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公開日 2010/11/22 23:40
【音展】AmarraとAmarra MINIの音の違いは?/McAUDIからヘッドホンアンプ搭載USB-DAC登場
PCMレコーダーなども多数登場
明日まで開幕中の「オーディオ&ホームシアター展TOKYO 2010」。本項ではUDXに出展しているブースのなかから、PCオーディオや生録関連の製品など多岐にわたる製品のレポートをお届けしよう。
■スタートラボ
スタートラボのブースでは、同社が取り扱うMac用高音質音楽再生ソフト「Amarra(アマーラ)」のデモを行っていた。
同社が昨年10月から取扱開始した本ソフトは、マスタリングソフトウェアで実績のあるSonic Studio社が開発したもの。ラインナップは「Amarra」(126,000円/税込)と「Amarra MINI」(47,500円/税込)の2つで、今回のブースでは両バージョンの音を聴き比べることができる。
ブース説明員によると、「昨年の音展で披露した際よりもずっと踏み込んだ内容の質問をいただくことが多く、ソフトの認知度向上とネットオーディオの普及を感じる」とのこと。決して安価ではないAmarra/Amarra MINIだが、両方合わせて100セットほどが売れたという。売上比率としてはAmarraが3割、Amarra MINIが7割とのことだ。
■第一通信工業
第一通信工業は、来年1月に発売を予定している、McAUDIブランドのヘッドホンアンプ搭載USB対応DAC「MD3300」と、USB-DDC「MJR-5」の展示デモを行っている。
USB対応ヘッドホンアンプ「MD3300」は、ディスクリート回路構成のヘッドホンアンプ部を採用。DACにはウォルフソン製のものを使用しているという。USB-DACとして使用する際は、Windows 7/Vista/XPに対応する。
入力端子は同軸デジタル2系統(192kHz/24ビットまで対応)、光デジタルとUSB(96kHz/24ビットまで対応)を備えている。USB入力回路は、ノイズの混入を防ぐためGMRアイソレーターによりグランドを分離しているとのこと。出力端子はアナログRCA、XLR、ヘッドホン出力を搭載している。
外形寸法は330W×78H×331Dmmで、質量は7kg。価格は「ハッキリと決まっていない」とのことだが、28万円前後になる見込みだという。
USB-DDC「MJR-5」は、トランスポートのジッター低減を図るデジタル信号分配機「MD550」にUSB入力が付いたモデル。入力端子はUSBと同軸デジタル(96/24まで対応)、光デジタル端子(192/24まで対応)を備え、出力は同軸デジタルを2系統備える。全ての入力について、出力ジッターを平均1.67mUIまで抑えているのが特徴。外形寸法は215W×45H×132.5Dmm、質量は1.5kg。こちらも価格は正式決定していないが、58,000円程度になる見込みとのことだ。
両製品はMcAUDIブランド初のUSB対応モデルとなる。ブース説明員は「プロオーディオ分野などでこれまで培ったノウハウを活かした製品になっている」と自信を見せていた。
■オリンパス
オリンパスは、同社のPCMレコーダー「LSシリーズ」を訴求。特に昨年9月に発売されたLS-11は実機を展示してアピールしている。
LS-11は8GBの内蔵メモリーを搭載、外部記録メディアとしてSD/SDHCにも対応。内蔵メモリとカード間のムーブやコピーも可能だ。対応する音声フォーマットはリニアPCMフォーマット、WMA、MP3の3種類で、リニアPCMは最大96kHz/24ビットでの録音が可能。LS-10から低音域の周波数特性を改善し、内蔵マイクで60Hz〜20kHzの周波数特性を実現。「低音域から高音域までより原音に近い録音が可能」(同社)という。
ブースでは付属のアプリケーションソフト「Olympus Sonority Plus for Editors : MUSIC」を使った波形編集や、無制限のマルチトラック編集、充実したサウンドエフェクト機能などの機能も体験することができる。
