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公開日 2001/04/03 14:28
NTT ComがNHKへディジタルテレビジョン中継回線を提供
●NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)は、平成15年から予定しているディジタルテレビジョン中継回線(ハイビジョン(*1)回線を含む)を提供する通信事業者として、日本放送協会(以下、NHK)から指名を受けた。
NTT Comでは、ハイビジョン伝送機能を含んだ「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」※の開発・構築を進めているが、今後、同サービスを通じてNHKにディジタルテレビジョン中継回線を提供するとともに、その運用・保守を行っていくこととなる。
また、現在提供中の「テレビジョン放送中継サービス」についても、「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」に切り替えて、トータルでの運用・保守を行っていくとのこと。
NTT Comが提供予定の「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」は、全国の放送局間をディジタルネットワークで結び、映像や音声を伝送するサービスで、平成15年からの地上波ディジタル放送開始に向け、現在開発を進めている。
その主な特徴は、以下のとおりである。
1. ATM(*2)方式を使用し、ループ状に接続される光ファイバ網を利用
2. DWDM(*3)方式により、中継網の大容量化を実現
3.各種用途に応じた速度の映像フォーマットに対応したインタフェースを提供
放送のディジタル化については、平成8年開始のCSディジタル放送、平成12年 12月開始のBSディジタル放送に続き、平成15年には地上波ディジタル放送が三大都市圏で開始される予定となっている。NTT Comは、この地上波ディジタル放送開始に向け、全ての放送局に対して「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」の提供を行っていく考えである。
<ディジタルテレビジョン放送中継サービスの概要>
NTT Comが提供する「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」は、専用線サービスとして実績のあるATMメガリンクシステムの技術をベースとするATM方式とループ状に接続される光ファイバ網を使う。
ディジタル放送が開始されても当面はアナログ放送は継続され、さらに、ディジタル映像コンテンツの流通を行うため、回線容量の増大を図る必要があることから、光ファイバを用いたDWDM方式による中継網の大容量化を実現する。またディジタル放送では、HDTV(*1)、SDTV(*4)、配信系(*5)、素材系(*6)など各種用途に応じた速度の映像フォーマットの伝送が求められることから、これらに柔軟に対応でき品質確保ができるATM方式を採用する。
ディジタルテレビジョン放送中継網は、ATM伝送装置(ATM-ADM)(*7)をノードとするネットワーク回線と、このATM伝送装置と放送局に置かれる映像端末装置(Video-MUX)(*8)を結ぶアクセス回線と、オペレーションシステムで構成される。オペレーションシステムが、放送局に設置されるECC(*9)から申し込まれた回線運用情報に基づいて、ATM伝送装置と映像端末装置を一元的に制御することにより、放送局に必要な時に必要なだけ回線を提供することができる。(Phile-web編集部)
(*1) ハイビジョン・HDTV(High Definition Television):高精細度テレビジョン。
(*2) ATM(Asynchronous Transfer Mod):非同期転送方式。53バイトの固定長のセルで情報を転送する方式。
(*3) DWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing):高密度光波長多重方式。1本の光ファイバに複数の波長の異なる信号を 通す光多重伝送方式。
(*4) SDTV(Standard Definition Television):標準テレビジョン。
(*5) 配信系:主として東京の放送局(民放では東京キー局と呼ばれる)から番組を全国の地方局に送ること。
(*6) 素材系:主として地方の放送局から番組のもととなる映像を東京の放送局へ送ること。
(*7) ATM-ADM(ATM Add Drop Multiplexer):分岐多重装置。オペレーションシステムからの制御によりATMの伝送、ルーティング設定等を行う装置。主として中継伝送路のNTT Comテレビ端局に設置。
(*8) Video-MUX(Video Multiplexer):各種映像・音声信号をATM多重・符号化/分離・復号化する多重変換装置。主として放送局に設置。
(*9) ECC(End Customer Control):放送局に設置される回線運用端末装置。
NTT Comでは、ハイビジョン伝送機能を含んだ「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」※の開発・構築を進めているが、今後、同サービスを通じてNHKにディジタルテレビジョン中継回線を提供するとともに、その運用・保守を行っていくこととなる。
また、現在提供中の「テレビジョン放送中継サービス」についても、「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」に切り替えて、トータルでの運用・保守を行っていくとのこと。
NTT Comが提供予定の「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」は、全国の放送局間をディジタルネットワークで結び、映像や音声を伝送するサービスで、平成15年からの地上波ディジタル放送開始に向け、現在開発を進めている。
その主な特徴は、以下のとおりである。
1. ATM(*2)方式を使用し、ループ状に接続される光ファイバ網を利用
2. DWDM(*3)方式により、中継網の大容量化を実現
3.各種用途に応じた速度の映像フォーマットに対応したインタフェースを提供
放送のディジタル化については、平成8年開始のCSディジタル放送、平成12年 12月開始のBSディジタル放送に続き、平成15年には地上波ディジタル放送が三大都市圏で開始される予定となっている。NTT Comは、この地上波ディジタル放送開始に向け、全ての放送局に対して「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」の提供を行っていく考えである。
<ディジタルテレビジョン放送中継サービスの概要>
NTT Comが提供する「ディジタルテレビジョン放送中継サービス」は、専用線サービスとして実績のあるATMメガリンクシステムの技術をベースとするATM方式とループ状に接続される光ファイバ網を使う。
ディジタル放送が開始されても当面はアナログ放送は継続され、さらに、ディジタル映像コンテンツの流通を行うため、回線容量の増大を図る必要があることから、光ファイバを用いたDWDM方式による中継網の大容量化を実現する。またディジタル放送では、HDTV(*1)、SDTV(*4)、配信系(*5)、素材系(*6)など各種用途に応じた速度の映像フォーマットの伝送が求められることから、これらに柔軟に対応でき品質確保ができるATM方式を採用する。
ディジタルテレビジョン放送中継網は、ATM伝送装置(ATM-ADM)(*7)をノードとするネットワーク回線と、このATM伝送装置と放送局に置かれる映像端末装置(Video-MUX)(*8)を結ぶアクセス回線と、オペレーションシステムで構成される。オペレーションシステムが、放送局に設置されるECC(*9)から申し込まれた回線運用情報に基づいて、ATM伝送装置と映像端末装置を一元的に制御することにより、放送局に必要な時に必要なだけ回線を提供することができる。(Phile-web編集部)
(*1) ハイビジョン・HDTV(High Definition Television):高精細度テレビジョン。
(*2) ATM(Asynchronous Transfer Mod):非同期転送方式。53バイトの固定長のセルで情報を転送する方式。
(*3) DWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing):高密度光波長多重方式。1本の光ファイバに複数の波長の異なる信号を 通す光多重伝送方式。
(*4) SDTV(Standard Definition Television):標準テレビジョン。
(*5) 配信系:主として東京の放送局(民放では東京キー局と呼ばれる)から番組を全国の地方局に送ること。
(*6) 素材系:主として地方の放送局から番組のもととなる映像を東京の放送局へ送ること。
(*7) ATM-ADM(ATM Add Drop Multiplexer):分岐多重装置。オペレーションシステムからの制御によりATMの伝送、ルーティング設定等を行う装置。主として中継伝送路のNTT Comテレビ端局に設置。
(*8) Video-MUX(Video Multiplexer):各種映像・音声信号をATM多重・符号化/分離・復号化する多重変換装置。主として放送局に設置。
(*9) ECC(End Customer Control):放送局に設置される回線運用端末装置。