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公開日 2005/10/13 16:43

松下、デジタル家電プラットフォーム「UniPhier」システムLSIの商品搭載を開始

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UniPhierのロゴマー
松下電器産業(株)は、同社がデジタル家電プラットフォームとして開発を進める「UniPhier(ユニフィエ)」について、2005年10月に発売されるSDカードムービー「SDR-S100」より商品レベルでの搭載を開始したことを発表した。本日同社は都内施設において記者会見を開き、UniPhierシステムLSIに関する戦略と詳しい内容を説明した。また会場においてはUniPhierのロゴマークも発表された。


松下電器産業(株)古池進氏
このたび同社が発表したUniPhierは、同社のSDカードムービーなどパーソナルAV機器から、携帯電話、ホームAVまで幅広いデジタル家電機器への展開が期待されている統合プラットフォームだ。今回、各プラットフォームに準拠する3種類(携帯電話、ホームAV&カーAV、パーソナルAV)の基本LSIについて、予定段階のものを含む商品化を同社は実現したことを明らかにした。UniPhierのシステムLSIに関する特徴と、展開イメージについて松下電器産業(株)半導体社社長の古池進氏が詳細を語った。


UniPhierのセキュア機構を解説

システムLSIアーキテクチャーの共有化イメージ

UniPhierによりソフトウェア資産の共有化が可能になる点が指摘された
UniPhierのシステムLSIはメディアプロセッサーベースのスケーラブルなハードプラットフォームと、商品分野間でソフトの資産化と再利用が可能なソフトプラットフォームにより構成される。本デバイスを採用する各メーカーは、最適システムLSI化することにより、高品位AV/低消費電力/リアルタイム処理/セキュア機構を実現したデジタル家電機器を展開することができるようになる。また本システムを採用することのもう一つのメリットとしては、商品分野を超えた「技術の横展開」「プラットフォームの融合化」が可能になり、開発・生産性の効率アップとデジタル家電商品群の機種展開を加速させることができるようになるという。これによって例えばある商品に関して「世界同時立ち上げ」のチャンスもUniPhierによって大きく広がる。


UniPhierによるデジタル家電商品群の展開イメージ

UniPhierの進化イメージ
UniPhierのシステムLSIの今後の商品化については、はじめはその技術をさらに練り上げながら同社ブランドの商品に搭載して行きながら、一定の実績を得た後に2007年ごろを視野に外販を進めていく考えであるという。松下電器の商品化スケジュールについては、現状2004年5月にパナソニックオートモーティブシステムズ社製のHDDカーナビゲーションへの搭載を、続いて2005年10月発売のSDカードムービー「SDR-S100」への搭載を実現しているが、これに続くかたちで近日ワンセグ対応の携帯電話機、2006年にはホームAV機器への展開が予定されている。またUniPhierによるビジネスモデルの構築スケジュールとして、古池氏は「今後10年間に渡って、拡張性を考慮したアーキテクチャーの進化を遂げたい。UniPhierを採用していただいたクライアントに開発効率の向上と、商品差別化のキーデバイスを提供することが我々の目標。2010年にはUniPhierで1000億円のビジネスを展開できればと考えている」と語った。


ホームAV用UniPhierシステムLSI

10月に発売となるSDムービーカメラ「SDR-S100」のデモ

携帯電話端末によるワンセグ受信のデモ
本日の発表会会場では、携帯電話、ホームAV&カーAV、パーソナルAVそれぞれのUniPhierに関するデモ展示も行われた。ホームAV用のUniPhierでは、HDTV H.264HDデコードのデモと、HDTV MPEG2 2chデコードのデモが行われた。また携帯電話用のUniPhierはワンセグ放送の受信デモを実機を使って行った。展示解説員によれば、これらの技術が将来「技術の横展開」を実現すれば、例えば「UniPhierの統合プラットフォームを活用することによって、ワンセグ放送をSDムービーカメラで受信するといった楽しみ方も実現可能」であるという。

【問い合わせ先】
松下電器産業(株)
コーポレートコミュニケーション本部 広報グループ
TEL/03-3436-2621 または 06-6908-0447

(Phile-web編集部)

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