公開日 2012/05/03 13:49
ジャパニーズ・ジャズの現在進行形を世界へ発信 - 音楽ファン必見の公開ライヴレコーディング
注目のレーベル、J-JAZZのプロジェクトがついに始動
パソコンがリスニングルームの中心的役割を果たすようになる10年以上も前から、レコーディング現場ではすでにパソコンをベースとした作業が行われてきた。ネットオーディオの普及によって、ようやく一般的なリスナーの環境が、ミュージシャン/レコーディング・エンジニアの環境に追いついた格好となる。
ネットオーディオというと、192kHz/24bitなどの「CDを遙かに超えたスペックの音源が楽しめる」ということにスポットライトがあたりがちだが、その魅力はそれだけではない。いまでは高音質配信などのインフラも整いつつあり、完全にプライベートなものだった音楽鑑賞の世界が、ネットを通して世界へとつながるオープンなものへと進化を遂げているのだ。
それでは、音楽の聴き方が”オープン”になったことによる恩恵とは何か? それはミュージシャンやレコーディング・エンジニアが、リスナーとよりダイレクトにつながれるということである。
今回、ネットオーディオならではの魅力を具現化する革新的なプロジェクトがスタートした。それがJ-JAZZレーベルによる「公開ライヴレコーディング」である。
■日本にいる素晴らしいミュージシャン達のセッションを記録したい
このプロジェクトの核となるのは、山田ノブマサ氏。ビクター・スタジオ所属後フリーランスのレコーディング・エンジニアとなり、以来数々の名作を手がけてきた人物である。また、LOVE PSYCHEDELICOなどのビッグネームの作品では、エンジニアとしてだけでなくドラマーとしても活躍するなど、ミュージシャンとしての横顔も持つ。
いわば”レコーディング業界の最前線”で活躍する山田氏が、公開ライヴレコーディングに踏み切ったたきっかけとはなんだったのだろうか?
「僕は元々ドラマーで、学生時代はジャズにどっぷり浸かっていました。しかし、プロのエンジニアになってからはロック/ポップスを手がけることが多くなり、しばらくジャズから離れていたのですが、3年くらい前からまたジャズに目覚めはじめて、ライヴセッションなどにも参加するようになったんです。そうしてセッションを重ねていくうちにいまの日本には素晴らしいジャズミュージシャンがたくさんいるということを改めて認識したんです。そんな時にふと、このパフォーマンスを記録できないか、って思ったんですよ」。
音楽に携わる者ならではのこうした経験から、山田氏は自身のレーベルJ-JAZZを立ち上げることとなる。
ひとむかし前では”ライヴレコーディング”はトラック一台分ほどの機材を必要とするなど、極めて大掛かりなものだった。しかし、パソコンの性能向上や機材のコンパクト化が進んだ現在においては、ごく普通の音楽ファンが手にできる機材でもライブレコーディングが行える環境が整った。
事実、今回山田氏が使用したのもMacBook Pro(Intel Core i7搭載モデル)とPreSonusのオーディオインターフェースFireStudioを核としたシステムである。こうした最先端の機器が身近になったこともネットオーディオ時代の恩恵といえるだろう。
■第一弾アーティストは新進気鋭のジャズトリオ「ELEMENT3」
今回、J-JAZZレーベルの公開ライヴレコーディング第一弾となったアーティストは、新進気鋭のジャズ・トリオ「ELEMENT3」。
ELEMENT3のメンバーは、イギリス、ドイツを中心に世界20カ国で年間200本を超えるライヴをこなしているピアニスト、丈青。ジャズ/ファンク/Jポップなどジャンルを越えて活動し、国際的に高い指示を獲得しているベーシスト、日野"JINO"堅二、USAアルバムセールス9ミリオンを果たし、R&BグループALLUREのミュージックディレクター兼ドラマーとして活動するなど日本人ドラマーとしての快挙を成し遂げているFUYU。世界的に高い評価を獲得している、日本を代表するプレイヤーといっても過言ではない3名で構成されている。
ひとことで「ジャズトリオ」といってもそのプレイスタイルは実に幅広い。各々の感性が呼応して生まれるサウンドは、ジャンルの枠を超えたものだ。さまざまな要素を自在に消化した演奏は、日本における現在進行形のジャズを力強く示している。
■最高のライヴパフォーマンスを鮮度が高いうちに世界へ
山田氏が行っているこの公開ライブレコーディングの音源は、スタジオマスタークオリティによる高品位配信をメインとして展開される予定だ。最高のライヴパフォーマンスを鮮度が高いうちに真空パックし、世界へ発信する本プロジェクト。続報にご期待いただきたい。
最後に山田氏の印象的な言葉をご紹介したい。
「いわゆるジャズの名盤と言われている音源って、その場のライヴを収録したものが多いじゃないですか。言ってみれば”時間の芸術”ですよね。お客さんの反応もミュージシャンの掛け合いも、その場限りのものだからこそ面白いと思うんです」。
