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公開日 2008/09/30 10:23
シャープ、RGB LED搭載で薄さ2.28cmの液晶“AQUOS”Xシリーズ − コントラスト比100万対1、NTSC比150%
シャープ(株)は、本日開幕した「CEATEC JAPAN 2008」の同社ブース オープニングセレモニーにおいて、液晶テレビ“AQUOS”の新フラグシップとなる「X」シリーズを発表した。10月15日に発売する。
セレモニーには同社代表取締役副社長の松本雅史氏が出席し、本シリーズを紹介した。
同社は、8月末からベルリンで行われた「IFA 2008」で同シリーズを発表(関連ニュース)。また、9月にデンバーで行われた「CEDIA EXPO 2008」でも同シリーズを展示していた(関連ニュース)。ディスプレイ部とメディアレシーバー部のセパレート構成で、ディスプレイ-メディアレシーバーは標準では有線で接続するが、オプションのワイヤレスユニット「AN-AV500」で無線伝送することも可能。ディスプレイ部にRGB LEDを搭載しコントラストを高めたこと、またディスプレイ部の最薄部を2.28cm(最厚部は4.45cm)に抑えたことが主な特徴となる。メディアレシーバー部のHDMI入力は3系統。
ディスプレイ部の液晶パネルは両機とも停反射の倍速ASV液晶パネルで、解像度は1,920×1,080。チューナーは地上・BS・110度CSデジタル、地上アナログを各1基ずつ装備する。
国内で発売するのは以下の2機種。
・65V型「LC-65XS1」¥OPEN(予想実売価格128万円前後)
・52V型「LC-52XS1」¥OPEN(予想実売価格98万円前後)
■RGB LEDバックライトによりコントラスト100万対1、NTSC比150%以上の色域を実現
両機ともRGB LEDバックライトを搭載し、エリア駆動を行う。従来のCCFLバックライトは常時バックライトが点灯していたが、LEDのエリア駆動では、真っ黒のエリアではバックライトの光量をほぼゼロにできるため、これまで液晶テレビの弱点とされていた黒浮きを劇的に抑えることが可能になる。またLEDはCCFLに比べ色純度を高められるのも利点となる。
XSシリーズでは、LEDバックライト搭載によりコントラスト比100万対1を達成なお、LEDバックライトはスモールタイプを使用し、R/G/G/Bで1パッケージを構成する。LEDの一素子ごとに光らせる同社独自の制御技術を採用したことで、色域をNTSC比150%以上に広げた。ソニーXR1シリーズのLEDもR/G/G/Bという配列だが、1素子ごとに光らせることはできず、すべてを同時に光らせて白色光を放射する。
RGB LEDバックライトをエリア駆動するモデルでは、ソニーが発表したBRAVIA XR1シリーズ(関連ニュース)があるが、BRAVIA XR1がLEDをパネル直下に、画面に向けて配置しているのに対し、AQUOS XS1はLEDを下向きに配置し、その光を画面の方向に曲げる光学シートを搭載。これによって光源とパネルのあいだの距離を稼ぎ、筐体の薄型化を可能にした。
また、LEDバックライトをエリア駆動することで、暗いシーンでは発光量を抑えることができ、省電力化も可能になる。XS1ではBRAVIA XR1シリーズより多くのLEDを搭載し、エリア数も増やしたことで、さらなる省電力化が可能になったという。年間消費電力量は65V型が294kWh/年、52V型が220kWh/年で、同社が2007年に発売したRX1Wシリーズに比べ、どちらも20%以上消費電力を下げた。
■パイオニアと共同開発したスピーカーを搭載
スピーカー部はパイオニアと共同開発した、新開発の薄型スピーカーを採用。右上にPioneerロゴもプリントされている。構成は3ウェイ5スピーカーで、2.1ch再生を行う。トゥイーターはφ2.6cmのものを2基、ミッドレンジはφ12×5cmのものを2基搭載。サブウーファーはφ7.7cmを1基備える。なお、トゥイーターはパイオニアのアドバイスにより、内側に14度傾けて配置したほか、ユニット周囲に波状の溝を彫り込んだウェーブガイド構造を採用。これにより指向性を広くすることに成功したという。
アンプは1ビットデジタルアンプで、音声出力は7.5W+7.5W+15Wの計30W。なお、スピーカー部は取り外しも可能で、本体とはRCAピンジャックで接続する。
■タッチパネル液晶搭載の新設計リモコンを同梱
