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公開日 2005/04/07 18:28

ビクター「ビッグ スクリーン エグゼ」発表会開催。“50インチ超はD-ILAで”

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土屋 専務取締役

BIG SCREEN EXE「HD-52MD60」「HD-61MD60」
日本ビクター(株)は、独自開発のD-ILAデバイスを採用した大画面プロジェクションテレビ「BIG SCREEN EXE(ビッグ スクリーン エグゼ)」シリーズを5月中旬より順次発売すると発表した。ラインナップは61V型「HD-61MD60」、52V型「HD-52MD60」の2モデル。

本日都内で開催された記者発表会には同社専務取締役の土屋氏が出席し、プロジェクションテレビの国内展開について語った。


ビクターのサイズ別ラインナップ
はじめに土屋氏は、現状のプロジェクションテレビ市場について「北米では好調だが、国内ではうまく育成できていない」と語り、その理由について「主流の走査線525本のアナログ放送が大画面に耐えられない」「大きい、重い、という制約が日本の住環境に適さない」などの点を挙げた。同社ではこれらの問題点に対処すべく改善を積み重ね、今回の新製品の発表に至ったという。

また同氏は「ハイビジョン放送の急速な普及とともにプラズマ/液晶がスタンダードになりつつある」と説明。2005年、50型以上のプラズマテレビは7万台の売り上げに達する予想であるとし、「この7万台の需要に『BIG SCREEN EXE』をぶつけていきたい」と語った。

同社の今後の薄型テレビの展開は、40インチ以下を液晶、42〜50インチをプラズマ、51インチ以上をプロジェクションテレビとしていく予定だ。

1280×720ピクセルのD-ILAデバイス

光学エンジン

以下に発表会で行われた質疑応答の内容を掲載する。

Q.昨年度のD-ILAリアプロの売り上げと本年度の計画は?
A.アメリカ・カナダでは8万台の目標に対し、6万台という結果になりました。アメリカでは低インチクラスの売り上げが好調だったのと、ATSC(デジタル放送)チューナー搭載モデルの発売が3月になってしまったのが原因と考えています。本年度は、北米26万台、日本2万台、そのた2万台の計30万台を目標としています。

Q.生産体制、キャパシティは?
A.素子ベースで、4〜6月に月産1万台を予定していましたが3万台に変更しました。40億円の設備投資も行います。

Q.素子を外販していく予定は?
A.4対3モデルはフロントプロジェクター向けに販売しているが、16対9モデルは今のところ外販の予定はありません。当初は同社製品用として生産しますが、その後の展開は今後考えていきます。

Q.昨年北米で発売したモデルとの違いは?
A.チューナーを日本向けに変更し、EPGにも対応しました。また、画質のチューニングを行い、日本にあわせた画づくりとしました。ノイズリダクションの機能も強化しています。

Q.D-ILAリアプロは「高付加価値製品」、「量産型製品」のどちらで訴求していくのか?
A.“オンリーワン”を「高付加価値」により実現していきたいです。

Q.北米モデルに比べ、価格が上がっているのでは? 他社のPDPなどの低価格化にはどう対応していくのか?
A.市場にあわせたプライスポイントにあわせました。十分やっていける価格だと思っています。

Q.同じL-COSタイプの製品として、ソニーは70インチモデルを発売したが、インチアップの予定はあるか?
A.アメリカで3月に発表した新製品は70インチです。日本での展開は検討中です。

Q.CES2005では1080Pの技術発表があったが、こちらの状況は?
A.商品化を考えていますが、具体的な発売の予定はまだ決まっていません。


(Phile-web編集部 伊藤)

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