公開日 2019/02/22 14:18
多数の人気ブランドとファンが名古屋に集結。「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ」レポート
来場者は2200人を突破
去る2月16日・17日の2日間、名古屋国際会議場で「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ」が開催された。2日間とも好天に恵まれ、話題の新製品も多数お披露目されたこのイベントの模様をレポートしよう。
1984年にスタートして以来、今年で37回目となるオーディオイベントとしては老舗とも言える「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ」。オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ実行委員会とエフエム愛知が主催するイベントだが、昨年から体制を強化し、公式サイトを一新するなどさまざまな変革を行っている。また、新たに(株)エレクトリを参加メンバーに加えたことで、昨年以上に幅広いオーディオファンの関心を集め、盛り上がりを見せていた。
名古屋国際会議場は、地下鉄名港線「日比野」または名城線「西高蔵」駅から徒歩5分程度のところにある展示ホール。「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ」は、その2号館の1F〜3Fを使い、23のメーカーブースと、バナナレコードが展開するLP&CD即売会などで構成されている。
オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ実行委員会の事務局長、山崎順一氏によると、今年の参加者は2日間合わせて2,200名を超え、昨年比で30%増だったとのこと。また、来年は2020年2月22日(土)・23日(日)の開催を予定しており、さらにブースを拡張する予定だという。
特に注目を集めていたブースを中心に紹介しよう。
エソテリックは、昨年のインターナショナルオーディオショウで展示のみされていた“Grandioso”の「D1X」と「P1X」の初音出しを開催。時間ごとにアヴァンギャルドのスピーカーまたはタンノイのスピーカーを使って、2機種の技術解説なども行いながら試聴を進めていた。イベントは常に立ち見も出る盛況ぶりで、弩級のシステムへの高い関心をうかがわせた。
CDトランスポート「P1X」のは、新開発のメカドライブVRDS-ATLASを搭載。ドライブだけで13kgもの重量になると言うことだが、たんにリジッドなだけではなくアルミを使うなど振動を逃す設計もポイントになるという。また「D1X」は同社初のFPGAを組んだディスクリートDAC。非常に情報量が多く、CDの可能性をさらに押し拡げる製品として、じっくりと音を聴き込む参加者が多く見られた。
ノア&アーク・ジョイアのブースでは、新製品のソナス・ファベール「ELECTA AMATOR III」が初登場。初代の「ELECTA AMATOR」はブランドのデビュー作であり、3代目となる今作は35周年記念モデルになる。初代のサウンドを引き継ぎつつ、素材を一新して“新しいELECTA AMATOR”として登場した。素材は「白大理石」「レザー」「ウォルナット材」の3種類を調和させている。特にスピーカー下部とスタンドに使われる白大理石は、ダビデ像などにも使われる良質な素材。トゥイーターやウーファーも新規設計され、非常に現代的なスピーカーとして蘇っている。初代「ELECTA AMATOR」を購入したと言うファンも試聴に訪れ、進化した3代目の音に耳を傾けていた。
ティアックのブースでは、サエクのトーンアームを搭載したアナログプレーヤー「TN-4D」が初お目見え。サエクならではのナイフエッジ機構を採用し、カートリッジはSUMIKOの「OYSTER」を標準搭載。USB出力も搭載しレコードのデジタルアーカイヴなども行えるアイテムとなっている。色はウォルナットとピアノブラックの2種類を展開すると言うことで、その精度の高いトーンアームの作り込みは、ユーザーはもちろん販売店からも注目が集まっていた。
