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公開日 2008/12/26 10:32
RWPPI、第49回の定期ミーティングを開催 − 光ディスクは社会インフラ
DVD-RW/R製品の普及に成果を達成
RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称:RWPPI)は12月5日、第49回目の定例会議をシャープ(株)の幕張ビルにて開催した。
会議の冒頭にRWPPI代表の相澤宏紀氏が登壇し、挨拶を行った。相澤氏は「先日あるVHS立ち上げの功労者と呼ばれる方と対話を持つ機会があった。その方は最近定年を迎え、余暇の時間にこれまで録りためたVHSをDVD化しているとおっしゃっていたが、その際に改めてDVD-RW/Rディスクの使い勝手の良さを、いちユーザーとして再認識したと語っていらした。私はその方の言葉からも、DVD-RW/R製品がまさに“ディスクにおけるVHS”と呼べる位置づけを獲得できたと実感した。用途、普及面ともに一定の評価をユーザーの方々からいただき、RWPPIの活動にご参加いただいた各位の熱意が、大きな成果を達成できたことは大変うれしく、これとともに、DVD-RW/Rという製品がここまで成長できたことを誇らしく思う」と語った。
続けて登壇したRWPPI副代表の千葉滋氏も挨拶を行い「3月にファイナルミーティングが開催されることが決定されたが、ぜひ本日の会議を含めて残りの活動の場を有効に活用して欲しい」と語った。
現在制作中のRWPPI活動史について、事務局長森下正巳氏が報告を行った。活動史のタイトルは「DVD-RW/Rとともに RWPPI9年間の歩み」に決定された。インデックスの概略についても触れた森下氏は、その内容について「9年間の活動サマリーと市場動向年表」「プロモーション活動/ラウンドロビンテスト/定例会議/Webなどのカテゴリ別の活動内容の紹介」「参加社リスト」「会員・関係者からのメッセージ」「ラウンドロビンテスト歴代チェアマンたちによる座談会」「メディアWG参加メーカーによる座談会」などが企画されており、現在編集が進んでいることを伝えた。
また森下氏からは今後のRWPPIの活動計画も発表された。定期ミーティングについては、来年3月13日に開催されるミーティングがファイナルとなる。またラウンドロビンテストについても、現在実行中の「Stage8」の成果が、同時に発表される予定であると紹介した。
続いてゲストスピーカーとして登壇した富士ソフト(株)取締役 映像事業部長の石田正樹氏より、同社が提案する「DVD Downloadシステム」のビジネス戦略に関する紹介と、同社のビジネスパートナーである(株)スタート・ラボ 企画統括部長の寺内俊郎氏から、同社が提供するメディア製品の特徴に関する説明が行われた。
富士ソフトでは早くからH.264によるハイビジョン映像配信技術を確立し、コンテンツの制作から著作権処理、配信インフラの提供まで幅広いビジネスをサポートしてきた実績があると石田氏は語る。今秋に開催されたCEATEC JAPAN 2008会場に、富士ソフトは「DVD Downloadシステム」サービスのプロトタイプを出展し大きな反響を得たという。今後の事業展開のモデルについては、「大きく3つの段階に分け、まずは比較的小さな規模でスタートしたのち、端末機器の設置範囲を拡大し、最終的にはエンドユーザーが自宅でコンテンツを注文し、手元のディスクに焼けるモデルを実現したい」と、石田氏は語る。
スタート・ラボは「DVD Downloadシステム」のサービス向けに、レーベル面に写真画質の美しい印刷ができ、すばやくインクを定着させることができる「ウォーター・シールド」を記録メディアとして提供し、メディア周囲の技術的なサポートを行っていく。
寺内氏は「事業全体のバリューチェーンがどうあるべきかについても、当社の経験を活かしてご提案しながら、本サービスによりコンテンツホルダー各位のビジネスをサポートしたい」と意気込みを語った。また「ウォーター・シールド」の特徴については、「微細な空孔を設けて、高品位な盤面印刷を実現した。光沢感豊かな印刷ができ、耐水性にも非常に優れたディスクだ。当社の技術をもとにDVD Download技術全体にも貢献できれば幸いだ」と語った。
同サービスを確立することのメリットについて付け加えた石田氏は「私たちのプラットフォームを利用していただくことによって、コンテンツメーカー各社様には流通・スタンピングのコストにより見送られてきた、DVD化されていないニッチなアーカイブを活かすチャンスが増えるものと考えている。これにより典型的なロングテール型のビジネスが生まれるだけでなく、一般ユーザーに貴重な映像コンテンツが楽しめるメリットをもたらすものになるだろう」と語り、そこにダウンロード対応のDVDメディアが拡大する大きな可能性があることを強調した。
本会議の最後には、BOC(Holdings)Ltd.代表取締役社長の小松知彦氏が特別講演を行った。
はじめに小松氏は11月6日から10日まで台湾・台北市で実施された「第29回Taipei Audio Fair」のサマリーを報告。初の台湾製BDプレーヤーや3D映像コンテンツの出展などで、盛り上がった会場の様子などを紹介した。
続いて「ストレージメモリーの今後の展望−光ディスクの生き残り策の考察−」と題して行った特別講演では、世界的に拡大するストレージ容量のニーズや、光ディスクのトレンドとBD市場の動向について、同社の分析報告を披露。今後の光ディスクの“生き残り策”を語った小松氏は、「光ディスクは今後もまちがいなく生き残るだろう。今もユーザーに高く評価されている光ディスクの信頼性・安心感・互換性という特長をいっそう伸ばしていくことで、今後様々なストレージメモリーが世に登場してきたとしても、社会インフラとして確固たる地位を守り続けていくことができるだろう」と語った。