※本記事の詳しい内容は、NetAudio vol.06にてご紹介。また、7月30日発売のvol.07では、マスタリング現場レポートや付録音源の収録も予定している。
ネットオーディオというと、192kHz/24bitなどの「CDを遙かに超えたスペックの音源が楽しめる」ということにスポットライトがあたりがちだが、その魅力はそれだけではない。いまでは高音質配信などのインフラも整いつつあり、完全にプライベートなものだった音楽鑑賞の世界が、ネットを通して世界へとつながるオープンなものへと進化を遂げているのだ。
それでは、音楽の聴き方が”オープン”になったことによる恩恵とは何か? それはミュージシャンやレコーディング・エンジニアが、リスナーとよりダイレクトにつながれるということである。
今回、ネットオーディオならではの魅力を具現化する革新的なプロジェクトがスタートした。それがJ-JAZZレーベルによる「公開ライヴレコーディング」である。
■日本にいる素晴らしいミュージシャン達のセッションを記録したい
このプロジェクトの核となるのは、山田ノブマサ氏。ビクター・スタジオ所属後フリーランスのレコーディング・エンジニアとなり、以来数々の名作を手がけてきた人物である。また、LOVE PSYCHEDELICOなどのビッグネームの作品では、エンジニアとしてだけでなくドラマーとしても活躍するなど、ミュージシャンとしての横顔も持つ。
いわば”レコーディング業界の最前線”で活躍する山田氏が、公開ライヴレコーディングに踏み切ったたきっかけとはなんだったのだろうか?
「僕は元々ドラマーで、学生時代はジャズにどっぷり浸かっていました。しかし、プロのエンジニアになってからはロック/ポップスを手がけることが多くなり、しばらくジャズから離れていたのですが、3年くらい前からまたジャズに目覚めはじめて、ライヴセッションなどにも参加するようになったんです。そうしてセッションを重ねていくうちにいまの日本には素晴らしいジャズミュージシャンがたくさんいるということを改めて認識したんです。そんな時にふと、このパフォーマンスを記録できないか、って思ったんですよ」。
音楽に携わる者ならではのこうした経験から、山田氏は自身のレーベルJ-JAZZを立ち上げることとなる。
ひとむかし前では”ライヴレコーディング”はトラック一台分ほどの機材を必要とするなど、極めて大掛かりなものだった。しかし、パソコンの性能向上や機材のコンパクト化が進んだ現在においては、ごく普通の音楽ファンが手にできる機材でもライブレコーディングが行える環境が整った。
事実、今回山田氏が使用したのもMacBook Pro(Intel Core i7搭載モデル)とPreSonusのオーディオインターフェースFireStudioを核としたシステムである。こうした最先端の機器が身近になったこともネットオーディオ時代の恩恵といえるだろう。
■第一弾アーティストは新進気鋭のジャズトリオ「ELEMENT3」
今回、J-JAZZレーベルの公開ライヴレコーディング第一弾となったアーティストは、新進気鋭のジャズ・トリオ「ELEMENT3」。
ELEMENT3のメンバーは、イギリス、ドイツを中心に世界20カ国で年間200本を超えるライヴをこなしているピアニスト、丈青。ジャズ/ファンク/Jポップなどジャンルを越えて活動し、国際的に高い指示を獲得しているベーシスト、日野"JINO"堅二、USAアルバムセールス9ミリオンを果たし、R&BグループALLUREのミュージックディレクター兼ドラマーとして活動するなど日本人ドラマーとしての快挙を成し遂げているFUYU。世界的に高い評価を獲得している、日本を代表するプレイヤーといっても過言ではない3名で構成されている。
ひとことで「ジャズトリオ」といってもそのプレイスタイルは実に幅広い。各々の感性が呼応して生まれるサウンドは、ジャンルの枠を超えたものだ。さまざまな要素を自在に消化した演奏は、日本における現在進行形のジャズを力強く示している。
■最高のライヴパフォーマンスを鮮度が高いうちに世界へ
山田氏が行っているこの公開ライブレコーディングの音源は、スタジオマスタークオリティによる高品位配信をメインとして展開される予定だ。最高のライヴパフォーマンスを鮮度が高いうちに真空パックし、世界へ発信する本プロジェクト。続報にご期待いただきたい。
最後に山田氏の印象的な言葉をご紹介したい。
「いわゆるジャズの名盤と言われている音源って、その場のライヴを収録したものが多いじゃないですか。言ってみれば”時間の芸術”ですよね。お客さんの反応もミュージシャンの掛け合いも、その場限りのものだからこそ面白いと思うんです」。
※本記事の詳しい内容は、NetAudio vol.06にてご紹介。また、7月30日発売のvol.07では、マスタリング現場レポートや付録音源の収録も予定している。