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公開日 2003/04/03 19:39
日本マランツとクレストロンがカスタム・インストール・ビジネスに参入
<左>CRESTRONのタッチパネル <右>日本マランツ(株)代表取締役社長の佐藤卓氏 |
「CRESTRON」ブランドは、日本では馴染みが少ないが、米国ではホームオートメーション用機器分野で確固たる地位を築いている。同社の操作用タッチパネルとコントロールユニットを導入すれば、AV機器だけでなくカーテンや照明、インターホンなど、ありとあらゆる家電機器を統合コントロールできる。
まず日本マランツ(株)代表取締役社長の佐藤卓氏が登壇し、この提携の意義について以下のように説明した。
「今年で創立50周年を迎えた弊社は、フィリップス傘下になった20年前より、OEMの供給元として様々なビジュアル機器を開発してきた。ピュアオーディオだけでなく、ビジュアル機器もご用意することで、ユーザーに夢と感動をあたえるトータルソリューションを提供していく。クレストロン様と協力することで、AVを越えたトータルホームオートメーションが実現できる。より本物志向で、従来の価値観に飽き足らないハイエンドユーザーの心を捉えるビジネスモデルを構築していきたい。」
次に日本クレストロン(株)の神田公彦氏があいさつし、米クレストロンは30年以上の歴史を有すること、ペンタゴンにも同社製品を納入していることなどを説明。日本法人は昨年発足したばかりだが、すでに200システムを納入済みだという。日本マランツとの提携メリットについても言及し、「ホームユース分野へのビジネス拡大」「高いブランド力を有するマランツとの協業によるブランドイメージの向上」「コントロール対応AV製品の充実」を挙げた。
発表の後、CRESTRONとマランツ/B&W製品を使ったデモンストレーションが行われた。様々な機器を統合的にコントロールするマクロ機能を備えているので、タッチパネル上のアイコンをクリックするだけで、自動的に照明の光量やカーテンの開閉が調節され、スクリーンが上下し、ディスプレイに映像が再生される。アイコンや機能はカスタマイズ可能で、自分の好みにあったシステムを構築できるのが魅力だ。
CRESTRON製品は、RS232Cか赤外線のどちらかで家電機器をコントロールする。RS232Cでは数秒おきに機器の状態を監視できるのに対し、赤外線ではそれができない。また、赤外線リモコンのコマンドでは、たとえば電源のON/OFFに同じコマンドが割り当てられていることが多く、このため、機器に付属のリモコンとCRESTRONを併用した場合、操作に混乱が生じることがある。だが、日本マランツ製品では、機能の一つ一つに個別のコマンドが割り振られているため、このような心配がない。マランツ製品がCRESTRONによくマッチングするのはこのためだ。
今後両社は共同で、カスタムインストールを手がける有力ショップを対象に、CRESTRON製品のプログラム勉強会を定期的に開くという。現在では、名古屋のNEXT、金沢のアンティフォン、大阪のホームシネマ &オーディオなどがCRESTRON製品を取り扱う予定という。
価格は機器の選択によって異なるが、プロジェクターやスクリーン、AVアンプなど基本的な製品を含め、300万円程度からシステムを構築可能という。
日本マランツでは、このシステムが実際に体験できるよう、東京・恵比寿のショールームにCRESTRONを導入した。ショールームの詳細は以下の通り。
【リスニングルーム】
試聴日 月曜〜金曜10:00〜17:00 (ただし同社休日を除く)
*予約が必要。
【ショールーム】
マランツ、B&Wスピーカー、オーディオクエスト、クレストロンによるホーム・エンターテインメント生活空間を体験可能。
開館日 月曜〜金曜10:00〜17:00 (ただし同社休日を除く)
*予約が必要。
【予約/お問い合わせ】
TEL:(03)3834-3070
*リスニングルーム/ショールームの予約は来館の1週間前まで。
(Phile-web編集部)