リモコンは、3V型タッチパネル液晶を搭載した「液晶ファミリモコン」を初採用。通信は2.4GHz帯の無線で行うため、テレビやレコーダーにリモコンを向けずに操作を行える。
液晶画面には大きく文字や機能が表示され、触れるだけで直感的に操作が可能。現在視聴中の放送局名やタイトル、番組情報なども画面に表示される。また、テレビのリモコンでAQUOSブルーレイなどの操作ができるAQUOSファミリンクにも対応し、「録る」「見る」「予約する」と大きく画面に表示されたボタンを押すだけで接続した機器の電源が入り、ガイダンスに従って録画や予約などの操作が行える。
なお、液晶画面を備えない、大きなボタンのリモコンも同梱される。
■“住まいを絵画で飾る"新機能を搭載
機能面では、新たに静止画を表示する「ピクチャーモード」を搭載。壁掛けできる利点を活かした機能で、同社では「住まいを絵画で飾る、新しい薄型テレビの楽しみ方」と説明している。
リモコンに専用ボタンを設け、押すだけで同モードに切り替わる。あらかじめゴッホやルノワール、葛飾北斎などの14種類の名画の画像をプリインストールしており、1枚のみの表示のほか、スライドショー機能で順番に表示することもできる。なお、プリインストールされた絵画のデータは、16対9にトリミングしたフレーム付きの画像と、上下左右に黒帯がある、オリジナルに近いサイズの画像の2種類を内蔵している。また、ピクチャーモード用のUSBポートも装備しており、挿入したUSBメモリー内のJPEG画像を表示することも可能。
なお、ピクチャーモード時にはチューナー部の電源はOFFになり、52V型で消費電力が約60W(ミレー「落穂拾い」をノーマルモードで表示した場合)と、省電力での表示が可能。
ネットワーク機能も充実。AQUOS専用のフルHDサービス「Yahoo! JAPAN for AQUOS」のほか、現在放送中の番組の関連検索やグッズ購入、また雑誌の試読などが可能な「DoTV」に対応。アクトビラは、「アクトビラ ビデオ・フル」まで対応している。またVODだけでなく、多チャンネル放送の映像配信サービスを提供する「ひかりTV」にも対応している。さらに、対応の携帯電話やデジカメ内の写真データを無線伝送する「IrSS転送」にも対応している。
■壁掛けや壁寄せのほか屏風調スタンドなども用意した設置オプション
両機のデザインは、他の液晶テレビ“AQUOS"と同様、喜多俊之氏が担当。フレーム部にはメタル素材を使用し、ヘアライン処理を施して高級感を演出している。
また、本体にテーブルスタンドを同梱せず、設置方法にあわせたスタンドや金具を選択する必要があるのも特徴。52V型モデル用にはは壁掛け金具「AN-52AG8」やテーブルスタンド「AN-52ST1」のほか、フロアスタンド「AN-52FS1」を用意。65V型モデル用には、壁掛け金具「AN-65AG2」、テーブルスタンド「AN-65ST1」がラインナップされる。
そのほか、65/52V型モデルに両対応した設置オプション品として、受注生産の屏風調スタンド「AN-65BS1」、壁寄せスタンド「AN-65WS3」、システムラック「AN-65SR2」、壁掛けポールスタンド「AN-65PS1」が発売される。これらのオプション品は、すべて10月15日に発売予定となっている。
(Phile-web編集部)
セレモニーには同社代表取締役副社長の松本雅史氏が出席し、本シリーズを紹介した。
同社は、8月末からベルリンで行われた「IFA 2008」で同シリーズを発表(関連ニュース)。また、9月にデンバーで行われた「CEDIA EXPO 2008」でも同シリーズを展示していた(関連ニュース)。ディスプレイ部とメディアレシーバー部のセパレート構成で、ディスプレイ-メディアレシーバーは標準では有線で接続するが、オプションのワイヤレスユニット「AN-AV500」で無線伝送することも可能。ディスプレイ部にRGB LEDを搭載しコントラストを高めたこと、またディスプレイ部の最薄部を2.28cm(最厚部は4.45cm)に抑えたことが主な特徴となる。メディアレシーバー部のHDMI入力は3系統。
ディスプレイ部の液晶パネルは両機とも停反射の倍速ASV液晶パネルで、解像度は1,920×1,080。チューナーは地上・BS・110度CSデジタル、地上アナログを各1基ずつ装備する。
国内で発売するのは以下の2機種。
・65V型「LC-65XS1」¥OPEN(予想実売価格128万円前後)
・52V型「LC-52XS1」¥OPEN(予想実売価格98万円前後)
