公開日 2019/08/22 19:01
ディナウディオ、新ハイエンドスピーカー「Confidence」正式発表。最上位機はペア570万円
ユニットからバッフルまで刷新
DYNAUDIO JAPANは、DYNAUDIO(ディナウディオ)のハイエンド・スピーカーシステム「Confidenceシリーズ」を9月1日から発売する。ラインナップは以下の通り。
・「Confidence20」1,400,000円/ペア(税抜・スタンド付き)
・「Confidence30」2,700,000円/ペア(税抜)
・「Confidence50」3,700,000円/ペア(税抜)
・「Confidence60」5,700,000円/ペア(税抜)
ディナウディオのハイエンドラインである「Confidence」が17年ぶりにフルモデルチェンジ。発表自体は一昨年の独「HighEnd Munich 2018」で行われていたが、今回発売が開始される。
従来のConfidenceからデザインも刷新。その内容も大きく進化し、新Esotar3トゥイーターの搭載、新素材を用いたバッフル、先進的キャビネットデザイン、新設計クロスオーバーなどを特徴としている。
ラインナップはConfidence60/50/30がフロア型、Confidence20がブックシェルフ型(スタンド同梱)となる。Confidence60/50は3ウェイ・5スピーカー、30は3ウェイ・4スピーカー、20は2ウェイ・2スピーカー構成となる。いずれもバスレフ型。カラーは各機種5色を用意する。
新開発のEsotar3は、ディナウディオが一貫して用いてきたソフトドーム型トゥイーターの最新にして頂点とのこと。従来のEsotar2を進化させ、最先端のエアフロー技術を採用している。この技術は、同社の40周年記念モデル「Special Forty」にも用いられたものだという。
トゥイーターのチャンバーのリア部分がより大きくなり、共振を低減させることに貢献。ダンピングのさらなる最適化、協力なネオジウムマグネットにより、優れた応答性と感度を実現しているという。また、共振周波数がより低くなったことで、トゥイーターとミッドレンジとの間に発生するオーバーラップがより狭まり、ユニット間の繋がりが向上した。
また、これまでのEsotarトゥイーターは磁性流体による冷却を行っていたが、Esotar3では、強力マグネットや後述するDDCレンズによってより小さな電圧で発熱を抑えながら長時間稼働することが可能となり、この従来の冷却技術を省略することが可能になった。
ドーム・トゥイーターの内側には、「Hexis」と呼ぶもう1層のドーム(内部ドーム)を配置。従来はドームの裏側のキャビティ内にフェルトリングを用いて不要共振を抑えていたが、本来は鳴らすべき高域までも抑制してしまうという弊害があった。Hexisの採用によってこのフェルトリングを省略でき、不要共振を排除しつつドライバーの制動性をさらに高めることが可能になった。
こうした改善は、ディナウディオ本社の研究施設『ジュピター』での高精度測定によって実現したという。同社はこのEsotar3について、「発音のタイミングのみならず音の細部までもより明瞭にする。つまり、より高い解像度、透明度、ダイナミックさを備えており、ディナウディオのトゥイーターの最高傑作と言える」と紹介している。
トゥイーターの周囲には、独自の音響レンズ「DDCレンズ」を搭載。従来のConfidenceは、天井や床からの反射を抑制するために、2基のトゥイーターと複雑なクロスオーバーを用いて音をビーム上に収斂させて直進性を確保してい。
これに対して新しいConfidenceでは、DDC(Dynaudio Directivity Control)と呼ぶ音響レンズ技術を採用。そもそもプロスタジオのために同社が開発した技術をベースに、Confidenceのために次世代プラットフォームとしてDDCを改めて開発したという。
DDC技術の向上により、新Confidenceではトゥイーターは1つとなり、クロスオーバーも大幅にシンプルなものとなった。また、精巧に作られたアルミ製ウェーブガイドは水平方向への立体感はそのままに、垂直方向の音像もよりシャープに再現することを可能にしたという。これにより、天井・床からの不要反射を抑制しつつ、正確なステレオイメージをより広範囲な視聴ポイントへ届けることが可能になったとする。なお、DDCレンズの設計では、膨大な数の配列パターンをシュミレート/モデリングし、3Dプリントによって実際にテストを行ったという。
