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公開日 2002/01/12 14:51

▼▼ホームシアターファイル編集部のCESレポート▼▼<1>大躍進中! DLPプロジェクションの動向を探る

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●2002年のCEショーは、出展者の減少が反映されて会場が整理され、LVCC(ラスヴェガス・コンヴェンションセンター)・サウスウイングとセンターホールに映像やホームシアターの新製品が集結、そこで今年の新動向を知ることができる。

このエリアを最も強く印象付けているのは、DLPプロジェクションの大躍進である。出展メーカー名をざっと挙げただけでも、日立、DREAMVISION、OPTOMA、DWIN、INFOCUS、MARANTZ、パナソニック、プラス、RUNCO、サムスン、シャープ、ソニー、東芝、VESTEL、VIEWSSONIC、ヤマハ、ZENITHといったメーカー群が、プロジェクションTVと投射式プロジェクターの製品とプロトを出展した。パナソニック、東芝など日本の新顔は、画面サイズ40インチ前後のリアプロジェクションTVである。

それらすべてにエンジンを供給するTI(テキサスインスツルメント)は、セントラルホールの自社パビリオンに劇場用3DMDの大型機を持ち込み、夏公開の『スター・ウォーズ・エピソード2』から、かなりのシーンを上映し、「映画を観るとしたらフィルムを選ぶか、デジタルを選ぶか。」「ホームシアター用DLPを買う上でのポイントは何か」といった項目を列記したアンケートを入場者から採っていた。

会場に出品されたDLPプロジェクターの中で、印象を残した2社の製品について紹介しよう。
CRT3管式プロジェクターのハイエンドメーカーであったアメリカのRUNCO社は、民生用のDMD3チップ方式のDLPプロジェクターを市場に導入した。REFLECTION VX−5Cと呼ばれるモデルがそれで、スペックは画素構成がネイティヴ1280×1024のSXGA、光源には700Wのキセノンランプを使用、輝度は3000ANSIルーメン、コントラスト比は300対1。価格は$8,999,500とあるから、約1,000万円ということになる。

ブースでプレスの私のお相手をして下さったのは、RUNCO社の契約代理店のNICOLL社のシニア・アカウント・エグゼキュティヴのスーザン・モーガンさん(若い美人です)。「すでにご家庭に導入されたユーザーの例はあるのですか?」と伺ったところ、「インストーラーに聞かないと(どのようなお客さんかは)すぐにはわからないが、納品実績はすでにあります。調べておきます。」ということであった。実際にデモで使っていたのは、REFLECTIONシリーズの1チップ機の下位新製品で1DMD構成のDR−300だった。こちらは$8995と現実味のある価格だ。視聴の印象はカラーブレーキングもなく、1DMDでは完成度の高い製品だ。本年の新製品発表により、RUNCO社はDLPプロジェクターに関して基本的に3種、ヴァリエーションを含めて5機種のラインナップを持った。

印象に残ったもうひとつは、イタリアのメーカー、SIM2社のGRAND CINEMA LINEのDLPプロジェクターである。やはりイタリアのCRT3管式のビディクロンのカジュアル版といった趣で、下位機はボディカラーに4色が用意されている。今回は上位モデルのHT300のお披露目が中心で、ブース内で『パール・ハーバー』を両機を使って上映した。画質は、下位機がPLUSのHE3100とほぼ同等。(使用DMDとそのアルドリズムが同一なのだろう。)上位機は、カラーブレーキングもなく、シャープZ9000には及ばないものの、準じるものといっていい。

そのシャープは、センターホールで1ビットオーディオ、液晶のAQUOSシアターなどと一緒にアメリカでもすでに発売中のZ9000のデモを行い、1ビットサラウンドシアターの音の素晴らしさに劣らず、高精細な画質で賞賛を集めていた。(ホームシアターファイル編集部)

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