公開日 2023/10/31 12:42
「東京・春・音楽祭」2024年は3月15日開幕。ムーティ指揮オペラなど/“高音質”ネット配信も
20周年を迎え「音楽の感動を分かち合えるものにしたい」
春の上野の風物詩、クラシック音楽の祭典「東京・春・音楽祭」が2024年も開催される。それに先立ち、来年のプログラムや見どころなどを解説する記者会見が、上野の文化会館小ホールにて開催された。
「東京・春・音楽祭」は来年で20周年を迎えるにあたり、メインビジュアルも一新。ピンクと緑の市松模様に力強い「祭」の一文字を書で描いた日本的なイメージのポスターとなる。国内だけではなく世界にもこの音楽祭を発信していきたいという思いも込められているという。
来年のメインプログラムとしては、リッカルド・ムーティによる「アイーダ」、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」、プッチーニの「ラ・ボエーム」、R.シュトラウスの「エレクトラ」と、4演目のオペラを上演予定。
20周年記念公演としては、「ニーベルングの指環」のガラ・コンサートや、11年ぶりのバレエ公演「東京バレエ団 上野水香オン・ステージ」も開催される。ブーレーズが創設した、現代音楽に特化したアンサンブル・アンテルコンタンポランなど、国内外の一流のアーティストが来日するほか、美術館や博物館を舞台とした「ミュージアム・コンサート」も開催予定。
また次世代を担う音楽家を育てる、ムーティによる「イタリア・オペラ・アカデミー」プログラムも開催される。さらに上野周辺だけではなく、スポンサー企業などのオフィスを会場にした無料イベント「桜の街の音楽会」も多数用意されるという。
コロナ禍よりスタートした有料のインターネット配信「東京・春・音楽祭LIVE Streaming」は今年も行われる。昨年同様音質と画質にこだわった有料配信で、自由な視点からの視聴が可能。“ネット席”という位置づけとなるため、リアルタイムの配信のみでアーカイヴ配信等は行わない。また詳細は今後発表されるということだが、ドイツ・グラモフォンの音楽配信サービス「STAGE+」での配信も検討されているという。
実行委員長である鈴木幸一氏は「せっかくの20周年ですから、音楽の感動を皆様と分かち合えるようなものにしたい」と期待を込めると同時に「今までのやり方だけではクラシック音楽からのお客さん離れを止められない」と懸念も表明する。
鈴木氏も参加した今年のバイロイト音楽祭では、ARグラスを使用した新たなオペラの可能性が提案されたが、聴衆からの反響は非常に冷ややかなものだったという。鈴木氏自身もそのクオリティには課題を感じながらも、「舞台とはまた違った世界を見せるという志には大変興味を持った」と語る。来年の東京・春・音楽祭ではそういった取り組みはなされないようだが、将来的には最新のテクノロジーを活用した新しいクラシック体験の可能性にも期待が高まる。
2024年の「東京・春・音楽祭」は、3月15日(金)より4月21日(日)まで、東京文化会館や美術館・博物館等上野公園の各施設で開催される。公演詳細やチケット購入方法などは、追って公式サイトにて公開される。
「東京・春・音楽祭」は来年で20周年を迎えるにあたり、メインビジュアルも一新。ピンクと緑の市松模様に力強い「祭」の一文字を書で描いた日本的なイメージのポスターとなる。国内だけではなく世界にもこの音楽祭を発信していきたいという思いも込められているという。
来年のメインプログラムとしては、リッカルド・ムーティによる「アイーダ」、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」、プッチーニの「ラ・ボエーム」、R.シュトラウスの「エレクトラ」と、4演目のオペラを上演予定。
20周年記念公演としては、「ニーベルングの指環」のガラ・コンサートや、11年ぶりのバレエ公演「東京バレエ団 上野水香オン・ステージ」も開催される。ブーレーズが創設した、現代音楽に特化したアンサンブル・アンテルコンタンポランなど、国内外の一流のアーティストが来日するほか、美術館や博物館を舞台とした「ミュージアム・コンサート」も開催予定。
また次世代を担う音楽家を育てる、ムーティによる「イタリア・オペラ・アカデミー」プログラムも開催される。さらに上野周辺だけではなく、スポンサー企業などのオフィスを会場にした無料イベント「桜の街の音楽会」も多数用意されるという。
コロナ禍よりスタートした有料のインターネット配信「東京・春・音楽祭LIVE Streaming」は今年も行われる。昨年同様音質と画質にこだわった有料配信で、自由な視点からの視聴が可能。“ネット席”という位置づけとなるため、リアルタイムの配信のみでアーカイヴ配信等は行わない。また詳細は今後発表されるということだが、ドイツ・グラモフォンの音楽配信サービス「STAGE+」での配信も検討されているという。
実行委員長である鈴木幸一氏は「せっかくの20周年ですから、音楽の感動を皆様と分かち合えるようなものにしたい」と期待を込めると同時に「今までのやり方だけではクラシック音楽からのお客さん離れを止められない」と懸念も表明する。
鈴木氏も参加した今年のバイロイト音楽祭では、ARグラスを使用した新たなオペラの可能性が提案されたが、聴衆からの反響は非常に冷ややかなものだったという。鈴木氏自身もそのクオリティには課題を感じながらも、「舞台とはまた違った世界を見せるという志には大変興味を持った」と語る。来年の東京・春・音楽祭ではそういった取り組みはなされないようだが、将来的には最新のテクノロジーを活用した新しいクラシック体験の可能性にも期待が高まる。
2024年の「東京・春・音楽祭」は、3月15日(金)より4月21日(日)まで、東京文化会館や美術館・博物館等上野公園の各施設で開催される。公演詳細やチケット購入方法などは、追って公式サイトにて公開される。