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公開日 2008/12/16 18:48
NHKオンデマンドの運用室が公開 − 今後の配信番組も発表
2週間で登録者数1万人超を達成
NHKは本日、12月1日よりスタートしたVODサービス「NHKオンデマンド」についてのプレス向け説明会をNHK渋谷放送センターにて開催した。本説明会では現在までの利用状況の紹介や、コンテンツ制作ルームの見学などが行われた。
■2週間でPCでの登録者は1万人超。1月からは新作の大河ドラマも配信へ
NHKオンデマンドの配信コンテンツは、NHK総合/教育/BSハイビジョン/BS1/BS2の5波で放送された番組の中から1日10〜15番組程度を放送日の翌日から1週間程度配信する「見逃し番組」と、NHKアーカイブスに保存されている名作や人気番組を配信する「特選ライブラリー」で構成される。
本サービスはPCのほか、TV向け映像配信サービス「J:COMオンデマンド」「アクトビラ ビデオ・フル」「ひかりTV」で提供される。
12月1日のスタートから2週間が経過した同サービスだが、NHKオンデマンド室 副部長の清水裕子氏によると「現時点でPCの会員登録者数は11,000人で、そのうち半分が実際に1コンテンツ以上購入したサービス利用者となる。さらにその利用者のうちの3分の1が見逃し番組の1ヶ月間見放題パックを購入している」という。
見逃し番組は既に88番組の配信がスタートし、さらにニュース5番組をあわせて93番組の配信が行われている。「ドラマや『プロフェッショナル』『その時歴史が動いた』などのシリーズものが人気な一方、『経済最前線』なども人気」(清水氏)だという。09年1月からは新たに妻夫木聡らが出演する大河ドラマ「天地人」、モーニング娘。の高橋愛主演のドラマ8「Q.E.D. 証明終了」、土曜時代劇「浪花の華」を追加する。
特選ライブラリでは「地球大進化」などシリーズ番組や、初代司会を糸井重里が務めた80年代の番組「YOU」といった懐かしさを呼び起こす番組がよく購入されているという。12月は「BS鉄道ファン倶楽部」といった鉄道系の番組や紅白歌合戦にあわせて歌番組などを順次追加してき、計90本を配信する。さらに1月は正月の需要を加味し、「大河ドラマ 武田信玄」の後半25話分や、「ビックショー」美空ひばり出演の回などを含む、普段より多い115本を追加する予定だ。
今後の新規追加番組について清水氏は、「どのような番組が求められているのか幅広いジャンルの番組を配信してユーザーの反応をみていきたい」とする一方で、「アーカイブスの中には他では観られないような貴重な映像もたくさんある。売れ筋の番組だけでなく、このようなNHKならではの映像も配信していきたい」と述べる。
■オンデマンド運用室の見学会も実施
本日はコンテンツ制作ルーム「オンデマンド運用室」の見学会も行われ、コンテンツ制作フローも紹介された。
「見逃し番組」は翌日の配信となるため、オンデマンド運用室は24時間体制で稼働している。まず収録された番組は渋谷放送センター内のオンデマンド運用室に移動し、動画配信用にファイル化して大元の配信映像を作成。そして各プラットホームに対応した動画形式(下記参照)に変換し、専用線を通して各社の配信サーバーに送信されるというのが一連の流れ。配信映像の作成時には映像の一部編集など、手作業での対応が必要な場合もあるが、基本的には自動制御が働いており、多くの人員を必要とせず運用できるようなシステムになっているという。
なお特選ライブラリのコンテンツは、テープが保管されている川口アーカイブスでHD映像にアプコンし、オンデマンド運用室で同じく各プラットホームに対応した動画形式に変換される。
NHKオンデマンド室 副部長 所洋一氏は「見逃し番組のような、翌日に更新されるような動画配信サービスはこれまでなく、その運営には難しい問題を多く抱えている。コンテンツは内容や権利許諾などによっては配信予定の候補にあがっていても直前でとりやめになることもあるといった綱渡りの運営状況だが、プラットホーム会社に協力していただき実現することができた」と述べる。
なお、各プラットホームでの動画転送レートは下記の通り。
<PC>
低ビットレート Windows Media 768kbps(解像度 640×360)
高ビットレート Windows Media 1.5Mbps(解像度 960×540)
<アクトビラビデオ・フル>
H.264/AVC TS 7.0Mbps程度(解像度 1,440×1,080)
<ひかりTV>
H.264/AVC TS 7.0Mbps程度(解像度:1,440×1,080)
<J:COM>
