによると「Tamjinさんは時代を焼き付けられる人」。
音楽家のポートレートを録るのにふさわしい、稀有な写真家なのだろう。<続く>
(オーディオアクセサリー編集部)