会議の冒頭にRWPPI代表の相澤宏紀氏が登壇し、挨拶を行った。相澤氏は「先日あるVHS立ち上げの功労者と呼ばれる方と対話を持つ機会があった。その方は最近定年を迎え、余暇の時間にこれまで録りためたVHSをDVD化しているとおっしゃっていたが、その際に改めてDVD-RW/Rディスクの使い勝手の良さを、いちユーザーとして再認識したと語っていらした。私はその方の言葉からも、DVD-RW/R製品がまさに“ディスクにおけるVHS”と呼べる位置づけを獲得できたと実感した。用途、普及面ともに一定の評価をユーザーの方々からいただき、RWPPIの活動にご参加いただいた各位の熱意が、大きな成果を達成できたことは大変うれしく、これとともに、DVD-RW/Rという製品がここまで成長できたことを誇らしく思う」と語った。
続けて登壇したRWPPI副代表の千葉滋氏も挨拶を行い「3月にファイナルミーティングが開催されることが決定されたが、ぜひ本日の会議を含めて残りの活動の場を有効に活用して欲しい」と語った。
現在制作中のRWPPI活動史について、事務局長森下正巳氏が報告を行った。活動史のタイトルは「DVD-RW/Rとともに RWPPI9年間の歩み」に決定された。インデックスの概略についても触れた森下氏は、その内容について「9年間の活動サマリーと市場動向年表」「プロモーション活動/ラウンドロビンテスト/定例会議/Webなどのカテゴリ別の活動内容の紹介」「参加社リスト」「会員・関係者からのメッセージ」「ラウンドロビンテスト歴代チェアマンたちによる座談会」「メディアWG参加メーカーによる座談会」などが企画されており、現在編集が進んでいることを伝えた。
また森下氏からは今後のRWPPIの活動計画も発表された。定期ミーティングについては、来年3月13日に開催されるミーティングがファイナルとなる。またラウンドロビンテストについても、現在実行中の「Stage8」の成果が、同時に発表される予定であると紹介した。
続いてゲストスピーカーとして登壇した富士ソフト(株)取締役 映像事業部長の石田正樹氏より、同社が提案する「DVD Downloadシステム」のビジネス戦略に関する紹介と、同社のビジネスパートナーである(株)スタート・ラボ 企画統括部長の寺内俊郎氏から、同社が提供するメディア製品の特徴に関する説明が行われた。
富士ソフトでは早くからH.264によるハイビジョン映像配信技術を確立し、コンテンツの制作から著作権処理、配信インフラの提供まで幅広いビジネスをサポートしてきた実績があると石田氏は語る。今秋に開催されたCEATEC JAPAN 2008会場に、富士ソフトは「DVD Downloadシステム」サービスのプロトタイプを出展し大きな反響を得たという。今後の事業展開のモデルについては、「大きく3つの段階に分け、まずは比較的小さな規模でスタートしたのち、端末機器の設置範囲を拡大し、最終的にはエンドユーザーが自宅でコンテンツを注文し、手元のディスクに焼けるモデルを実現したい」と、石田氏は語る。
スタート・ラボは「DVD Downloadシステム」のサービス向けに、レーベル面に写真画質の美しい印刷ができ、すばやくインクを定着させることができる「ウォーター・シールド」を記録メディアとして提供し、メディア周囲の技術的なサポートを行っていく。
寺内氏は「事業全体のバリューチェーンがどうあるべきかについても、当社の経験を活かしてご提案しながら、本サービスによりコンテンツホルダー各位のビジネスをサポートしたい」と意気込みを語った。また「ウォーター・シールド」の特徴については、「微細な空孔を設けて、高品位な盤面印刷を実現した。光沢感豊かな印刷ができ、耐水性にも非常に優れたディスクだ。当社の技術をもとにDVD Download技術全体にも貢献できれば幸いだ」と語った。
同サービスを確立することのメリットについて付け加えた石田氏は「私たちのプラットフォームを利用していただくことによって、コンテンツメーカー各社様には流通・スタンピングのコストにより見送られてきた、DVD化されていないニッチなアーカイブを活かすチャンスが増えるものと考えている。これにより典型的なロングテール型のビジネスが生まれるだけでなく、一般ユーザーに貴重な映像コンテンツが楽しめるメリットをもたらすものになるだろう」と語り、そこにダウンロード対応のDVDメディアが拡大する大きな可能性があることを強調した。
本会議の最後には、BOC(Holdings)Ltd.代表取締役社長の小松知彦氏が特別講演を行った。
はじめに小松氏は11月6日から10日まで台湾・台北市で実施された「第29回Taipei Audio Fair」のサマリーを報告。初の台湾製BDプレーヤーや3D映像コンテンツの出展などで、盛り上がった会場の様子などを紹介した。
続いて「ストレージメモリーの今後の展望−光ディスクの生き残り策の考察−」と題して行った特別講演では、世界的に拡大するストレージ容量のニーズや、光ディスクのトレンドとBD市場の動向について、同社の分析報告を披露。今後の光ディスクの“生き残り策”を語った小松氏は、「光ディスクは今後もまちがいなく生き残るだろう。今もユーザーに高く評価されている光ディスクの信頼性・安心感・互換性という特長をいっそう伸ばしていくことで、今後様々なストレージメモリーが世に登場してきたとしても、社会インフラとして確固たる地位を守り続けていくことができるだろう」と語った。