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公開日 2009/07/01 14:17
日立コンシューマエレクトロニクス発足 − 渡邊社長が経営方針を説明
2010年度に黒字化目指す
本日、新会社「日立コンシューマエレクトロニクス株式会社」(関連ニュース)が発足した。東京都内で新会社設立に関する記者会見が行われ、代表取締役社長に就任した渡邊修徳氏、常務取締役の藤井禎三氏、同じく常務取締役の山田健勇氏が出席した。
新会社は日立製作所100%出資の子会社で、これまで日立製作所本体のコンシューマ事業グループが展開してきた薄型テレビや業務用液晶プロジェクターなどの映像関連機器事業を承継する。
新たな事業体制では、日立製作所にこれまでのコンシューマ事業グループの一部業務を引き継ぐ「コンシューマ業務本部」が新設され、この下に新会社や日立LGデータストレージ(株)、(株)カシオ日立モバイルコミュニケーションズなどの合弁会社、さらにコンシューマ機器の販売を手掛ける日立コンシューマ・マーケティング(株)、(株)日立リビングサプライ、日立アプライアンス(株)などの子会社が属する。なお、日立本体のコンシューマ業務本部のトップも渡邊氏が兼務する。
新会社の職制はこれまでと同様、マーケティング事業部、デジタルコンシューマ事業部、ソリューションビジネス事業部の3事業部で事業を展開する。なお新会社が展開するAV機器事業の2009年度売上げ計画は約4,000億円で、そのうち7割を液晶プロジェクターなどB2B事業が、残りの3割を薄型テレビ“Wooo”などB2C事業が占める。
渡邊氏は茨城県出身。1970年に東北大学工学部を卒業、同年日立製作所に入社し、1994年に同社 AV機器事業部 映像本部 商品企画部長、2002年にユビキタスプラットフォームグループ 技術戦略本部長、2008年にコンシューマ事業部グループ 副グループ長 兼 マーケティング事業部長。この4月からはコンシューマ事業グループ長&CEOに就いている。
渡邊氏は会見の冒頭、新会社のビジョンについて「“Customer First”を徹底し、お客様の期待を先取りできる真に強いメーカーを目指す。成功の道はそれ以外にないと考えている」と強調し、これを実現するための3つの経営方針を説明した。
経営方針の1つめは「高品質な製品とサービスの提供」。渡邊氏は「これは日立のDNAともいうべきもの。安心、安全、高信頼を徹底したい」と説明した。
2つ目の経営方針は「営業主導型事業運営体制の深化」で、「昨年来、マーケティング事業を発足させたが、これをさらに深化させ、スピードを上げて取り組む。また兄弟会社の日立コンシューママーケティング(株)に商品本部を置くなどの施策も行った」と述べた。
さらに渡邊氏は3つめの経営方針として「パートナーとの協業強化」を挙げた。「協業には幅広い意味がある。開発、生産、販売、企画などのすべてを自社で行うのは経営資源の面からふさわしくない。たとえばプラズマパネルの調達はパナソニックから行っており、こういった意味での協業を強化したい。また、我々の強みを生かしたM&Aなども行い、地域の消費行動に合った事業運営を選択していきたい」と説明した。
AV機器事業の損益については、2009年下期に製品損益で黒字化を目標とし、2010年度に営業利益の黒字化を目指す。これを実現するため、「大方針は事業規模に見合った経営基盤を確立すること」とし、国内商品については「ラインナップを絞り込み、ルートミックスを改善して収益を確保する。今春発売の新モデルではプラズマをフルHD化したほか、全15機種すべてに録画機能とネット機能を搭載した。こういった高付加価値化を進めていく」と説明。さらに、販売については「地上アナログ停波が近づき、政府関連施策が充実するだろう。これに呼応した拡販推進を行う」とした。海外市場での販売については「米国・欧州・アジアでは自社生産から生産委託に切り替え、ローリスク経営の徹底を図る」という。
さらに製品開発についてもメスを入れ、基本性能の向上と環境対応の両立を図るほか、徹底した原価低減も行う。「昨年はプラズマと液晶、さらに上位機下位機でそれぞれ別の映像エンジンを搭載し、4種類のエンジンが混在していたが、今春のモデルではこれを1種類に集約し、追加のコストダウンの効果も出やすくなった」と説明した。
B2B事業についても拡大を行う考え。液晶プロジェクターでは超短投射距離のモデルなどに注力し、またシェア拡大のために低価格帯モデルも積極的に投入するという。半場インについても、数年前までは欧米中心にやってきたが、2〜3年前から中国に注力しシェアを伸ばしており、「今後は中南米、インド、中東に力を入れる」という。