トライオードでは、ミュージックサーバーとして昨年大ヒットを飛ばしたカクテルオーディオ「X45Pro」デモに加えて、新製品の真空管プリメインアンプが2機種登場。300Bを使った「TRZ-300W」と、WE300Bドライブ845シングルプリメインアンプの「JUNONE 845S」(いずれもJUNONE販売店専用モデル)だ。
デンソーテンのブースでは、評論家の小原由夫氏を招き、イクリプスの実力を解説する試聴会を開催。ナスペックが輸入するSTORM AUDIOのマルチチャンネルアンプと連動し、Auro3Dなどサラウンドの楽しみを展開。映像、音楽ともに高品位に楽しめる仕組みを提案していた。
TAOCのブースには、新製品のラックが続々登場。「CLシリーズ」に、インテリアも意識したチョコレート色(Dark Brown Metatalic)と、パープル色(Light Purple)のラを新たに追加した。また、「ASR III」シリーズは、支柱上部をキャップとして取り外しができるようになっている。これは、テクニクスの大型アナログプレーヤーなどラックに収まりきらない大型製品を設置するために組み合わせるためにボードを追加できるというもので、開発が進められているという。
今年から初参加となったエレクトリは、MAGICO、PASS、マッキントッシュ、HEGEL、ナダックなどハイエンドのシステムを展開。また日本音響エンジニアリングの「SYLVAN」「ANKH」などを用いたルームアコースティックの調整も実施していた。角田郁雄氏も講演を行い、愛用するMAGICOの最新スピーカー「A3」の魅力を存分に語っていた。
オーディオ卸業者、メースのブースでは、メース取り扱いのPhasemation、Harbeth、ORTOFON、ZONOTONE、GLANZなどを展開。Phasemationの試聴会ではTADの「EVOLUTION ONE」を使用し、フォノEQ「EA-350」、昇圧トランス「T-2000」などの新製品を中心にデモ。時間ごとにHarbethのスピーカーとも切り替えながらイベントを進めていた。
ディーアンドエムホールディングスは、1Fの2つの大部屋を使って展開。片方はマランツとB&Wを中心にしたピュアオーディオ向けのシステム、もうひとつはデノンやDALIを中心としたシアターやサラウンドのシステムを展開。ディーアンドエムホールディングスは毎年名古屋のイベントに出展しているが、特に今年の人の入りの多さに驚いたと言う。マランツのエンジニア、尾形好宣氏による聴き比べや技術解説も多くの人の耳を楽しませていた。
ハーマンインターナショナルでは、REVELのフラッグシップスピーカーULTIMA SALON2を使い、マークレビンソンのシステムと組み合わせての試聴イベントなどを開催。カーペンターズの名曲を再アレンジした『カーペンターズ・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』から、「Close to you」などをかけたが、カレンの歌声とオーケストラの素晴らしいマッチングを情感豊かに鳴らしきっていた。
ナスペックは、MONITOR AUDIOのスピーカー、Playback Designsの「DREAMシリーズ」、ISOTEKの電源関連アイテム、PRIMER、ROKSANなど幅広く展開。また、安達紘治社長のデモでは、ワイヤーワールドのケーブルが8シリーズに進化したことアピール。DNA Helix Designなどの独自技術により、ケーブルの曲がりによっても悪影響が出にくいことなどを解説した。
ラックスマンのブースでは、FOCALのスピーカーとLUXMANのアンプやプレーヤーをさまざまに組み合わせてのデモンストレーションが行われていた。PD-171よりコストダウンを実現した「PD-151」は参加者の引きも強く、また「NeoClassico II」に関心を示す真空管ファンが多く見られた。
アキュフェーズのブースでは、オーディオ銘機賞の受賞モデルを中心に、数多いラインアップを展開。スピーカーには、TADの「E1TX」、ソナス・ファベールの「IL CREMONESE」、ヤマハの「NS-5000」などを使い分けながらデモンストレーションを行っていた。
