三洋電機、BSデジタル/110度CSデジタルチューナー内蔵テレビを業界で初めて発表

<左>左が36型、右が32型　<右>発表会場では3モデルとも110度CSデジタル放送の試験放送を表示していた

●三洋電機（株）は、BSデジタル放送に加え、110度CSデジタル放送も受信できる業界初のBS・110度CSデジタルテレビ「VIZON」シリーズ3機種を発表した。

36型「C-36DZ20」（3月21日発売）と32型「C-32DZ20」（3月1日発売）はHDTVを表示可能。28型「C-28DS1」（3月1日発売）は525iのみ表示できる仕様となっている。価格はすべてオープンプライスだが、36型は40万円前後、32型は30万円前後、28型は15万円前後での販売が予想される。

すべてのモデルに、同社独自開発のBS・110度CSデジタルチューナーを内蔵。BSデジタル放送のテレビ放送、データ放送、ラジオ放送など全ての放送サービスが受信でき、字幕放送、マルチビュー放送、マルチチャンネルステレオ放送など多種多彩なサービスを楽しむことができるほか、110度CSデジタル放送の多チャンネルのテレビ放送、データ放送、音声放送も受信できる。

プラットフォームが増えることによりリモコンの操作性が悪くなることを心配する向きもあろうが、同社はそこにも万全の対策を施した。リモコンの上部左に「BS」「CS1」「CS2」のダイレクトボタンを装備。CS1はプラットワン、CS2はスカパー！用となっており、かんたんに切り替えが行える。

28型「C-28DS1」は525iのみ表示可能。525p、750p、1125iなどの映像は525iにダウンコンバートして表示する。同社では、「28型クラスではHDTVとSDTVの画質差はそれほど大きくない。今後このクラスではSDTVタイプの普及がすすむはず」と予測する。また、「C-28DS1」ではSDTVに限定することで回路構成を単純化でき、コストダウンが図れたことを強調した。

さらに「C-28DS1」では、業界初となるJAVAベースのBMLブラウザを搭載。データ表示を20%、コンテンツキャッシュを約4倍、それぞれ高速化することに成功した。

32型「C-32DZ20」と36型「C-36DZ20」は、HDTV表示が可能。D-VHS接続などに使用するi.Link端子や地上波アナログ放送も高画質で楽しめるアクティブプログレッシブ回路も搭載する。また、「C-36DZ20」には、これまた業界初となる「骨伝導ホーン端子」を装備。オプションの骨伝導ホーン（￥25,000）を接続して使用する。直接聴覚器官に音の振動を届けることで、耳の不自由なお年寄りなどでもテレビの音が聞き取りやすくなる。

110度CS放送の無料放送（プラットワン系）がはじまるのは3月1日。それと同じ日に本機の発売が決まったことで、いよいよ新放送の開始が身近に感じられるようになってきた。他メーカーの動向も注目されるところで、しばらく110度CS関連情報から目が離せそうにない。（Phile-web編集部）

※本機の発表会席上での質疑応答を下記リンク先でご紹介しています。こちらもあわせてお読み下さい。