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公開日 2008/01/03 10:18
【Senka21】年頭メーカーアンケート − パイオニアマーケティング・山崎一彦氏
主要各社が語る2008年の市場環境の変化と需要創造の取り組み
年頭メーカーアンケート 〜パイオニアマーケティング〜
競争激化の中でパイオニアならではの価値をいかに提案するか
ダイレクトコミュニケーションの経験を活かし、お客様に感動を導く
Q1:市場を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、2008年のユーザーのライフスタイルやその消費行動・価値観において、どのような変化があると考えるか。
A1:まず薄型大画面テレビでは、市場は継続的に拡大しており、2008年は地上デジタル放送環境の整備に北京オリンピック需要が加わることで、上半期に需要の山場が訪れると考える。その中で各社販売の主力モデルが40インチ台へシフトするなど、より大画面化が進む一方で、さらに激しい価格競争により価格下落にも拍車がかかると思われる。
また一般消費者の間では、今やテレビ国内出荷の90%が薄型テレビであることを考えると、かつての「憧れのアイテム」であった薄型テレビが「当たり前の日常品」として認識されていると考えられる。
近年、消費においては「メリハリ消費」的な行動が顕在化しているが、自分のこだわりの実現や楽しめる「コト」にはお金を使うが、日常品的な「モノ」はできるだけ安く買いたいという傾向があり、つまるところ日常品とみなされれば、商品スペックを訴求するだけでは価格下落は避けられないことは間違い無いと思われる。この「競争状態」と「日常品感覚」の市場環境下で、いかにお客様のライフスタイルを変えるような「コト」的な提案ができるかが、より重要になると考えている。
一方で当社が取り組むオーディオ分野においては、昨年来の潮流が着実に顕在化してくると思われる。消費者が自らのこだわり・楽しみで求める2chオーディオの世界、そしてデジタル放送普及/画質の高品位化でさらに奥深く広くなってきたホームシアターの世界など、まさに「趣味としての楽しみやこだわりを実現する」ための消費者志向がより明確に現れると考える。
以上のような市場動向・消費者動向を踏まえると、顧客ひとりひとりの「商品体験」の場と形がさらに重要なファクターになってくると考えている。
Q2:御社の2008年の中心となる商品ジャンルおよび需要喚起、市場創造へ向けての提案や取り組みは。
A2:デジタルAV家電市場は昨年も全般的に活況を呈していたと言える。特にAV機器に焦点を当ててみると、その特徴として、映像も音もより高品位なものへとの流れが明確になった年であったと振り返ることができる。そのような環境の中、私どもパイオニアはある意図を持って新たな戦略を展開してきた。具体的には、全社を挙げて世界統一のキーワード『Seeing and hearing like never before』を掲げ、お客様にとっての「エモーショナルな価値創造」を目指したキャンペーンを推進した。その代表的な催し物が『PIONEER PREMIERE FESTA‘07』だが、大変多くのファンの方々にご来場いただき、ダイレクトなコミュニケーションを通して大変貴重な体験をさせていただくことができた。お客様ひとりひとりに対し感謝を込めたおもてなしをすることにおいてもご満足いただけたものと自負している。
一方で、TAD-R1に代表される当社のスピーカー事業にも、その普及促進の取り組みを図った。商品供給量の関係で全国どこでも試聴ができる環境を作ることができず、主要都市だけでも何とかしたいとの思いで、この活動も試聴体験を主な目的としたイベント展開が中心の取り組みだった。今回これらの活動を通して思うことは、今まで販売店様に頼りきりだったお客様とのコミュニケーションを自分達の手で取り組み、体験を通して我々の思いを伝え、体験を通してお客様の声を聞くことができたことが、ある意味、私どもパイオニアにとっても「貴重な体験」であったということだ。
いよいよ2008年が幕を明けたが、市場への期待としては北京五輪やサッカー欧州選手権などのビッグイベント需要であろうと思われる。2011年7月アナログ放送終了前の最大需要を生む年になるかも知れない。そのような環境下で私どもが考えたいことは、昨年度からの顧客価値創造路線を継続し、さらに多くのお客様に感動いただけるような活動を行うこと。お客様ひとりひとりのありたい姿に対してどのようなライフバリュー提案をするか、そしてその活動をどのように行うのか。まさにこのふたつの点に集約されるであろう。
今年私どもパイオニアは、創業者 松本望がスピーカーを生業として以来、「趣味としてのAVの楽しみやこだわりを実現する」専業メーカーとして70年を迎えた。現在の中心カテゴリーはその歴史の通り「2chオーディオ」と「プラズマディスプレイを中心としたホームシアター」となり、今年も私どもはこの2つの分野に注力した活動を行うことになる。プラズマディスプレイを中心としたホームシアター商品と2chオーディオの持つスペック価値を、お客様の生活価値に高めるためのたゆまぬ努力を続けていきたいと思う。