同社説明員は「オリンパスのPCMレコーダーはボタン配置が使いやすく、ボディもすっきりスマートだと支持をいただいている。まだ詳細は言えないが、LSシリーズの新モデル発売も計画がある」と語っていた。
■コルグ
コルグは、DSDレコーダーのフラグシップ機「MR-2000S」や、今春から発売中のポータブルDSDレコーダー「MR-2」を展示している。
MR-2000Sは1bit・5.6448MHzでのレコーディングが可能で、レコーディングスタジオなどにも導入されているフラグシップモデル。MR-2は1bit・2.8224MHzのレコーディングが可能で、210度回転するX-Y型高性能ステレオエレクトレットコンデンサー・マイクを内蔵したポータブルモデルとなる。
これまで同社のDSDレコーダーに付属していたDSD変換ソフト「AudioGate」が、この11月よりフリーソフトになった。ブース説明員は「AudioGateを使えばOTOTOYが配信しているDSD音源をダウンロードして楽しむことができるし、手持ちのファイルをDSDに変換することもできる。こういった動きでDSDを多くの方に広めて行ければ」と語っていた。
■ズーム
ズームのブースでは、11月下旬に発売されるフルHD動画撮影も可能なリニアPCMレコーダー「Q3HD」などを出展している。
Q3HDは単一指向性の120度XY型コンデンサーマイクを搭載しており、96kHz/24bitのリニアPCM録音に対応しているとともに、フルHD動画の撮影も可能。撮像素子には1/3.2型 500万画素CMOSセンサーを搭載している。記録形式はH.264で、1080p/30fpsまでの記録に対応する。ディスプレイは2.4型QVGA液晶。デジタル4倍ズームや、状況に応じた撮影が可能な「シーンセレクト機能」も搭載するのが特徴だ。多彩な機能を備えながら、価格は29,400円(税込)と控えめとなっている。
また、8月から発売しているシンプルなPCMレコーダー「H1」にも注目だ。録音可能フォーマットはWAV/MP3で、WAVは96/24まで対応。マイクはXY型コンデンサーマイクで、スポットライトのように対象音源にフォーカスした録音が可能だ。
録音フォーマットの選択や、ローカット、RECレベルオートなどを、本体背面のスイッチで簡単に切換えられるのも特徴。コンパクトなためビデオカメラの外付けマイクとしても使用できる。「シンプル動作で簡単に良い音を録れるモデル」(同社説明員)となっている。こちらも11,340円(税込)と手頃な価格になっている。
■ローランド
ローランドは、今年4月に発売したコンパクトなPCMレコーダー「R-05」と、バイノーラル録音を手軽に行えるイヤホン一体型のコンデンサーマイク「CS-10EM」を組み合わせてアピールしている。
CS-10EMはヘッドホンとマイクを一体化させ、耳に装着して録音することで、周囲360度の音を人間の耳で聞いたときの感じに近いリアルな定位感で収録できるというもの。録音しながらのモニタリングも可能。電源はR-05やR-09など同社PCMレコーダーから供給を受けて駆動する。
ブース説明員は「9,870円と価格が安く、バイノーラル録音の入門にぴったり。コンパクトなR-05などのレコーダーと組み合わせて、気軽にバイノーラル録音を楽しんでもらいたい」と説明していた。
■サザン音響
バイノーラルつながりで紹介すると、サザン音響もバイノーラル録音向けのダミーヘッドを展示している。
サザン音響は元ソニーの稲永潔文氏が今年設立したばかりの新しい会社。ダミーヘッドの耳の部分は人間の耳のように柔らかな素材でできており、人間の耳で聞いた音に近い録音ができるという。
来年2月1日に発売されるバイノーラルレコーディング用HATS「SAMURA(サムラ・仮)」は30万円と、ダミーヘッドとしては非常に手頃な点が特徴のひとつ。レコーディング時にアーティストなどに威圧感を与えないよう、デフォルメされたフェイスになっている。両耳間の寸法と耳周辺の骨格構造は、国際基準であるIEC60959に準拠。耳部分には無指向性のコンデンサーマイクを内蔵している。
■オタリテック
オタリテックは、同社が取り扱うGENELECブランドのDSPを内蔵した3ウェイアクティブモニタースピーカー「8260A」や、デスクトップモニタースピーカー「6010A」、6010A専用サブウーファー「5040A」などの製品の展示デモを行っている。