ウーファーについても、ネオジウム・マグネットを採用した新しいMSPウーファー・ドライバーを搭載。ボイスコイルには完全に新しいという3層構造のグラスファイバーが用いられ、エアフローや、ヨーク部分などの通気孔にも改善が加えられた。
また、各スピーカーの求める性能に応じてドライバーのチューニングを行っており、Confidence 20のウーファーにはアルミ製ボイスコイルを、Confidence30/50/60のウーファーには銅製ボイスコイルが採用されている。
マグネットの設計には、ネオジウムとフェライトをハイブリットさせた「Special Forty」のノウハウを活かした。新Confidenceでは高純度ネオジウムマグネットを採用し、マグネット形状を含めてSpecial Fortyと同様の効果を狙っている。振動板の素材は、同社が一貫して用いている複合素材MSP(Magnesium Silicate Polymer)が使用されている。
フロア型モデルに搭載されているミッドレンジ・ドライバーも進化。周辺部の再設計により1次共振モードを低減させるとともに、より広域にわたる再生エリアを実現したとのこと。また、バッフルに隙間なく組み込むことで、トゥイーターなどからの回折の影響を低減している。
ドライバーを保持するバスケットにも、位相最適化シミュレーションによる新デザインを採用。堅牢性を保ちつつエアフロー性能を高め、トレードオフなしで軽量化に成功したとする。
Confidenceにおけるデザインを特徴づけるバッフルも、新モデルでは刷新された。Compexと呼ばれる新しい複合素材が用いられているが、これは軽量性と剛性を兼ね備えており、不要共振を抑制することができるという。ここに各ドライバーはバッフル、特殊なガスケット、合金プレートによって強固に固定されている。また、このCompexバッフルにも、DDCレンズの一部として機能するように精密なチューニングが施されている。
なお、このCompex素材を選んだ理由については、従来ののConfidenceに採用されてきたHDF素材では加工性に難点があり、次世代DDCが求める複雑な形状に対応できなかったためで、Compexは加工性にも優れ、経年変化にも強い素材なのだという。
バスレフポートも各スピーカーで専用設計されているとのこと。空気(音)がスピーカーの深部を通り、台座から排出されるダウンファイヤリング方式を採用しており、精密な形状の高密度シリコンポートによってエアフローをコントロール。エンクロージャー下部から両サイドへと排出する。フロア型モデルについては堅牢ばベースプレートを底部に備えている。
・「Confidence20」1,400,000円/ペア(税抜・スタンド付き)
・「Confidence30」2,700,000円/ペア(税抜)
・「Confidence50」3,700,000円/ペア(税抜)
・「Confidence60」5,700,000円/ペア(税抜)
ディナウディオのハイエンドラインである「Confidence」が17年ぶりにフルモデルチェンジ。発表自体は一昨年の独「HighEnd Munich 2018」で行われていたが、今回発売が開始される。
従来のConfidenceからデザインも刷新。その内容も大きく進化し、新Esotar3トゥイーターの搭載、新素材を用いたバッフル、先進的キャビネットデザイン、新設計クロスオーバーなどを特徴としている。
ラインナップはConfidence60/50/30がフロア型、Confidence20がブックシェルフ型(スタンド同梱)となる。Confidence60/50は3ウェイ・5スピーカー、30は3ウェイ・4スピーカー、20は2ウェイ・2スピーカー構成となる。いずれもバスレフ型。カラーは各機種5色を用意する。
新開発のEsotar3は、ディナウディオが一貫して用いてきたソフトドーム型トゥイーターの最新にして頂点とのこと。従来のEsotar2を進化させ、最先端のエアフロー技術を採用している。この技術は、同社の40周年記念モデル「Special Forty」にも用いられたものだという。
トゥイーターのチャンバーのリア部分がより大きくなり、共振を低減させることに貢献。ダンピングのさらなる最適化、協力なネオジウムマグネットにより、優れた応答性と感度を実現しているという。また、共振周波数がより低くなったことで、トゥイーターとミッドレンジとの間に発生するオーバーラップがより狭まり、ユニット間の繋がりが向上した。
また、これまでのEsotarトゥイーターは磁性流体による冷却を行っていたが、Esotar3では、強力マグネットや後述するDDCレンズによってより小さな電圧で発熱を抑えながら長時間稼働することが可能となり、この従来の冷却技術を省略することが可能になった。
