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公開日 2002/11/20 19:52

[Inter BEE 2002 レポート]映像・放送関連はHDTVと地上波デジタルにフォーカス

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<左>ソニーブースでは3つのセットで実際にカメラの性能を確かめられる <右>松下ブースの女性モデル
●本日より、幕張メッセにおいて2002年国際放送機器展(Inter BEE 2002)が開催されている。会期は11月20日(水)〜22日(金)までで、開場時間は10:00〜17:30(最終日は17:00まで)。入場は無料となっている。

展示ホールはプロオーディオ関連と映像・放送機材関連とに分かれている。

映像・放送機材関連ホールは、いくつものブースがひしめきあい、とてもエネルギッシュな印象。地上波デジタル放送の開始やストリーミング放送の進展などにより激変が予想される放送業界だが、各社ともこのビジネスチャンスに大きな期待をかけていることが伝わってきた。

とは言え、多くの読者には馴染みのない業務用機器の展示が大半を占めるため、ここでは大まかな内容をお伝えするにとどめたい。

★日立電線
地上波デジタル用の送信アンテナなど、放送局用の設備機器を数多く展示。東京タワーで使用されている高周波ケーブル(直径が10cm以上!)の参考展示も。

★日立国際電気
3kWの水冷式デジタル放送機が注目を集めていた。また、2/3型220万画素FIT-CCDを使用した放送局用のフルデジタルマルチスタンダードカメラ「SK-3300」も展示。1080iにももちろん対応。

★アップルコンピュータ
ノンリニアビデオ編集ソフト「Final Cut Pro 3」を使ったHD/SDフィニッシングシステムを展示。ブースの中央ではデモンストレーションも行われ、同ソフトのカラーコレクション機能などを説明していた。

★SONY
ソニーは、“ANYCAST Workflow Inovation”をテーマに、巨大なブースを構えた。CEATECのブースより大きいのでは、と思わせるくらいだ。ハンディカメラにワイヤレスパックをつけ、ブース内をリアルタイムで中継するデモで軽快さをアピール。また、HDノンリニア制作システム「XPRI ver5.0」にも力を入れているようで、ネットワークレンダリングの実現、リアルタイムエフェクトパターンの追加などをアピールしていた。ブース中央部には3つのセットが組まれ、女性がくつろいだりおしゃべりをしている様子を最新鋭のHDカム24Pカムコーダー「HDW-F900」などで撮影可能。新機能となるハイライト時の階調性アップを体感できた。

★東芝
同社は地上波デジタル放送用のシステムに力を注いだ。注目をあびていたのは、KDDIと共同開発中という、Motion JPEG 2000圧縮を採用したHDTV素材伝送システム。また、データ放送システムやHD→SD/SD→HDのコンバーター、CMをストックしてMPEGで送り出す「CMバンク」、番組サーバー、送信管理システムなど、局用設備機器を数多く展示していた。

★松下電器産業
ソニーと同様、かなり大きなブースを用意し、カメラやレコーダーなど様々な機器を展示。中でも大きなスペースを占めていたのは中央に位置した竜宮城を想起させるセットで、3人の女性モデルが陶然とした表情で虚空を見つめ、始終体をくねらせる奇妙な踊りを舞っていた。その様子を多くのカメラが取り囲み、撮影を行っているのはかなりシュールな光景だった。

★日本ビクター
業務用のDVビデオカセットレコーダー「BR-DV6000/3000」やDVカメラレコーダー「GY-DV5000」などを展示。動画配信サーバーシステムや、HDに対応した新型ビデオテロッパー「ISIS」も大きく取り上げられていた。

(Phile-web編集部)

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