同社の製品はアルミダイキャスト製キャビネットながら、角のない丸みを帯びたデザインによるものか、柔らかな印象を受ける。これは欧州の著名な工業デザイナーであるハッリ・コスキネン氏の手によるもので、インテリアショップなどでも人気が高いという。
「6010Aは番組ロケ時のモニタースピーカーとしても重宝していただいている」とのこと。現在NHKの22.2chサラウンドの試験用にも採用されているという。
■ピュアトーン
(有)カルチャークリエイトコーポレーションの音響部門であるピュアトーンは、フルレンジスピーカーユニットがキャビネットの外に出たユニークなスピーカー“PURE TONE”シリーズを参考出展している。
「F1610EΣ」はフォステクス製のウーファーFW168Nと、同じくフォステクス製のフルレンジスピーカーFE108EΣを搭載。ウーファーの上にフルレンジスピーカーを載せて取り付けるユニークな構造になっている。フルレンジスピーカーがキャビネットで囲まれていないこと、またバッフル板も存在しないことから、フルレンジの前後圧が同じとなり、コーンが自由に動けるのが特徴という。これにより微細な音が圧縮されることなく、ダイナミックレンジの広い音再生を実現するとのことだ。
量産体制がまだ整っていないが、来年2月頃からの販売を見込んでいるという。価格は未定だが、ペアで税込20万円ほどになるのでは、とのことだった。
■ブランコオーディオ
ブランコオーディオは、地面からパイプがニョキッと突きだしたような特徴的な形状が目を引くスピーカー「R-1」の展示試聴を行っている。
ひとつひとつ手作りで製造される受注生産品。3インチのフルレンジスピーカーユニットを1基搭載している。ベースは黒御影石で、本体キャビネット上部は炭素鋼、ユニット取り付け部には天然木無垢材が使われている。
バッフル面を最小限にすることで、箱の鳴りに影響されずユニットの音の素性をそのまま楽しむことができるという。同社説明員曰く「ニアフィールドでの試聴だと、ヘッドホンをそのままスピーカーにしたような指向性の高いユニットの良さが活き、豊かな音が楽しめる」とのことだ。試聴を希望の際はオーディオショップ経由で連絡すれば、製品手配が可能とのこと。
■サムテック
サムテックは今回の音展が初登場となるブランド。もともとLED照明などを扱うメーカーだが、真空管アンプやスピーカーなども開発を続けてきたのだという。
バックロードホーンスピーカー「CH-200」はエキスポネンシャル理論に基づき、全長3.0mを超える音道を確保しているという。スピーカーユニットはアルニコマグネットを使用したダブルコーンフルレンジスピーカー「lowther PM6A」で、再生周波数帯域は30Hz〜20kHz。価格は1,642,000円(ペア・税込)となる。なおスピーカーユニットはPM7A/PM2A/PM4Aなどにアップグレードすることも可能だ。
外観はウォールナットのほか、特注でオークウッド/チーク/ホワイトオーク/マホガニーから選ぶことができる。特注の場合はいずれも52,500円の追加料金が必要だ。
そのほか、「6P1」(35,000円/税込)、「EL34」(146,700円/税込)、「FU-33/833A」 (840,000円/税込)など、真空管アンプ組み立てキットもラインナップしている。
■アムトランス
真空管やオーディオパーツを取り扱うアムトランスは10月末に発売したアッテネーター「UATL-mini-100」などを出展。
「UATL-mini-100」はモノラル型アッテネーターで、L/R両チャンネルのポジション組み合わせにより0/−0.5/−1.0/ −1.5/−2.0/−2.5/−3.0(dB)の正確な音量調節が可能な製品。プリアンプからパワーアンプに入力される音声信号を汚さずに左右の音量差調節ができるという。価格は1個12,000円(税込)。
■六本木工学研究所
六本木工学研究所ブースは販売をメインにしている。ハイエンドショウにも出展されたYSC Audioのブックシェルフスピーカー(関連ニュース)も展示されていた。こちらは今年冬に発売予定。製品版では、今回展示されているものとキャビネットの仕上げなどが多少変わる予定だという。