MPEG2 TS 14.5Mbps(解像度:1,440×1,080)
スタートしたばかりで手探り段階の本サービス。今後、ダウンロード方式での展開を行うかという質問に対して所氏は「対応するとしても売り切りはなく、期間限定での提供になるだろう。当初、PCのサービスにおいて3Mbpsのダウンロードという方式も考えていたが、1.5Mbpsのストリーミング配信と比較検討し、それほど画像に変化がみられなかったため、とりやめた。今後8Mbpsくらいの高画質でのダウンロードが可能になれば採用する可能性もある」と言う。また携帯電話での動画配信については「今後ストリーミングで長時間の視聴に対応するようなプラットホームになれば考えていきたい」と述べた。
■2週間でPCでの登録者は1万人超。1月からは新作の大河ドラマも配信へ
NHKオンデマンドの配信コンテンツは、NHK総合/教育/BSハイビジョン/BS1/BS2の5波で放送された番組の中から1日10〜15番組程度を放送日の翌日から1週間程度配信する「見逃し番組」と、NHKアーカイブスに保存されている名作や人気番組を配信する「特選ライブラリー」で構成される。
本サービスはPCのほか、TV向け映像配信サービス「J:COMオンデマンド」「アクトビラ ビデオ・フル」「ひかりTV」で提供される。
12月1日のスタートから2週間が経過した同サービスだが、NHKオンデマンド室 副部長の清水裕子氏によると「現時点でPCの会員登録者数は11,000人で、そのうち半分が実際に1コンテンツ以上購入したサービス利用者となる。さらにその利用者のうちの3分の1が見逃し番組の1ヶ月間見放題パックを購入している」という。
特選ライブラリでは「地球大進化」などシリーズ番組や、初代司会を糸井重里が務めた80年代の番組「YOU」といった懐かしさを呼び起こす番組がよく購入されているという。12月は「BS鉄道ファン倶楽部」といった鉄道系の番組や紅白歌合戦にあわせて歌番組などを順次追加してき、計90本を配信する。さらに1月は正月の需要を加味し、「大河ドラマ 武田信玄」の後半25話分や、「ビックショー」美空ひばり出演の回などを含む、普段より多い115本を追加する予定だ。
今後の新規追加番組について清水氏は、「どのような番組が求められているのか幅広いジャンルの番組を配信してユーザーの反応をみていきたい」とする一方で、「アーカイブスの中には他では観られないような貴重な映像もたくさんある。売れ筋の番組だけでなく、このようなNHKならではの映像も配信していきたい」と述べる。
■オンデマンド運用室の見学会も実施
本日はコンテンツ制作ルーム「オンデマンド運用室」の見学会も行われ、コンテンツ制作フローも紹介された。
「見逃し番組」は翌日の配信となるため、オンデマンド運用室は24時間体制で稼働している。まず収録された番組は渋谷放送センター内のオンデマンド運用室に移動し、動画配信用にファイル化して大元の配信映像を作成。そして各プラットホームに対応した動画形式(下記参照)に変換し、専用線を通して各社の配信サーバーに送信されるというのが一連の流れ。配信映像の作成時には映像の一部編集など、手作業での対応が必要な場合もあるが、基本的には自動制御が働いており、多くの人員を必要とせず運用できるようなシステムになっているという。
なお特選ライブラリのコンテンツは、テープが保管されている川口アーカイブスでHD映像にアプコンし、オンデマンド運用室で同じく各プラットホームに対応した動画形式に変換される。
なお、各プラットホームでの動画転送レートは下記の通り。
<PC>
低ビットレート Windows Media 768kbps(解像度 640×360)
高ビットレート Windows Media 1.5Mbps(解像度 960×540)
<アクトビラビデオ・フル>
H.264/AVC TS 7.0Mbps程度(解像度 1,440×1,080)
<ひかりTV>
H.264/AVC TS 7.0Mbps程度(解像度:1,440×1,080)
<J:COM>
MPEG2 TS 14.5Mbps(解像度:1,440×1,080)
スタートしたばかりで手探り段階の本サービス。今後、ダウンロード方式での展開を行うかという質問に対して所氏は「対応するとしても売り切りはなく、期間限定での提供になるだろう。当初、PCのサービスにおいて3Mbpsのダウンロードという方式も考えていたが、1.5Mbpsのストリーミング配信と比較検討し、それほど画像に変化がみられなかったため、とりやめた。今後8Mbpsくらいの高画質でのダウンロードが可能になれば採用する可能性もある」と言う。また携帯電話での動画配信については「今後ストリーミングで長時間の視聴に対応するようなプラットホームになれば考えていきたい」と述べた。