スペックとスフォルツァート、シーエスフィールドの3社は共同でブースを展開し、時間ごとに区切ったデモを実施。スペックは新製品のプリメインアンプ「RSA-M88」を中心に展開し、シーエスフィールドでは、PENAUDIOのスピーカーや、KUZMAのアナログプレーヤー、ヨルマ・デザインのケーブルなどを展示していた。なおメインスピーカーには「SERENADE SIGNATURE」を使用していた。
そのほか、注目のブースを以下に写真で紹介しよう。
1984年にスタートして以来、今年で37回目となるオーディオイベントとしては老舗とも言える「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ」。オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ実行委員会とエフエム愛知が主催するイベントだが、昨年から体制を強化し、公式サイトを一新するなどさまざまな変革を行っている。また、新たに(株)エレクトリを参加メンバーに加えたことで、昨年以上に幅広いオーディオファンの関心を集め、盛り上がりを見せていた。
名古屋国際会議場は、地下鉄名港線「日比野」または名城線「西高蔵」駅から徒歩5分程度のところにある展示ホール。「オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ」は、その2号館の1F〜3Fを使い、23のメーカーブースと、バナナレコードが展開するLP&CD即売会などで構成されている。
オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ実行委員会の事務局長、山崎順一氏によると、今年の参加者は2日間合わせて2,200名を超え、昨年比で30%増だったとのこと。また、来年は2020年2月22日(土)・23日(日)の開催を予定しており、さらにブースを拡張する予定だという。
特に注目を集めていたブースを中心に紹介しよう。
エソテリックは、昨年のインターナショナルオーディオショウで展示のみされていた“Grandioso”の「D1X」と「P1X」の初音出しを開催。時間ごとにアヴァンギャルドのスピーカーまたはタンノイのスピーカーを使って、2機種の技術解説なども行いながら試聴を進めていた。イベントは常に立ち見も出る盛況ぶりで、弩級のシステムへの高い関心をうかがわせた。
CDトランスポート「P1X」のは、新開発のメカドライブVRDS-ATLASを搭載。ドライブだけで13kgもの重量になると言うことだが、たんにリジッドなだけではなくアルミを使うなど振動を逃す設計もポイントになるという。また「D1X」は同社初のFPGAを組んだディスクリートDAC。非常に情報量が多く、CDの可能性をさらに押し拡げる製品として、じっくりと音を聴き込む参加者が多く見られた。
ノア&アーク・ジョイアのブースでは、新製品のソナス・ファベール「ELECTA AMATOR III」が初登場。初代の「ELECTA AMATOR」はブランドのデビュー作であり、3代目となる今作は35周年記念モデルになる。初代のサウンドを引き継ぎつつ、素材を一新して“新しいELECTA AMATOR”として登場した。素材は「白大理石」「レザー」「ウォルナット材」の3種類を調和させている。特にスピーカー下部とスタンドに使われる白大理石は、ダビデ像などにも使われる良質な素材。トゥイーターやウーファーも新規設計され、非常に現代的なスピーカーとして蘇っている。初代「ELECTA AMATOR」を購入したと言うファンも試聴に訪れ、進化した3代目の音に耳を傾けていた。
ティアックのブースでは、サエクのトーンアームを搭載したアナログプレーヤー「TN-4D」が初お目見え。サエクならではのナイフエッジ機構を採用し、カートリッジはSUMIKOの「OYSTER」を標準搭載。USB出力も搭載しレコードのデジタルアーカイヴなども行えるアイテムとなっている。色はウォルナットとピアノブラックの2種類を展開すると言うことで、その精度の高いトーンアームの作り込みは、ユーザーはもちろん販売店からも注目が集まっていた。
トライオードでは、ミュージックサーバーとして昨年大ヒットを飛ばしたカクテルオーディオ「X45Pro」デモに加えて、新製品の真空管プリメインアンプが2機種登場。300Bを使った「TRZ-300W」と、WE300Bドライブ845シングルプリメインアンプの「JUNONE 845S」(いずれもJUNONE販売店専用モデル)だ。