■知名御多出横
知名御多出横(ちなオーディオ)は、生演奏の忠実な再現を目指し、独自の音響理論を用いてオーディオ製品を開発してきた沖縄・那覇のオーディオメーカー。全指向性後面開放パイプスピーカーを展示デモしていた。このスピーカーは高さを1m/1.5m/2mから、ユニットも80mm/120mm/160mm/220mmといったラインナップの中から選択できる。また、カラーバリエーションも用意している。
■スタートラボ
スタートラボのブースでは、同社が取り扱うMac用高音質音楽再生ソフト「Amarra(アマーラ)」のデモを行っていた。
同社が昨年10月から取扱開始した本ソフトは、マスタリングソフトウェアで実績のあるSonic Studio社が開発したもの。ラインナップは「Amarra」(126,000円/税込)と「Amarra MINI」(47,500円/税込)の2つで、今回のブースでは両バージョンの音を聴き比べることができる。
ブース説明員によると、「昨年の音展で披露した際よりもずっと踏み込んだ内容の質問をいただくことが多く、ソフトの認知度向上とネットオーディオの普及を感じる」とのこと。決して安価ではないAmarra/Amarra MINIだが、両方合わせて100セットほどが売れたという。売上比率としてはAmarraが3割、Amarra MINIが7割とのことだ。
■第一通信工業
第一通信工業は、来年1月に発売を予定している、McAUDIブランドのヘッドホンアンプ搭載USB対応DAC「MD3300」と、USB-DDC「MJR-5」の展示デモを行っている。
USB対応ヘッドホンアンプ「MD3300」は、ディスクリート回路構成のヘッドホンアンプ部を採用。DACにはウォルフソン製のものを使用しているという。USB-DACとして使用する際は、Windows 7/Vista/XPに対応する。
入力端子は同軸デジタル2系統(192kHz/24ビットまで対応)、光デジタルとUSB(96kHz/24ビットまで対応)を備えている。USB入力回路は、ノイズの混入を防ぐためGMRアイソレーターによりグランドを分離しているとのこと。出力端子はアナログRCA、XLR、ヘッドホン出力を搭載している。
外形寸法は330W×78H×331Dmmで、質量は7kg。価格は「ハッキリと決まっていない」とのことだが、28万円前後になる見込みだという。
USB-DDC「MJR-5」は、トランスポートのジッター低減を図るデジタル信号分配機「MD550」にUSB入力が付いたモデル。入力端子はUSBと同軸デジタル(96/24まで対応)、光デジタル端子(192/24まで対応)を備え、出力は同軸デジタルを2系統備える。全ての入力について、出力ジッターを平均1.67mUIまで抑えているのが特徴。外形寸法は215W×45H×132.5Dmm、質量は1.5kg。こちらも価格は正式決定していないが、58,000円程度になる見込みとのことだ。
両製品はMcAUDIブランド初のUSB対応モデルとなる。ブース説明員は「プロオーディオ分野などでこれまで培ったノウハウを活かした製品になっている」と自信を見せていた。
■オリンパス
オリンパスは、同社のPCMレコーダー「LSシリーズ」を訴求。特に昨年9月に発売されたLS-11は実機を展示してアピールしている。
LS-11は8GBの内蔵メモリーを搭載、外部記録メディアとしてSD/SDHCにも対応。内蔵メモリとカード間のムーブやコピーも可能だ。対応する音声フォーマットはリニアPCMフォーマット、WMA、MP3の3種類で、リニアPCMは最大96kHz/24ビットでの録音が可能。LS-10から低音域の周波数特性を改善し、内蔵マイクで60Hz〜20kHzの周波数特性を実現。「低音域から高音域までより原音に近い録音が可能」(同社)という。
ブースでは付属のアプリケーションソフト「Olympus Sonority Plus for Editors : MUSIC」を使った波形編集や、無制限のマルチトラック編集、充実したサウンドエフェクト機能などの機能も体験することができる。
