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公開日 2005/10/19 17:57

クルマの中が映画館に!:ボーズ×ベルトーネのコンセプトカーが東京モーターショーに登場

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ボーズとベルトーネが共同開発したコンセプトカー「VILLA」

ボーズ・オートモーティブのブース
ボーズ・オートモーティブ(株)は、今週末22日に開催される第39回東京モーターショーにて、イタリアのベルトーネ社と共同開発したコンセプトカー「VILLA(ヴィラ)」を出展する。本車両はボーズが独自に開発した最新の5.1chシステムを搭載し、ベルトーネ社とともに極上の音響空間を創り上げたプレミアム・カーオーディオシステムを実現したことにより、今回のショウの中でも大きな注目を浴びている。

ボーズとベルトーネ社はこれまで過去6年間に5台のコンセプトカーを開発し、それぞれに専用のサラウンドシステムを実現してきたというコラボレーションの歴史を持っている。ボーズ・オートモーティブはこれまでにもフェラーリ、アルファ・ロメオ、マセラティをはじめとする、イタリアの名だたるブランドの車両に独自の革新技術に基づいたカーオーディオシステムを提供し、イタリアにおいて確固たるプレゼンスを獲得してきた。「イタリア・ブランドの“モノづくり”へのこだわりが、車と音というそれぞれのステージからクロスした結果、良質なコラボレーションを成果として築きあげることができました」と語るのは、今回ブースの出展内容を詳しく解説して下さったボーズ・オートモーティブ(株)営業部 シニア マーケティング プログラム マネージャーの丸山秀樹氏である。


ガル・ウィングタイプの開閉ドアを採用

立った姿勢のまま車内に乗り込める、ゆったりとした空間デザイン
新しいコンセプトカー「VILLA」は、2003年に両社が開発したコンセプトカーをさらに進化させたモデルだ。前回のテーマであった「スポーツカー」から、今回の車両では「上質な生活様式と居住空間の実現」をメインテーマへシフトさせた。デザインのコアとなるガル・ウィングタイプのグランドエントランスは、従来の車の概念を超越した「生活のラグジュアリー」をコンセプトとし、車内でのゆとり溢れる空間はもちろんのこと、立った姿勢からでもゆったりと乗り込めるよう、人間の動きにフィットする設計とされている。一方では素材や無駄な装飾を排することにより、デザインのシンプルさも追求されている。


車内には17個のスピーカーを隠して配置し、5.1chサラウンド環境を実現している
一方で「車がスピーカーボックスであり、そこに最適な音響を実現する」という哲学のもとに、これまでカーオーディオシステムの開発を行ってきたボーズは、その独創的なアイデアと技術力を惜しみなく費やして、今回のコンセプトカーの音づくりを完成させたという。今回はイタリアのベルトーネ社においてコンセプトカーのデザイン・スケッチが確立した後、米国のボーズ社において搭載するスピーカーのデザインや、音づくりのスケッチが行われ、さらにはドイツ・イタリアのボーズ社拠点において実車を用いたサウンドの練り込みが行われた。ベルトーネ社が提案してきたコンセプトカーのデザインは、ドアの広範な部分にガラスを用いるなど、従来のカーオーディオであればスピーカーが取り付けられる位置に配置ができないという課題もあったが、独自設計によるコンパクトなスピーカーを上手に“隠す”ことによりクリアした。その上、なおかつ車内に17個のスピーカーを配置し、5.1chの「サラウンドで音をつくりあげる」というチャレンジをボーズは行ったのだ。


ボーズ独自開発のスクリーンを出品

車内に設置された20インチのスクリーン

フロントタイプのプロジェクターで映像を投射する
さらに今回ボーズが新しく取り入れたのが、車内のビジュアルエンターテインメントにフロント投射型のプロジェクターを用いるというものだった。オーディオの分野以外にも数々の独自技術による成果を実現してきたボーズだが、今回は特殊素材を用いたスクリーンを独自に開発し本車両に搭載してきた。幕面上がグレー、またはブラックに見える新素材のスクリーンは、明るい環境下での投射にもかかわらずフロントタイプのプロジェクターにより深い映像を実現しており、来場者からの注目を大いに集めていた。コンセプトカーの車内には20インチのスクリーンと、そこに映像を映し出すプロジェクターを搭載している。また今回のデモ用に90インチの大型スクリーンも車両の前面に配置された。


ボーズ・オートモーティブ(株)丸山秀樹氏
今回のコンセプトカーは近い将来販売されるのだろうか?この問いに対して丸山氏は「今回はあくまで私どものコンセプトをお伝えするためのプロトタイプです」と回答する。ただ一方で、今回のコンセプトカーを実現するにあたって、スペースが限定された車内の空間にコンパクトなスピーカーを配置する技術、そしてそれらを上手に隠すための技術など、ボーズがクリアしてきた課題の成果は、近い将来に同社のホーム・カー両方の製品に活かされる可能性は高いと丸山氏は語る。

同社のブースでは連日、コンセプトカー「VILLA」によるデモンストレーションを行っている。デモンストレーションを体験するためには事前予約が必要なのでご注意いただきた。連日10時/13時/15時の3回に渡り、12・13組ぶんの整理券を配布する予定とのことだ。ぜひ従来のカーサウンドを超えた、臨場感溢れるプレミアム・サウンドを味わってみて欲しい。


試乗体験の予約はお早めに
【問い合わせ先】
ボーズ・オートモーティブ(株)カスタマーサポート
TEL/03-5447-8670

(Phile-web編集部)

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