デンソーテンのブースでは、評論家の小原由夫氏を招き、イクリプスの実力を解説する試聴会を開催。ナスペックが輸入するSTORM AUDIOのマルチチャンネルアンプと連動し、Auro3Dなどサラウンドの楽しみを展開。映像、音楽ともに高品位に楽しめる仕組みを提案していた。
TAOCのブースには、新製品のラックが続々登場。「CLシリーズ」に、インテリアも意識したチョコレート色(Dark Brown Metatalic)と、パープル色(Light Purple)のラを新たに追加した。また、「ASR III」シリーズは、支柱上部をキャップとして取り外しができるようになっている。これは、テクニクスの大型アナログプレーヤーなどラックに収まりきらない大型製品を設置するために組み合わせるためにボードを追加できるというもので、開発が進められているという。
今年から初参加となったエレクトリは、MAGICO、PASS、マッキントッシュ、HEGEL、ナダックなどハイエンドのシステムを展開。また日本音響エンジニアリングの「SYLVAN」「ANKH」などを用いたルームアコースティックの調整も実施していた。角田郁雄氏も講演を行い、愛用するMAGICOの最新スピーカー「A3」の魅力を存分に語っていた。
オーディオ卸業者、メースのブースでは、メース取り扱いのPhasemation、Harbeth、ORTOFON、ZONOTONE、GLANZなどを展開。Phasemationの試聴会ではTADの「EVOLUTION ONE」を使用し、フォノEQ「EA-350」、昇圧トランス「T-2000」などの新製品を中心にデモ。時間ごとにHarbethのスピーカーとも切り替えながらイベントを進めていた。
ディーアンドエムホールディングスは、1Fの2つの大部屋を使って展開。片方はマランツとB&Wを中心にしたピュアオーディオ向けのシステム、もうひとつはデノンやDALIを中心としたシアターやサラウンドのシステムを展開。ディーアンドエムホールディングスは毎年名古屋のイベントに出展しているが、特に今年の人の入りの多さに驚いたと言う。マランツのエンジニア、尾形好宣氏による聴き比べや技術解説も多くの人の耳を楽しませていた。
ハーマンインターナショナルでは、REVELのフラッグシップスピーカーULTIMA SALON2を使い、マークレビンソンのシステムと組み合わせての試聴イベントなどを開催。カーペンターズの名曲を再アレンジした『カーペンターズ・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』から、「Close to you」などをかけたが、カレンの歌声とオーケストラの素晴らしいマッチングを情感豊かに鳴らしきっていた。
ナスペックは、MONITOR AUDIOのスピーカー、Playback Designsの「DREAMシリーズ」、ISOTEKの電源関連アイテム、PRIMER、ROKSANなど幅広く展開。また、安達紘治社長のデモでは、ワイヤーワールドのケーブルが8シリーズに進化したことアピール。DNA Helix Designなどの独自技術により、ケーブルの曲がりによっても悪影響が出にくいことなどを解説した。
ラックスマンのブースでは、FOCALのスピーカーとLUXMANのアンプやプレーヤーをさまざまに組み合わせてのデモンストレーションが行われていた。PD-171よりコストダウンを実現した「PD-151」は参加者の引きも強く、また「NeoClassico II」に関心を示す真空管ファンが多く見られた。
アキュフェーズのブースでは、オーディオ銘機賞の受賞モデルを中心に、数多いラインアップを展開。スピーカーには、TADの「E1TX」、ソナス・ファベールの「IL CREMONESE」、ヤマハの「NS-5000」などを使い分けながらデモンストレーションを行っていた。
スペックとスフォルツァート、シーエスフィールドの3社は共同でブースを展開し、時間ごとに区切ったデモを実施。スペックは新製品のプリメインアンプ「RSA-M88」を中心に展開し、シーエスフィールドでは、PENAUDIOのスピーカーや、KUZMAのアナログプレーヤー、ヨルマ・デザインのケーブルなどを展示していた。なおメインスピーカーには「SERENADE SIGNATURE」を使用していた。
そのほか、注目のブースを以下に写真で紹介しよう。