■RGB LEDバックライトによりコントラスト100万対1、NTSC比150%以上の色域を実現
両機ともRGB LEDバックライトを搭載し、エリア駆動を行う。従来のCCFLバックライトは常時バックライトが点灯していたが、LEDのエリア駆動では、真っ黒のエリアではバックライトの光量をほぼゼロにできるため、これまで液晶テレビの弱点とされていた黒浮きを劇的に抑えることが可能になる。またLEDはCCFLに比べ色純度を高められるのも利点となる。
XSシリーズでは、LEDバックライト搭載によりコントラスト比100万対1を達成なお、LEDバックライトはスモールタイプを使用し、R/G/G/Bで1パッケージを構成する。LEDの一素子ごとに光らせる同社独自の制御技術を採用したことで、色域をNTSC比150%以上に広げた。ソニーXR1シリーズのLEDもR/G/G/Bという配列だが、1素子ごとに光らせることはできず、すべてを同時に光らせて白色光を放射する。
RGB LEDバックライトをエリア駆動するモデルでは、ソニーが発表したBRAVIA XR1シリーズ(関連ニュース)があるが、BRAVIA XR1がLEDをパネル直下に、画面に向けて配置しているのに対し、AQUOS XS1はLEDを下向きに配置し、その光を画面の方向に曲げる光学シートを搭載。これによって光源とパネルのあいだの距離を稼ぎ、筐体の薄型化を可能にした。
また、LEDバックライトをエリア駆動することで、暗いシーンでは発光量を抑えることができ、省電力化も可能になる。XS1ではBRAVIA XR1シリーズより多くのLEDを搭載し、エリア数も増やしたことで、さらなる省電力化が可能になったという。年間消費電力量は65V型が294kWh/年、52V型が220kWh/年で、同社が2007年に発売したRX1Wシリーズに比べ、どちらも20%以上消費電力を下げた。
■パイオニアと共同開発したスピーカーを搭載
スピーカー部はパイオニアと共同開発した、新開発の薄型スピーカーを採用。右上にPioneerロゴもプリントされている。構成は3ウェイ5スピーカーで、2.1ch再生を行う。トゥイーターはφ2.6cmのものを2基、ミッドレンジはφ12×5cmのものを2基搭載。サブウーファーはφ7.7cmを1基備える。なお、トゥイーターはパイオニアのアドバイスにより、内側に14度傾けて配置したほか、ユニット周囲に波状の溝を彫り込んだウェーブガイド構造を採用。これにより指向性を広くすることに成功したという。
アンプは1ビットデジタルアンプで、音声出力は7.5W+7.5W+15Wの計30W。なお、スピーカー部は取り外しも可能で、本体とはRCAピンジャックで接続する。
■タッチパネル液晶搭載の新設計リモコンを同梱
リモコンは、3V型タッチパネル液晶を搭載した「液晶ファミリモコン」を初採用。通信は2.4GHz帯の無線で行うため、テレビやレコーダーにリモコンを向けずに操作を行える。
液晶画面には大きく文字や機能が表示され、触れるだけで直感的に操作が可能。現在視聴中の放送局名やタイトル、番組情報なども画面に表示される。また、テレビのリモコンでAQUOSブルーレイなどの操作ができるAQUOSファミリンクにも対応し、「録る」「見る」「予約する」と大きく画面に表示されたボタンを押すだけで接続した機器の電源が入り、ガイダンスに従って録画や予約などの操作が行える。
なお、液晶画面を備えない、大きなボタンのリモコンも同梱される。
■“住まいを絵画で飾る"新機能を搭載
機能面では、新たに静止画を表示する「ピクチャーモード」を搭載。壁掛けできる利点を活かした機能で、同社では「住まいを絵画で飾る、新しい薄型テレビの楽しみ方」と説明している。
リモコンに専用ボタンを設け、押すだけで同モードに切り替わる。あらかじめゴッホやルノワール、葛飾北斎などの14種類の名画の画像をプリインストールしており、1枚のみの表示のほか、スライドショー機能で順番に表示することもできる。なお、プリインストールされた絵画のデータは、16対9にトリミングしたフレーム付きの画像と、上下左右に黒帯がある、オリジナルに近いサイズの画像の2種類を内蔵している。また、ピクチャーモード用のUSBポートも装備しており、挿入したUSBメモリー内のJPEG画像を表示することも可能。
なお、ピクチャーモード時にはチューナー部の電源はOFFになり、52V型で消費電力が約60W(ミレー「落穂拾い」をノーマルモードで表示した場合)と、省電力での表示が可能。