最後に渡邊氏は「経済環境は非常に厳しいが、であるが故に分社化を行った。スピーディーな意志決定で事業を展開する」と力強く宣言した。
新会社は日立製作所100%出資の子会社で、これまで日立製作所本体のコンシューマ事業グループが展開してきた薄型テレビや業務用液晶プロジェクターなどの映像関連機器事業を承継する。
新たな事業体制では、日立製作所にこれまでのコンシューマ事業グループの一部業務を引き継ぐ「コンシューマ業務本部」が新設され、この下に新会社や日立LGデータストレージ(株)、(株)カシオ日立モバイルコミュニケーションズなどの合弁会社、さらにコンシューマ機器の販売を手掛ける日立コンシューマ・マーケティング(株)、(株)日立リビングサプライ、日立アプライアンス(株)などの子会社が属する。なお、日立本体のコンシューマ業務本部のトップも渡邊氏が兼務する。
新会社の職制はこれまでと同様、マーケティング事業部、デジタルコンシューマ事業部、ソリューションビジネス事業部の3事業部で事業を展開する。なお新会社が展開するAV機器事業の2009年度売上げ計画は約4,000億円で、そのうち7割を液晶プロジェクターなどB2B事業が、残りの3割を薄型テレビ“Wooo”などB2C事業が占める。
渡邊氏は茨城県出身。1970年に東北大学工学部を卒業、同年日立製作所に入社し、1994年に同社 AV機器事業部 映像本部 商品企画部長、2002年にユビキタスプラットフォームグループ 技術戦略本部長、2008年にコンシューマ事業部グループ 副グループ長 兼 マーケティング事業部長。この4月からはコンシューマ事業グループ長&CEOに就いている。
渡邊氏は会見の冒頭、新会社のビジョンについて「“Customer First”を徹底し、お客様の期待を先取りできる真に強いメーカーを目指す。成功の道はそれ以外にないと考えている」と強調し、これを実現するための3つの経営方針を説明した。
経営方針の1つめは「高品質な製品とサービスの提供」。渡邊氏は「これは日立のDNAともいうべきもの。安心、安全、高信頼を徹底したい」と説明した。
2つ目の経営方針は「営業主導型事業運営体制の深化」で、「昨年来、マーケティング事業を発足させたが、これをさらに深化させ、スピードを上げて取り組む。また兄弟会社の日立コンシューママーケティング(株)に商品本部を置くなどの施策も行った」と述べた。
さらに渡邊氏は3つめの経営方針として「パートナーとの協業強化」を挙げた。「協業には幅広い意味がある。開発、生産、販売、企画などのすべてを自社で行うのは経営資源の面からふさわしくない。たとえばプラズマパネルの調達はパナソニックから行っており、こういった意味での協業を強化したい。また、我々の強みを生かしたM&Aなども行い、地域の消費行動に合った事業運営を選択していきたい」と説明した。
AV機器事業の損益については、2009年下期に製品損益で黒字化を目標とし、2010年度に営業利益の黒字化を目指す。これを実現するため、「大方針は事業規模に見合った経営基盤を確立すること」とし、国内商品については「ラインナップを絞り込み、ルートミックスを改善して収益を確保する。今春発売の新モデルではプラズマをフルHD化したほか、全15機種すべてに録画機能とネット機能を搭載した。こういった高付加価値化を進めていく」と説明。さらに、販売については「地上アナログ停波が近づき、政府関連施策が充実するだろう。これに呼応した拡販推進を行う」とした。海外市場での販売については「米国・欧州・アジアでは自社生産から生産委託に切り替え、ローリスク経営の徹底を図る」という。
さらに製品開発についてもメスを入れ、基本性能の向上と環境対応の両立を図るほか、徹底した原価低減も行う。「昨年はプラズマと液晶、さらに上位機下位機でそれぞれ別の映像エンジンを搭載し、4種類のエンジンが混在していたが、今春のモデルではこれを1種類に集約し、追加のコストダウンの効果も出やすくなった」と説明した。
B2B事業についても拡大を行う考え。液晶プロジェクターでは超短投射距離のモデルなどに注力し、またシェア拡大のために低価格帯モデルも積極的に投入するという。半場インについても、数年前までは欧米中心にやってきたが、2〜3年前から中国に注力しシェアを伸ばしており、「今後は中南米、インド、中東に力を入れる」という。
最後に渡邊氏は「経済環境は非常に厳しいが、であるが故に分社化を行った。スピーディーな意志決定で事業を展開する」と力強く宣言した。