ドーム・トゥイーターの内側には、「Hexis」と呼ぶもう1層のドーム(内部ドーム)を配置。従来はドームの裏側のキャビティ内にフェルトリングを用いて不要共振を抑えていたが、本来は鳴らすべき高域までも抑制してしまうという弊害があった。Hexisの採用によってこのフェルトリングを省略でき、不要共振を排除しつつドライバーの制動性をさらに高めることが可能になった。
こうした改善は、ディナウディオ本社の研究施設『ジュピター』での高精度測定によって実現したという。同社はこのEsotar3について、「発音のタイミングのみならず音の細部までもより明瞭にする。つまり、より高い解像度、透明度、ダイナミックさを備えており、ディナウディオのトゥイーターの最高傑作と言える」と紹介している。
トゥイーターの周囲には、独自の音響レンズ「DDCレンズ」を搭載。従来のConfidenceは、天井や床からの反射を抑制するために、2基のトゥイーターと複雑なクロスオーバーを用いて音をビーム上に収斂させて直進性を確保してい。
これに対して新しいConfidenceでは、DDC(Dynaudio Directivity Control)と呼ぶ音響レンズ技術を採用。そもそもプロスタジオのために同社が開発した技術をベースに、Confidenceのために次世代プラットフォームとしてDDCを改めて開発したという。
DDC技術の向上により、新Confidenceではトゥイーターは1つとなり、クロスオーバーも大幅にシンプルなものとなった。また、精巧に作られたアルミ製ウェーブガイドは水平方向への立体感はそのままに、垂直方向の音像もよりシャープに再現することを可能にしたという。これにより、天井・床からの不要反射を抑制しつつ、正確なステレオイメージをより広範囲な視聴ポイントへ届けることが可能になったとする。なお、DDCレンズの設計では、膨大な数の配列パターンをシュミレート/モデリングし、3Dプリントによって実際にテストを行ったという。
ウーファーについても、ネオジウム・マグネットを採用した新しいMSPウーファー・ドライバーを搭載。ボイスコイルには完全に新しいという3層構造のグラスファイバーが用いられ、エアフローや、ヨーク部分などの通気孔にも改善が加えられた。
また、各スピーカーの求める性能に応じてドライバーのチューニングを行っており、Confidence 20のウーファーにはアルミ製ボイスコイルを、Confidence30/50/60のウーファーには銅製ボイスコイルが採用されている。
マグネットの設計には、ネオジウムとフェライトをハイブリットさせた「Special Forty」のノウハウを活かした。新Confidenceでは高純度ネオジウムマグネットを採用し、マグネット形状を含めてSpecial Fortyと同様の効果を狙っている。振動板の素材は、同社が一貫して用いている複合素材MSP(Magnesium Silicate Polymer)が使用されている。
フロア型モデルに搭載されているミッドレンジ・ドライバーも進化。周辺部の再設計により1次共振モードを低減させるとともに、より広域にわたる再生エリアを実現したとのこと。また、バッフルに隙間なく組み込むことで、トゥイーターなどからの回折の影響を低減している。
ドライバーを保持するバスケットにも、位相最適化シミュレーションによる新デザインを採用。堅牢性を保ちつつエアフロー性能を高め、トレードオフなしで軽量化に成功したとする。
Confidenceにおけるデザインを特徴づけるバッフルも、新モデルでは刷新された。Compexと呼ばれる新しい複合素材が用いられているが、これは軽量性と剛性を兼ね備えており、不要共振を抑制することができるという。ここに各ドライバーはバッフル、特殊なガスケット、合金プレートによって強固に固定されている。また、このCompexバッフルにも、DDCレンズの一部として機能するように精密なチューニングが施されている。
なお、このCompex素材を選んだ理由については、従来ののConfidenceに採用されてきたHDF素材では加工性に難点があり、次世代DDCが求める複雑な形状に対応できなかったためで、Compexは加工性にも優れ、経年変化にも強い素材なのだという。
バスレフポートも各スピーカーで専用設計されているとのこと。空気(音)がスピーカーの深部を通り、台座から排出されるダウンファイヤリング方式を採用しており、精密な形状の高密度シリコンポートによってエアフローをコントロール。エンクロージャー下部から両サイドへと排出する。フロア型モデルについては堅牢ばベースプレートを底部に備えている。