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公開日 2005/01/13 17:58
オリンパスと松下、デジタル一眼レフカメラの共同開発で合意
●オリンパス(株)と松下電器産業(株)は、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラシステムの規格「フォーサーズシステム規格」に準拠したデジタル一眼レフカメラの共同開発に合意した。本日、この合意に関する記者会見が開かれた。
今後両社は、この合意に基づき、両社がフォーサーズシステム規格に基づくデジタル一眼レフカメラの本体やレンズ、周辺機器の要素技術ならびにキーデバイスの共同開発を行っていく。
これらの技術やキーデバイスを組み込んだ製品は、各々の商品戦略に基づき、オリジナルの機能を盛り込んで商品化される。パナソニックの場合は、“LUMIX”ブランドでオリジナルの一眼レフカメラを展開していくことになる。「2006年春のPMCショーで試作機を公開する」(松下電器)。さらに両社は、フォーサーズシステム規格の普及を目指し、賛同会社の拡大と商品化を推進していくことでも合意した。
オリンパスイメージング(株)社長の小宮弘氏は、「デジタル一眼レフの市場は05年度に450万台、06年度に550万台の需要が見込まれ、今後ますます進展していくものと予想している。我々はデジタル一眼レフカメラ専用の規格として“フォーサーズ”を2002年9月に提唱し、事務局を務めているが、その第1号機として発売したE-1は20万円以上クラスのシェアではトップで、昨年9月に発売した廉価機のE-300もバックオーダーを抱えるなど非常に好調だ。これは我々の“100%デジタル”のコンセプトが高く受け入れられた証拠」と語り、フォーサーズ規格が高い評価を得ていることをアピールした。
松下電器との協業については、「異なる基板技術を有する両社が、フォーサーズという統一設計しそうに基づきカメラやシステムを共同開発することで、顧客価値の最大化を実現できる」とし、「松下電器の参画を大歓迎する」と述べた。
松下電器産業(株)パナソニックAVCネットワークス社 社長の大坪文雄氏は、「LUMIXは、光学手ブレ技術やライカDCレンズ、ヴィーナスエンジンなど当社独自の技術で徐々に人気を集め、昨年の『DMC-FX7』ではシェアトップを獲得することができた」と手応えを語りながらも、「中村社長からは『2006年にグローバルシェア10%を取れ』と言明されている」とし、「この“グローバル10”を達成し、カメラメーカーとしてさらにLUMIXを評価頂くには、一眼レフカメラの開発は不可欠と判断した」と提携の経緯について説明した。
今回の共同開発は、昨年10月頃、松下電器の方から持ちかけたものだという。デジタル一眼レフカメラでLUMIXブランドをさらにステージアップさせたい松下と、フォーサーズのさらなる普及拡大を目指すオリンパスの、双方の思惑が一致したようだ。「グローバルシェア10%を達成すれば、LUMIXはVIERAやDIGAと同じような、本当の意味でのブランドになれる」と大坪氏は高い期待を見せる。
また、フォーサーズについて大坪氏は、「オープン規格で、顧客の要望に応じてカスタマイズができる点が、我々のSDカードやDVDの考え方に近かった」と語り、「写真撮影の道具として最適で最高のソリューション」と褒め上げた。
松下が共同開発をもちかけたのが昨年10月であったことからも予想できる通り、具体的な共同開発の内容や、それぞれの基幹技術である光学手ブレ技術や防塵技術を供給するのかなど、細かい点はまだ未決定であるという。今後、双方の技術者の交流を図りながら、具体的な開発内容を探る段階にあるようだ。
