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公開日 2004/07/12 16:57
<コラム>搭載製品もますます充実、「ドルビーヘッドフォン」技術の魅力を探る
●昨今は「ドルビーヘッドフォン搭載」をうたったオーディオ・ビジュアル機器がますます充実している。DVDディスクに収録されたドルビーデジタル5.1chやドルビーサラウンド4chの立体音響を、ヘッドフォンで快適に楽しめるよう、ドルビーラボラトリーズが開発した音響技術が「ドルビーヘッドフォン」である。
ヘッドフォンで音楽を聞くと、スピーカーで聴いた時と同じように眼前に音が定位せず、すべての音が頭の中で鳴るように感じてしまう。音声をサラウンドで収録した映画ソフトをヘッドフォンで鑑賞する際に、ドルビーヘッドフォンの信号処理技術はあたかも部屋の中でスピーカーを使って聴くような立体音場を体感させてくれる。これにより例えば「部屋に大がかりな5.1chのサラウンドシステムを構築するのが困難である」、「夜中に大きな音を鳴らせない」といった環境においてもヘッドフォンを使ってリアルなサラウンド環境で映画が楽しめるようになるのである。
ドルビーヘッドフォンでは5本でも、2本でも、疑似スピーカー再生環境をそのまま提供する仕様となっている。5.1chサラウンドのプログラムを再生する際には、重低音のチャンネルはフロント左右チャンネルにミックスし、ドルビーヘッドフォン処理が行われる。2chのステレオ音声を疑似サラウンドに合成する機能は備えていない。そのソフトのプログラムに収録されたサラウンドフォーマット、または再生する機器で選択したサラウンドモードが聞こえ方を左右するものであり、ステレオ音源を聴く場合においては、良質な音響特性の部屋で2本のスピーカーを聴くようにヘッドフォンによるリスニングが楽しめるのである。
ドルビーヘッドフォンを楽しむために特別な仕様のヘッドフォンを購入する必要はない。ドルビーヘッドフォンの処理に対応したオーディオ・ビジュアルコンポーネントに接続ができる、あらゆるヘッドフォンでリアルな立体音響が手軽に楽しめるところもこの技術の大きな魅力である。
ドルビーヘッドフォンの技術を採用する製品も続々と増え始めている。最近ではマランツのユニバーサルプレーヤー「DV9500」、デノンのホームシアターシステム「D-M51DVS」 、シャープのポータブルMDプレーヤー「MD-DS55」などオーディオ・ビジュアル機器やパソコンのほかにも、いくつかの航空会社でも機内のオーディオシステムにドルビーヘッドフォンのエンターテインメント環境を取り入れている。
私も先日、デノンのホームシアターシステム「D-M51DVS」を使ってドルビーヘッドフォンの魅力を味わってみた。DVDの映画『マトリックス』を視聴して、実際にその効果を体感してみるとサラウンドスピーカーをセットしてリスニングするのと変わらない臨場感と迫力が、手軽にヘッドフォンで味わうことができた。本機とドルビーヘッドフォンの魅力については、近日発行する「週刊 製品批評 」でも、著名オーディオ評論家のレポートにより詳しくお伝えしていきたいと思う。
このように、ドルビーヘッドフォンはその目新しさだけでなく、その確立された高い利便性によって今後オーディオ・ビジュアルファンの生活に定着していく可能性に満ちたフォーマットとして注目すべきであると実感した。なお、ドルビーヘッドフォンの技術に関する詳細、対応するオーディオ・ビジュアルのリストなどについてはドルビーラボラトリーズのホームページをご参照いただきたい。
(Phile-web編集部 山本)
ヘッドフォンで音楽を聞くと、スピーカーで聴いた時と同じように眼前に音が定位せず、すべての音が頭の中で鳴るように感じてしまう。音声をサラウンドで収録した映画ソフトをヘッドフォンで鑑賞する際に、ドルビーヘッドフォンの信号処理技術はあたかも部屋の中でスピーカーを使って聴くような立体音場を体感させてくれる。これにより例えば「部屋に大がかりな5.1chのサラウンドシステムを構築するのが困難である」、「夜中に大きな音を鳴らせない」といった環境においてもヘッドフォンを使ってリアルなサラウンド環境で映画が楽しめるようになるのである。
ドルビーヘッドフォンでは5本でも、2本でも、疑似スピーカー再生環境をそのまま提供する仕様となっている。5.1chサラウンドのプログラムを再生する際には、重低音のチャンネルはフロント左右チャンネルにミックスし、ドルビーヘッドフォン処理が行われる。2chのステレオ音声を疑似サラウンドに合成する機能は備えていない。そのソフトのプログラムに収録されたサラウンドフォーマット、または再生する機器で選択したサラウンドモードが聞こえ方を左右するものであり、ステレオ音源を聴く場合においては、良質な音響特性の部屋で2本のスピーカーを聴くようにヘッドフォンによるリスニングが楽しめるのである。
ドルビーヘッドフォンを楽しむために特別な仕様のヘッドフォンを購入する必要はない。ドルビーヘッドフォンの処理に対応したオーディオ・ビジュアルコンポーネントに接続ができる、あらゆるヘッドフォンでリアルな立体音響が手軽に楽しめるところもこの技術の大きな魅力である。
ドルビーヘッドフォンの技術を採用する製品も続々と増え始めている。最近ではマランツのユニバーサルプレーヤー「DV9500」、デノンのホームシアターシステム「D-M51DVS」 、シャープのポータブルMDプレーヤー「MD-DS55」などオーディオ・ビジュアル機器やパソコンのほかにも、いくつかの航空会社でも機内のオーディオシステムにドルビーヘッドフォンのエンターテインメント環境を取り入れている。
私も先日、デノンのホームシアターシステム「D-M51DVS」を使ってドルビーヘッドフォンの魅力を味わってみた。DVDの映画『マトリックス』を視聴して、実際にその効果を体感してみるとサラウンドスピーカーをセットしてリスニングするのと変わらない臨場感と迫力が、手軽にヘッドフォンで味わうことができた。本機とドルビーヘッドフォンの魅力については、近日発行する「週刊 製品批評 」でも、著名オーディオ評論家のレポートにより詳しくお伝えしていきたいと思う。
このように、ドルビーヘッドフォンはその目新しさだけでなく、その確立された高い利便性によって今後オーディオ・ビジュアルファンの生活に定着していく可能性に満ちたフォーマットとして注目すべきであると実感した。なお、ドルビーヘッドフォンの技術に関する詳細、対応するオーディオ・ビジュアルのリストなどについてはドルビーラボラトリーズのホームページをご参照いただきたい。
(Phile-web編集部 山本)