ネットワーク機能も充実。AQUOS専用のフルHDサービス「Yahoo! JAPAN for AQUOS」のほか、現在放送中の番組の関連検索やグッズ購入、また雑誌の試読などが可能な「DoTV」に対応。アクトビラは、「アクトビラ ビデオ・フル」まで対応している。またVODだけでなく、多チャンネル放送の映像配信サービスを提供する「ひかりTV」にも対応している。さらに、対応の携帯電話やデジカメ内の写真データを無線伝送する「IrSS転送」にも対応している。
■壁掛けや壁寄せのほか屏風調スタンドなども用意した設置オプション
両機のデザインは、他の液晶テレビ“AQUOS"と同様、喜多俊之氏が担当。フレーム部にはメタル素材を使用し、ヘアライン処理を施して高級感を演出している。
また、本体にテーブルスタンドを同梱せず、設置方法にあわせたスタンドや金具を選択する必要があるのも特徴。52V型モデル用にはは壁掛け金具「AN-52AG8」やテーブルスタンド「AN-52ST1」のほか、フロアスタンド「AN-52FS1」を用意。65V型モデル用には、壁掛け金具「AN-65AG2」、テーブルスタンド「AN-65ST1」がラインナップされる。
そのほか、65/52V型モデルに両対応した設置オプション品として、受注生産の屏風調スタンド「AN-65BS1」、壁寄せスタンド「AN-65WS3」、システムラック「AN-65SR2」、壁掛けポールスタンド「AN-65PS1」が発売される。これらのオプション品は、すべて10月15日に発売予定となっている。
(Phile-web編集部)
関連リンク
トピック
- ブランドSHARP
- 型番LC-65XS1
- 発売日2008年10月15日
- 価格¥OPEN(予想実売価格128万円前後)
【SPEC】
<ディスプレイ部>●画面サイズ:65V型 ●画素数:1,920×1,080 ●テレビコントラスト:100万対1 ●消費電力:512W ●外形寸法:152.8W×104.6H×6.04(最薄部2.28)Dcm ●質量:約62.5kg
<チューナー部>●受信チャンネル:地上アナログ、地上/BS/110度CSデジタル、CATV ●主な接続端子;HDMI入力3、D5入力3、S2入力1、ビデオ入力3、DVI-I入力1、モニター出力1、ヘッドホン出力1、光音声出力1、 i.Link(TS)S400端子2 ●消費電力:56W ●外形寸法:43W×7.1H×31.8Dcm ●質量:約4.7kg
<ディスプレイ部>●画面サイズ:65V型 ●画素数:1,920×1,080 ●テレビコントラスト:100万対1 ●消費電力:512W ●外形寸法:152.8W×104.6H×6.04(最薄部2.28)Dcm ●質量:約62.5kg
<チューナー部>●受信チャンネル:地上アナログ、地上/BS/110度CSデジタル、CATV ●主な接続端子;HDMI入力3、D5入力3、S2入力1、ビデオ入力3、DVI-I入力1、モニター出力1、ヘッドホン出力1、光音声出力1、 i.Link(TS)S400端子2 ●消費電力:56W ●外形寸法:43W×7.1H×31.8Dcm ●質量:約4.7kg
- ブランドSHARP
- 型番LC-52XS1
- 発売日2008年10月15日
- 価格¥OPEN(予想実売価格98万円前後)
【SPEC】
<ディスプレイ部>●画面サイズ:52V型 ●画素数:1,920×1,080 ●テレビコントラスト:100万対1 ●消費電力:294W ●外形寸法:124.3W×104.6H×6.04(最薄部2.28)Dcm ●質量:約45.0kg
<チューナー部>●受信チャンネル:地上アナログ、地上/BS/110度CSデジタル、CATV ●主な接続端子;HDMI入力3、D5入力3、S2入力1、ビデオ入力3、DVI-I入力1、モニター出力1、ヘッドホン出力1、光音声出力1、 i.Link(TS)S400端子2 ●消費電力:56W ●外形寸法:43W×7.1H×31.8Dcm ●質量:約4.7kg
<ディスプレイ部>●画面サイズ:52V型 ●画素数:1,920×1,080 ●テレビコントラスト:100万対1 ●消費電力:294W ●外形寸法:124.3W×104.6H×6.04(最薄部2.28)Dcm ●質量:約45.0kg
<チューナー部>●受信チャンネル:地上アナログ、地上/BS/110度CSデジタル、CATV ●主な接続端子;HDMI入力3、D5入力3、S2入力1、ビデオ入力3、DVI-I入力1、モニター出力1、ヘッドホン出力1、光音声出力1、 i.Link(TS)S400端子2 ●消費電力:56W ●外形寸法:43W×7.1H×31.8Dcm ●質量:約4.7kg