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公開日 2001/09/12 18:07
メガネなし3Dディスプレイをサンヨーが開発
●三洋電機は、立体視の可能範囲を前後方向に大幅に拡大したメガネなし3Dディスプレイを開発した。本ディスプレイは、観察者の2次元的な位置情報(前後左右)をステレオ・ヘッドトラッカで検出し、その動きを新開発のイメージスプリッタにて追従することで、立体視が可能な範囲を前後方向に大幅に広げること(従来比3倍以上)に成功したもの。
大画面、高精細、さらに通常の2D画像も表示可能という従来からの特長に加え、今回大幅に改善された広い立体視領域という特長を活かし、今後は医療や教育、アミューズメントや民生分野などへの様々な用途への展開を予定する。
特長は次の通り。
1.観察者との距離を検知するヘッドトラッキングシステムに対応した新開発のイメージスプリッタを採用し、立体視領域の大幅な拡大を実現(従来比3倍以上)。
立体視領域を前後方向に大幅に拡大する為に、観察者とディスプレイの距離情報に対し追従可能な新イメージスプリッタを開発。通常のメガネなし3Dディスプレイにおいては、水平方向に大きい画面と小さい画面では小さい画面の方が、前後方向の立体視可能範囲が大きくなる。これは、小画面の方が視野角が小さい為に、液晶パネルとイメージスプリッタの干渉縞であるモアレ(黒い縦縞)が発生しにくいことに起因している。この特性を利用するため、今回、電気的に可動なイメージスプリッタと液晶パネルをそれぞれ16分割し、個々の領域を個別に制御できるようにした。観察者の位置に対応して、分割された個々のイメージスプリッタの開口部の位置と、同じく分割された個々の液晶パネル内映像を最適化することで、立体視領域よりも遠く、あるいは近くにいるために正常な立体像が得られない観察者に対して、立体像観察を可能とさせることができる。従って、本ディスプレイでは、ディスプレイ上部に設置されたステレオ・ヘッドトラッカによって検出された観察者の二次元の位置情報(前後左右)に基づき、立体視領域に存在する観察者に対しては、従来通りイメージスプリッタの開口部の位置制御と、液晶パネルの右眼画像、左眼画像の切り換え制御を一括して行い、立体視領域から外れた観察者に対しては前記制御を分割された領域ごとに行う。
2.新開発のイメージスプリッタの駆動状態(分割駆動の有無)を確認することで、観察者は最適立体視領域を把握可能。
従来のメガネなし3Dディスプレイにおいては、立体視領域を外れた領域では、メガネなし3Dディスプレイ特有のモアレ(黒い縦縞)やクロストーク(2重像)、部分的な逆視(右眼画像と左眼画像の反転)が微妙に発生していた。観察者にとっては、明確に認識できる物ではないので、避けることが不可能だった。これが、3D映像が見にくいとか、目が疲れる等の要因である。今回開発したシステムは観察者が立体視領域を外れた場合、新イメージスプリッタと液晶パネルがそれぞれ分割駆動を開始し、立体像を供給する。従って、新イメージスプリッタの分割駆動に伴うラインの発生といった画面の分割状態を観察者が把握することで、自分が最適位置からどれだけ外れているかが認識でき、分割状態をなくすように観察者が移動することで、最適な観察位置を確保することも可能。
3.通常の2D画像も、高品位に表示可能。
新イメージスプリッタは、液晶で構成されている為、通常の2D表示の場合には、可動部の液晶シャッタを電気的になくすことで、高品位な2D表示が可能となった。
4.構造が簡単で低コスト化が可能。
今回開発した新イメージスプリッタは、構成する液晶パネルの構造や制御法も非常に簡単ですので,低コスト化が可能である。
(ホームシアターファイル編集部)
大画面、高精細、さらに通常の2D画像も表示可能という従来からの特長に加え、今回大幅に改善された広い立体視領域という特長を活かし、今後は医療や教育、アミューズメントや民生分野などへの様々な用途への展開を予定する。
特長は次の通り。
1.観察者との距離を検知するヘッドトラッキングシステムに対応した新開発のイメージスプリッタを採用し、立体視領域の大幅な拡大を実現(従来比3倍以上)。
立体視領域を前後方向に大幅に拡大する為に、観察者とディスプレイの距離情報に対し追従可能な新イメージスプリッタを開発。通常のメガネなし3Dディスプレイにおいては、水平方向に大きい画面と小さい画面では小さい画面の方が、前後方向の立体視可能範囲が大きくなる。これは、小画面の方が視野角が小さい為に、液晶パネルとイメージスプリッタの干渉縞であるモアレ(黒い縦縞)が発生しにくいことに起因している。この特性を利用するため、今回、電気的に可動なイメージスプリッタと液晶パネルをそれぞれ16分割し、個々の領域を個別に制御できるようにした。観察者の位置に対応して、分割された個々のイメージスプリッタの開口部の位置と、同じく分割された個々の液晶パネル内映像を最適化することで、立体視領域よりも遠く、あるいは近くにいるために正常な立体像が得られない観察者に対して、立体像観察を可能とさせることができる。従って、本ディスプレイでは、ディスプレイ上部に設置されたステレオ・ヘッドトラッカによって検出された観察者の二次元の位置情報(前後左右)に基づき、立体視領域に存在する観察者に対しては、従来通りイメージスプリッタの開口部の位置制御と、液晶パネルの右眼画像、左眼画像の切り換え制御を一括して行い、立体視領域から外れた観察者に対しては前記制御を分割された領域ごとに行う。
2.新開発のイメージスプリッタの駆動状態(分割駆動の有無)を確認することで、観察者は最適立体視領域を把握可能。
従来のメガネなし3Dディスプレイにおいては、立体視領域を外れた領域では、メガネなし3Dディスプレイ特有のモアレ(黒い縦縞)やクロストーク(2重像)、部分的な逆視(右眼画像と左眼画像の反転)が微妙に発生していた。観察者にとっては、明確に認識できる物ではないので、避けることが不可能だった。これが、3D映像が見にくいとか、目が疲れる等の要因である。今回開発したシステムは観察者が立体視領域を外れた場合、新イメージスプリッタと液晶パネルがそれぞれ分割駆動を開始し、立体像を供給する。従って、新イメージスプリッタの分割駆動に伴うラインの発生といった画面の分割状態を観察者が把握することで、自分が最適位置からどれだけ外れているかが認識でき、分割状態をなくすように観察者が移動することで、最適な観察位置を確保することも可能。
3.通常の2D画像も、高品位に表示可能。
新イメージスプリッタは、液晶で構成されている為、通常の2D表示の場合には、可動部の液晶シャッタを電気的になくすことで、高品位な2D表示が可能となった。
4.構造が簡単で低コスト化が可能。
今回開発した新イメージスプリッタは、構成する液晶パネルの構造や制御法も非常に簡単ですので,低コスト化が可能である。
(ホームシアターファイル編集部)