• ブランド
    特設サイト
公開日 2006/04/19 17:48

国際FPD展基調講演「パナソニック」 − 超大型「103V型」PDPは06年下期に国内投入

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

松下電器産業(株)森田研氏
東京ビッグサイトでは「第2回 国際フラットパネルディスプレイ展」が開催されている。4月19日午前の基調講演会場では、松下電器産業(株)役員パナソニックAVCネットワークス社 上席副社長の森田研氏により、「PDPの新たな可能性への挑戦」と題した講演が行われた。森田氏はさらなる高画質化・大画面化と、環境対応を進める同社のPDP事業戦略について説明した。

森田氏は始めに、現在のワールドワイドでのテレビ市場動向を紹介した。


2010年には薄型テレビのボリュームが年間1億台の規模に達するとした

地域別に比較したテレビの市場動向予測
同社は業務用を含む薄型テレビの市場動向が、06年にはPDPが1000万台、液晶が3200万台に達すると見込んでいる。またその先に2010年では薄型テレビの合計需要が1億台を超えると予測する。この数値に関して森田氏は「生産体制の効率化と、価格設定の仕方によってはもっと増えるはず」と補足する。

地域別の市場動向としては、2010年には欧州で約8割、北米では77%、日本国内ではほぼ100%が「薄型化」を実現すると予測する。地域別のPDP需要については欧州と北米が大きな伸びを見せるとした。


ボリュームゾーンが大型化・二極化すると同社は予測
2010年には薄型テレビの普及に伴い、ボリュームゾーンが大型化・二極化すると同社は予測する。二極化については16型から29型のゾーンと50型近辺に二つのボリュームゾーンが形成され、各家庭における「メイン」と「サブ」のテレビ需要確立を期待する。


映画・スポーツを高画質に楽しみたいというユーザーニーズも拡大する
森田氏は「娯楽の多様化」「多忙なライフスタイル」など、時代の変化に伴い、テレビを取り巻くユーザー環境が変化していることを指摘し、同時に「質の要求」もユーザーの間で高まりつつあると説明する。特に「映画」や「スポーツ」コンテンツの鑑賞については、画質の向上と大画面化への期待がいっそう膨らんでいるという。これを受け、同社はホームシアターのメインとして、高画質なPDPを40〜50インチモデルを中心に積極的に展開し、個人用のサブテレビとしては、用途に応じて液晶タイプを中心に様々なサイズの商品を送り込んで行く。


PDPが大画面市場の主役になると期待

PDPの技術を様々な側面から進化させるとした
PDPに関する戦略としては「ディスプレイの特長を活かしたテレビ作り」が求められているとし、大画面・高画質のみならず、価格面、VIERA Linkを軸とした使いやすさ、低消費電力、軽量化、環境対策など、様々な付加価値を加えていく方向性が打ち出された。

森田氏は続けて、同社PDPの事業展開について詳しく説明した。


103V型PDPは06年下期に国内発売を検討している
同社PDPの「大画面化」における旗印となる超大型の103V型モデルについては「06年下期には国内投入し、リビング、ビジネス両方の用途に提案して行きたい」と述べた。


製品レベルでの省電力化を軸とした環境対策

製造工程でも様々な環境対策を工夫している
環境への配慮については、製品レベルでの省電力化だけでなく、生産プロセスにおいても対策を進め、パネルの多面取りを進化させて工程の省電力化を実現するなど、1枚あたりの生産電力消費量削減を図っている。


グローバルで販売規模拡大を狙う

「パネルは国内集中生産、製品化は各エリア」という体制づくりが進められる
販売状況については欧州と北米で前年比倍増を狙い、グローバルで大幅な増販を実現させたいとした。販売台数の比率については85%を海外で展開する予定で、このためパネルは日本国内でつくりながら、セット化は欧州、北米、中国の各エリアで行い、効率化を目指す。来年からは東南アジア向け製品のセットをシンガポールで展開する体制を作り、「パネルは国内集中生産、製品化は各エリア」という体制を確立する考えだ。


生産能力についても大きく拡大を図る
また生産能力の拡大については、「今年度には尼崎の第3工場をフル稼動させ、月産46万台を実現するとともに、07年には新しく第4工場を稼動させ、総生産能力を月産96万台、年間1000万台へと持っていきたい」と語った。

(Phile-web編集部)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX