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公開日 2005/12/29 18:01
第9回山形国際ドキュメンタリー映画祭特集(1)
「私映画からみえるもの スイスと日本の一人称ドキュメンタリー」
監督・ディレクターインタビュー 第1回
2005年10月7日〜10月13日山形市で第9回山形国際ドキュメンタリー映画祭(YIDFF)※1が開催された。
(本映画祭についての記事は、12月20日発売のホームシアターファイル誌第33号を参照。)
YIDFFは毎回質量ともに充実した特集上映があることでも知られている。今年は在日をテーマにした特集、中国雲南の映像祭の特集、台湾で活動する全景グループの特集などが行われた。
同時にスイスのビジョン・デュ・レール映画祭との共同企画で、スイスと日本の一人称ドキュメンタリー映画※2の特集が開催され、連日毎員の盛況だった。ファイル・ウエブでは今回、この特集で映画を上映した監督たちとディレクターのインタビューをご紹介する。
特集「私映画からみえるもの」では、スイスと日本の監督たち各8名の新作16本を6つのテーマで上映。上映後は監督とスイス側ディレクターのジャン・ペレ氏、日本側コーディネーターの藤岡朝子氏が司会をするQ&A、また夜には別会場でのシンポジウムが3日間、連日開催された。
スイスと日本という差だけでなく年齢は20代から70代、それぞれ出自の異なる監督たちの作品は、一人称映画といっても、日記的なもの、実験的なもの、自分の家族や故郷に向き合うもの、各地を旅しながら自己とむきあうものなど、様々なタイプのものがある。それらを6つのテーマにわけそれぞれスイスと日本の映画が交互に上映された。テーマから見る日欧の映画の違いを興味深く考えることができた。シンポジウムとあわせて、今回の特集は一人称映画が提示するものを制作した監督と共に考える得難い機会となった。
この上映は2006年4月、スイスのビジョン・デュ・レール映画祭でも巡回上映される予定である。
※1 1989年にアジア初の国際ドキュメンタリー映画祭として山形市で発足し、隔年で開催されている。今年度のインターナショナルコンペティション部門への応募が94の国と地域から950作品を数え、世界の映画祭の中でも有数のドキュメンタリー映画祭として知られている。
※2 一人称ドキュメンタリーとは、セルフ(パーソナル)・ドキュメンタリーとも言われ、映画作家が自分自身や自分に近い対象の人々を被写体にしたり、映画作家の日常に近いところに題材があるような映画を総称している。高機能の撮影・編集機器が従来よりもより小型で低価格になり、日常生活に密着する場で制作される、このようなタイプの映像制作が世界的に増加している。プロ監督でなくても、一人称の視点で映像を作成したいと思う人も多くなっている。
次回はインタビュー特集として山形映画祭に来日したスイスの映画祭ディレクター、ジャンペレ氏のインタビュー第1パートを掲載。
(山之内優子)
監督・ディレクターインタビュー 第1回
2005年10月7日〜10月13日山形市で第9回山形国際ドキュメンタリー映画祭(YIDFF)※1が開催された。
(本映画祭についての記事は、12月20日発売のホームシアターファイル誌第33号を参照。)
YIDFFは毎回質量ともに充実した特集上映があることでも知られている。今年は在日をテーマにした特集、中国雲南の映像祭の特集、台湾で活動する全景グループの特集などが行われた。
同時にスイスのビジョン・デュ・レール映画祭との共同企画で、スイスと日本の一人称ドキュメンタリー映画※2の特集が開催され、連日毎員の盛況だった。ファイル・ウエブでは今回、この特集で映画を上映した監督たちとディレクターのインタビューをご紹介する。
特集「私映画からみえるもの」では、スイスと日本の監督たち各8名の新作16本を6つのテーマで上映。上映後は監督とスイス側ディレクターのジャン・ペレ氏、日本側コーディネーターの藤岡朝子氏が司会をするQ&A、また夜には別会場でのシンポジウムが3日間、連日開催された。
スイスと日本という差だけでなく年齢は20代から70代、それぞれ出自の異なる監督たちの作品は、一人称映画といっても、日記的なもの、実験的なもの、自分の家族や故郷に向き合うもの、各地を旅しながら自己とむきあうものなど、様々なタイプのものがある。それらを6つのテーマにわけそれぞれスイスと日本の映画が交互に上映された。テーマから見る日欧の映画の違いを興味深く考えることができた。シンポジウムとあわせて、今回の特集は一人称映画が提示するものを制作した監督と共に考える得難い機会となった。
この上映は2006年4月、スイスのビジョン・デュ・レール映画祭でも巡回上映される予定である。
※1 1989年にアジア初の国際ドキュメンタリー映画祭として山形市で発足し、隔年で開催されている。今年度のインターナショナルコンペティション部門への応募が94の国と地域から950作品を数え、世界の映画祭の中でも有数のドキュメンタリー映画祭として知られている。
※2 一人称ドキュメンタリーとは、セルフ(パーソナル)・ドキュメンタリーとも言われ、映画作家が自分自身や自分に近い対象の人々を被写体にしたり、映画作家の日常に近いところに題材があるような映画を総称している。高機能の撮影・編集機器が従来よりもより小型で低価格になり、日常生活に密着する場で制作される、このようなタイプの映像制作が世界的に増加している。プロ監督でなくても、一人称の視点で映像を作成したいと思う人も多くなっている。
次回はインタビュー特集として山形映画祭に来日したスイスの映画祭ディレクター、ジャンペレ氏のインタビュー第1パートを掲載。
(山之内優子)