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公開日 2004/02/16 17:46
日本ビクター主催、東京ビデオフェスティバル2004ビデオ大賞決定!
審査委員の羽仁進氏は、「今のこどもたちは、いろいろ言われているけれど、この作品では、逆上がりのできない友達を何とか工夫して助けてあげようという子供たちの優しいところがわかる。これは、こどもたちがみんなで作った作品だ。」小林はくどう氏は、「全員が逆上がりをやり遂げたときの喜びの決定的瞬間はビデオでないと撮れれないもの。そのプロセスがきちんと捉えられている。そして、作品が作品だけで終わるのでなく、ビデオがコミュニケーションの道具として生かされ、未来を開くものになっている。」等とコメント。
日本ビクター大賞には、ブラジルの大学教員Bertrand de Souza Lira 氏の作品が受賞。ブラジルの貧しい町に生まれた地域FMラジオ局が、地域の子供たちや住民の生活を活性化していく様子を撮影した「Bom Dia,Maria de Nazare!(おはよう マリア・デ・ナザレ−)」が選ばれた。審査委員の大林氏は、「ラジオという言葉による行動をビデオが記録している。言語メディアであるラジオに映像メディアのビデオが寄り添うことで、言語メディア自体が成長した。今回は、どの作品も素晴らしかったが、この作品も大賞に匹敵するものだ。」などとコメントした。
ビデオ大賞、日本ビデオ大賞受賞の二人には、賞金、トロフィーとともに、副賞として、ビクターのデジタルハイビジョンカメラ「GR-HDI」が授与された。
今年から創設されたハイビジョンムービー賞には、神奈川県の波田野文和氏がビクターデジタルハイビジョンカメラで撮影した「天空の地を行く〜チベット夏模様〜」が受賞。会場では、DLA-QXIプロジェクターを使用したD-ILA方式による受賞作品上映が行われた。高画質ビデオ映像制作は、個人表現にも、あらたな広がりをあたえそうだ。
今回、第26回目の同フェスティバルには、世界36カ国(地域)より過去最高の2881本の応募が寄せられた。審査員のコメントにもあるとおり、今回寄せられた作品は、個人の考えをもとに独創的な表現力をしているものが増加。個人表現の力が底辺を広げていることをうかがわせる。また、受賞作のほかにも、地域、教育等に関わる作品が多くなり、一人で楽しむ趣味の制作ツールとしてだけでなく、コミュニケーション・ツール、教育用ツールとしてのビデオ活用が広がっていることがうかがわれる。会場外では、液晶画面による作品上映ブース、デジタルハイビジョンカメラ試用コーナーなども設けられ、多くのビデオ製作者たちが交流を楽しんでいた。
(取材・文 山之内優子)
写真左)2月14日東京恵比寿ガーデンホールで開催された「東京ビデオフェスティバル2004授賞式」の模様
写真右)ビデオ大賞受賞作「逆上がりできないの 何でだろう?」より。逆上がりができた!こどもたちの最高の笑顔