ただし松下は、「当社製のフォーサーズレンズ開発も検討している。ムービーなどで培った当社のレンズ技術は相当高いところにあると自負している」と述べ、これが現実になれば、オリンパスの本体に松下製レンズを装着することも可能になる。松下はムービー・デジカメでライカとの提携関係にあるが、「関係は非常によく、今後もこの関係は不変」(松下電器)とのことなので、ライカ製のフォーサーズシステム登場にも期待が持てそうだ。
(Phile-web編集部・風間)
今後両社は、この合意に基づき、両社がフォーサーズシステム規格に基づくデジタル一眼レフカメラの本体やレンズ、周辺機器の要素技術ならびにキーデバイスの共同開発を行っていく。
これらの技術やキーデバイスを組み込んだ製品は、各々の商品戦略に基づき、オリジナルの機能を盛り込んで商品化される。パナソニックの場合は、“LUMIX”ブランドでオリジナルの一眼レフカメラを展開していくことになる。「2006年春のPMCショーで試作機を公開する」(松下電器)。さらに両社は、フォーサーズシステム規格の普及を目指し、賛同会社の拡大と商品化を推進していくことでも合意した。
オリンパスイメージング(株)社長の小宮弘氏は、「デジタル一眼レフの市場は05年度に450万台、06年度に550万台の需要が見込まれ、今後ますます進展していくものと予想している。我々はデジタル一眼レフカメラ専用の規格として“フォーサーズ”を2002年9月に提唱し、事務局を務めているが、その第1号機として発売したE-1は20万円以上クラスのシェアではトップで、昨年9月に発売した廉価機のE-300もバックオーダーを抱えるなど非常に好調だ。これは我々の“100%デジタル”のコンセプトが高く受け入れられた証拠」と語り、フォーサーズ規格が高い評価を得ていることをアピールした。
松下電器との協業については、「異なる基板技術を有する両社が、フォーサーズという統一設計しそうに基づきカメラやシステムを共同開発することで、顧客価値の最大化を実現できる」とし、「松下電器の参画を大歓迎する」と述べた。
松下電器産業(株)パナソニックAVCネットワークス社 社長の大坪文雄氏は、「LUMIXは、光学手ブレ技術やライカDCレンズ、ヴィーナスエンジンなど当社独自の技術で徐々に人気を集め、昨年の『DMC-FX7』ではシェアトップを獲得することができた」と手応えを語りながらも、「中村社長からは『2006年にグローバルシェア10%を取れ』と言明されている」とし、「この“グローバル10”を達成し、カメラメーカーとしてさらにLUMIXを評価頂くには、一眼レフカメラの開発は不可欠と判断した」と提携の経緯について説明した。
今回の共同開発は、昨年10月頃、松下電器の方から持ちかけたものだという。デジタル一眼レフカメラでLUMIXブランドをさらにステージアップさせたい松下と、フォーサーズのさらなる普及拡大を目指すオリンパスの、双方の思惑が一致したようだ。「グローバルシェア10%を達成すれば、LUMIXはVIERAやDIGAと同じような、本当の意味でのブランドになれる」と大坪氏は高い期待を見せる。
また、フォーサーズについて大坪氏は、「オープン規格で、顧客の要望に応じてカスタマイズができる点が、我々のSDカードやDVDの考え方に近かった」と語り、「写真撮影の道具として最適で最高のソリューション」と褒め上げた。
松下が共同開発をもちかけたのが昨年10月であったことからも予想できる通り、具体的な共同開発の内容や、それぞれの基幹技術である光学手ブレ技術や防塵技術を供給するのかなど、細かい点はまだ未決定であるという。今後、双方の技術者の交流を図りながら、具体的な開発内容を探る段階にあるようだ。
ただし松下は、「当社製のフォーサーズレンズ開発も検討している。ムービーなどで培った当社のレンズ技術は相当高いところにあると自負している」と述べ、これが現実になれば、オリンパスの本体に松下製レンズを装着することも可能になる。松下はムービー・デジカメでライカとの提携関係にあるが、「関係は非常によく、今後もこの関係は不変」(松下電器)とのことなので、ライカ製のフォーサーズシステム登場にも期待が持てそうだ。
(Phile-web編集部・風間)