公開日 2009/05/01 17:37
同音源のアナログLP/SACD/HQCDがワンセットに − HYPS『Chaotic Planet』発売日迫る
かないまるルームにて試聴!
音楽はダウンロードするもの、という認識がまかり通る世の中になったが、高音質にこだわったパッケージの良さを実感できるハイエンドセットが話題を呼んでいる。
はたけやま裕という女性パーカッショニストを中心としたインストゥルメント・ユニットHYPSによる同音源をアナログLP、SACD、HQCDにも収録したセット『Chaotic Planet』。
ワンセット18,900円もする高価な作品だが、口コミで広がり5月8日の発売日を迎える前に
予約が続々と入っている。
HYPSの音楽はまさに“大人向けの本格的な音楽”だ。はたけやま裕のパーカッションの他、ヴァイオリン、ヴィヴラフォン、ピアノ、キーボード、ベース、サックスで構成され、ジャズのスタンダードナンバーから民族音楽、クラシック音楽、オリジナル曲などがはたけやまの独自のアレンジで編曲される。演奏は日本人離れしたパワフルなもので、まさにハイエンドなパッケージで収録される価値ある音楽だと誰もが納得するだろう。
プロデュースしたのはポニーキャニオンの溜知篤氏、エンジニアは阿部哲也氏である。良い音のソフトを作りたい、という思いを人一倍持っている溜氏と阿部氏は、藤田恵美のオーディオファイル向けSACD『カモミール・ベスト・オーディオ』を作ったメンバーでもある。「配信がさかんな今の世の中で、大人向けの音楽を最高のクオリティで聴かせたいと思った」という溜氏。
このパッケージに入るアナログLPは、録音からカッティングまで一貫してアナログのテープを使用し、デジタルにはいっさい変換していないフル・アナログ方式である。一方SACDは、録音はデジタル96kHz/24bitで行い、ミックスダウンとマスタリングはPCの内部で行ったフル・デジタル方式。なお、このSACDはステレオとマルチch層を持つSACD/CDハイブリッド盤となっており、そのマルチchの制作には金井隆氏もアドバイザーとして参加している。残るHQCDは、アナログ盤に使った音源、すなわちフル・アナログの2chマスターを高音質素材CDのひとつであるHQCDに落とし込んだものであり、CDフォーマットの可能性を見せつける1枚となっている。
先日、ソニーに在籍する金井隆氏の試聴ルームにて、これら3種のメディアそれぞれの音を試聴する機会を得た。
アナログLPの音、HQCDの音(2ch)、SACDのマルチchの音を聴き比べたが、これが非常に面白い!
はじめに聴いたアナログLPの音はエモーションが伝わってくる感じで、とてもつややかな印象。HQCDは清涼感が増す感じで、こちらもなかなか捨て難い。SACDはマルチの音のみ試聴したが、フワーッと音場が広がり、音楽の世界に包まれる快感が得られた。
「どのフォーマットがいいというよりも、それぞれの魅力を感じて欲しい」と制作者達は口をそろえる。
それぞれのメディアの良さが発揮されるような、再生のノウハウも問われるはずだ。「例えばアナログをふだん聴いている人に、SACDマルチの良さにも気付いて欲しいし、実は自分のシステムもCDの再生はまだまだだ、とかダメ出しするなど、いろいろなストーリーが生まれれば」と金井氏も述べていた。
はたけやま裕という女性パーカッショニストを中心としたインストゥルメント・ユニットHYPSによる同音源をアナログLP、SACD、HQCDにも収録したセット『Chaotic Planet』。
ワンセット18,900円もする高価な作品だが、口コミで広がり5月8日の発売日を迎える前に
予約が続々と入っている。
HYPSの音楽はまさに“大人向けの本格的な音楽”だ。はたけやま裕のパーカッションの他、ヴァイオリン、ヴィヴラフォン、ピアノ、キーボード、ベース、サックスで構成され、ジャズのスタンダードナンバーから民族音楽、クラシック音楽、オリジナル曲などがはたけやまの独自のアレンジで編曲される。演奏は日本人離れしたパワフルなもので、まさにハイエンドなパッケージで収録される価値ある音楽だと誰もが納得するだろう。
プロデュースしたのはポニーキャニオンの溜知篤氏、エンジニアは阿部哲也氏である。良い音のソフトを作りたい、という思いを人一倍持っている溜氏と阿部氏は、藤田恵美のオーディオファイル向けSACD『カモミール・ベスト・オーディオ』を作ったメンバーでもある。「配信がさかんな今の世の中で、大人向けの音楽を最高のクオリティで聴かせたいと思った」という溜氏。
このパッケージに入るアナログLPは、録音からカッティングまで一貫してアナログのテープを使用し、デジタルにはいっさい変換していないフル・アナログ方式である。一方SACDは、録音はデジタル96kHz/24bitで行い、ミックスダウンとマスタリングはPCの内部で行ったフル・デジタル方式。なお、このSACDはステレオとマルチch層を持つSACD/CDハイブリッド盤となっており、そのマルチchの制作には金井隆氏もアドバイザーとして参加している。残るHQCDは、アナログ盤に使った音源、すなわちフル・アナログの2chマスターを高音質素材CDのひとつであるHQCDに落とし込んだものであり、CDフォーマットの可能性を見せつける1枚となっている。
先日、ソニーに在籍する金井隆氏の試聴ルームにて、これら3種のメディアそれぞれの音を試聴する機会を得た。
アナログLPの音、HQCDの音(2ch)、SACDのマルチchの音を聴き比べたが、これが非常に面白い!
はじめに聴いたアナログLPの音はエモーションが伝わってくる感じで、とてもつややかな印象。HQCDは清涼感が増す感じで、こちらもなかなか捨て難い。SACDはマルチの音のみ試聴したが、フワーッと音場が広がり、音楽の世界に包まれる快感が得られた。
「どのフォーマットがいいというよりも、それぞれの魅力を感じて欲しい」と制作者達は口をそろえる。
それぞれのメディアの良さが発揮されるような、再生のノウハウも問われるはずだ。「例えばアナログをふだん聴いている人に、SACDマルチの良さにも気付いて欲しいし、実は自分のシステムもCDの再生はまだまだだ、とかダメ出しするなど、いろいろなストーリーが生まれれば」と金井氏も述べていた。