(Senka21編集部)
年頭メーカーアンケート 〜パイオニアマーケティング〜
競争激化の中でパイオニアならではの価値をいかに提案するか
ダイレクトコミュニケーションの経験を活かし、お客様に感動を導く
Q1:市場を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、2008年のユーザーのライフスタイルやその消費行動・価値観において、どのような変化があると考えるか。
A1:まず薄型大画面テレビでは、市場は継続的に拡大しており、2008年は地上デジタル放送環境の整備に北京オリンピック需要が加わることで、上半期に需要の山場が訪れると考える。その中で各社販売の主力モデルが40インチ台へシフトするなど、より大画面化が進む一方で、さらに激しい価格競争により価格下落にも拍車がかかると思われる。
また一般消費者の間では、今やテレビ国内出荷の90%が薄型テレビであることを考えると、かつての「憧れのアイテム」であった薄型テレビが「当たり前の日常品」として認識されていると考えられる。
近年、消費においては「メリハリ消費」的な行動が顕在化しているが、自分のこだわりの実現や楽しめる「コト」にはお金を使うが、日常品的な「モノ」はできるだけ安く買いたいという傾向があり、つまるところ日常品とみなされれば、商品スペックを訴求するだけでは価格下落は避けられないことは間違い無いと思われる。この「競争状態」と「日常品感覚」の市場環境下で、いかにお客様のライフスタイルを変えるような「コト」的な提案ができるかが、より重要になると考えている。
一方で当社が取り組むオーディオ分野においては、昨年来の潮流が着実に顕在化してくると思われる。消費者が自らのこだわり・楽しみで求める2chオーディオの世界、そしてデジタル放送普及/画質の高品位化でさらに奥深く広くなってきたホームシアターの世界など、まさに「趣味としての楽しみやこだわりを実現する」ための消費者志向がより明確に現れると考える。
以上のような市場動向・消費者動向を踏まえると、顧客ひとりひとりの「商品体験」の場と形がさらに重要なファクターになってくると考えている。
Q2:御社の2008年の中心となる商品ジャンルおよび需要喚起、市場創造へ向けての提案や取り組みは。
A2:デジタルAV家電市場は昨年も全般的に活況を呈していたと言える。特にAV機器に焦点を当ててみると、その特徴として、映像も音もより高品位なものへとの流れが明確になった年であったと振り返ることができる。そのような環境の中、私どもパイオニアはある意図を持って新たな戦略を展開してきた。具体的には、全社を挙げて世界統一のキーワード『Seeing and hearing like never before』を掲げ、お客様にとっての「エモーショナルな価値創造」を目指したキャンペーンを推進した。その代表的な催し物が『PIONEER PREMIERE FESTA‘07』だが、大変多くのファンの方々にご来場いただき、ダイレクトなコミュニケーションを通して大変貴重な体験をさせていただくことができた。お客様ひとりひとりに対し感謝を込めたおもてなしをすることにおいてもご満足いただけたものと自負している。
一方で、TAD-R1に代表される当社のスピーカー事業にも、その普及促進の取り組みを図った。商品供給量の関係で全国どこでも試聴ができる環境を作ることができず、主要都市だけでも何とかしたいとの思いで、この活動も試聴体験を主な目的としたイベント展開が中心の取り組みだった。今回これらの活動を通して思うことは、今まで販売店様に頼りきりだったお客様とのコミュニケーションを自分達の手で取り組み、体験を通して我々の思いを伝え、体験を通してお客様の声を聞くことができたことが、ある意味、私どもパイオニアにとっても「貴重な体験」であったということだ。
いよいよ2008年が幕を明けたが、市場への期待としては北京五輪やサッカー欧州選手権などのビッグイベント需要であろうと思われる。2011年7月アナログ放送終了前の最大需要を生む年になるかも知れない。そのような環境下で私どもが考えたいことは、昨年度からの顧客価値創造路線を継続し、さらに多くのお客様に感動いただけるような活動を行うこと。お客様ひとりひとりのありたい姿に対してどのようなライフバリュー提案をするか、そしてその活動をどのように行うのか。まさにこのふたつの点に集約されるであろう。
今年私どもパイオニアは、創業者 松本望がスピーカーを生業として以来、「趣味としてのAVの楽しみやこだわりを実現する」専業メーカーとして70年を迎えた。現在の中心カテゴリーはその歴史の通り「2chオーディオ」と「プラズマディスプレイを中心としたホームシアター」となり、今年も私どもはこの2つの分野に注力した活動を行うことになる。プラズマディスプレイを中心としたホームシアター商品と2chオーディオの持つスペック価値を、お客様の生活価値に高めるためのたゆまぬ努力を続けていきたいと思う。
(Senka21編集部)