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公開日 2003/12/11 10:54
RWPPI、2003年の活動をしめくくる第22回定期ミーティングを開催
左)富士写真フイルム(株)柴田氏 右)2003年のしめくくりとなる第22回定例会議が開催された |
第22回定期ミーティングは、RWPPIの今年の活動における数々の成果を振り返る内容となった。また、来年1月に米国のラスベガスにて開催される、大規模なエレクトロニクスショーである「インターナショナルCEショー 2004」の出展に向けたプレゼンテーション実施計画の最終報告が行われた。RWPPIは来る「インターナショナルCEショー 2004」においても、DVD-R/DVD-RWの優れた記録メディアとしての魅力を浮き彫りにしていく、工夫を凝らしたプレゼンテーションを展開するという。こちらのイベントの模様はPhile-webにて速報レポートをおとどけしていく。ぜひ楽しみにお待ちいただきたい。
DVD-R/DVD-RWメディアは来年以降、いっそうの進化を遂げていく。この日のミーティングでは、両メディアの新規高倍速規格の紹介や、先頃富士写真フイルム(株)より発表された16倍速記録DVD-Rを実現する光ディスク技術の開発内容に関する報告が行われた。
はじめに来年の早い段階での商品化が予想される、8倍速記録のDVD-R、4倍速記録のDVD-RWに関して、現在商品化にむけて最終ステップがつめられているスペックの詳細な紹介、ストラテジーの発表がパイオニア(株)谷口氏より行われた。高速記録と等倍速記録の両方のレコーディングをサポートしながら、記録・再生の互換性を確保し、技術的に高度な要求の数々に応えて行くことの難しさと、クリアされている成果が報告され、来年の新たなメディアの登場に大きな期待を抱かせる発表内容となった。
富士写真フイルム(株)記録メディア研究所の柴田氏からは、最大16倍速の記録を可能にしたDVD-Rディスクの研究開発における成果の詳細が報告された。同社では今回、高速記録に適した新しいオキソノール色素の開発に成功し、写真化学分野で培った有機合成技術を駆使して新開発した同社独自の有機色素と、それを用いたディスク媒体設計技術により試作製品の開発を達成したという。また1倍速に始まり、4倍/8倍/10倍/12倍/16倍の高速記録メディアにおける実験の詳細と、様々な観点から分析されたそれぞれのメディアのパフォーマンスに関するデータが明らかにされた。同社では今回の研究成果を受け、1倍速〜16倍速DVD-Rの実用化に向けて今後も積極的な提案を展開していくという。来年から開始される16倍速DVDの規格策定に大きな勢いをつける同社の研究内容に、柴田氏の講演終了後も多くの質問が寄せられた。
この日、行われた定期ミーティングでは、パイオニア(株)の業務用HDD&DVDレコーダー「PRV-LX1」、サイバーリンク(株)のDVDオーサリングアプリケーション「PowerProducer2 Gold」などDVD記録メディアの可能性をさらに拡げる商品が紹介された。2004年のRWPPIの活動にもさらなる注目が集まりそうだ。
(Phile-web編集部)