同社説明員は「オリンパスのPCMレコーダーはボタン配置が使いやすく、ボディもすっきりスマートだと支持をいただいている。まだ詳細は言えないが、LSシリーズの新モデル発売も計画がある」と語っていた。
■コルグ
コルグは、DSDレコーダーのフラグシップ機「MR-2000S」や、今春から発売中のポータブルDSDレコーダー「MR-2」を展示している。
MR-2000Sは1bit・5.6448MHzでのレコーディングが可能で、レコーディングスタジオなどにも導入されているフラグシップモデル。MR-2は1bit・2.8224MHzのレコーディングが可能で、210度回転するX-Y型高性能ステレオエレクトレットコンデンサー・マイクを内蔵したポータブルモデルとなる。
これまで同社のDSDレコーダーに付属していたDSD変換ソフト「AudioGate」が、この11月よりフリーソフトになった。ブース説明員は「AudioGateを使えばOTOTOYが配信しているDSD音源をダウンロードして楽しむことができるし、手持ちのファイルをDSDに変換することもできる。こういった動きでDSDを多くの方に広めて行ければ」と語っていた。
■ズーム
ズームのブースでは、11月下旬に発売されるフルHD動画撮影も可能なリニアPCMレコーダー「Q3HD」などを出展している。
Q3HDは単一指向性の120度XY型コンデンサーマイクを搭載しており、96kHz/24bitのリニアPCM録音に対応しているとともに、フルHD動画の撮影も可能。撮像素子には1/3.2型 500万画素CMOSセンサーを搭載している。記録形式はH.264で、1080p/30fpsまでの記録に対応する。ディスプレイは2.4型QVGA液晶。デジタル4倍ズームや、状況に応じた撮影が可能な「シーンセレクト機能」も搭載するのが特徴だ。多彩な機能を備えながら、価格は29,400円(税込)と控えめとなっている。
また、8月から発売しているシンプルなPCMレコーダー「H1」にも注目だ。録音可能フォーマットはWAV/MP3で、WAVは96/24まで対応。マイクはXY型コンデンサーマイクで、スポットライトのように対象音源にフォーカスした録音が可能だ。
録音フォーマットの選択や、ローカット、RECレベルオートなどを、本体背面のスイッチで簡単に切換えられるのも特徴。コンパクトなためビデオカメラの外付けマイクとしても使用できる。「シンプル動作で簡単に良い音を録れるモデル」(同社説明員)となっている。こちらも11,340円(税込)と手頃な価格になっている。
■ローランド
ローランドは、今年4月に発売したコンパクトなPCMレコーダー「R-05」と、バイノーラル録音を手軽に行えるイヤホン一体型のコンデンサーマイク「CS-10EM」を組み合わせてアピールしている。
CS-10EMはヘッドホンとマイクを一体化させ、耳に装着して録音することで、周囲360度の音を人間の耳で聞いたときの感じに近いリアルな定位感で収録できるというもの。録音しながらのモニタリングも可能。電源はR-05やR-09など同社PCMレコーダーから供給を受けて駆動する。
ブース説明員は「9,870円と価格が安く、バイノーラル録音の入門にぴったり。コンパクトなR-05などのレコーダーと組み合わせて、気軽にバイノーラル録音を楽しんでもらいたい」と説明していた。
■サザン音響
バイノーラルつながりで紹介すると、サザン音響もバイノーラル録音向けのダミーヘッドを展示している。
サザン音響は元ソニーの稲永潔文氏が今年設立したばかりの新しい会社。ダミーヘッドの耳の部分は人間の耳のように柔らかな素材でできており、人間の耳で聞いた音に近い録音ができるという。
来年2月1日に発売されるバイノーラルレコーディング用HATS「SAMURA(サムラ・仮)」は30万円と、ダミーヘッドとしては非常に手頃な点が特徴のひとつ。レコーディング時にアーティストなどに威圧感を与えないよう、デフォルメされたフェイスになっている。両耳間の寸法と耳周辺の骨格構造は、国際基準であるIEC60959に準拠。耳部分には無指向性のコンデンサーマイクを内蔵している。
■オタリテック
オタリテックは、同社が取り扱うGENELECブランドのDSPを内蔵した3ウェイアクティブモニタースピーカー「8260A」や、デスクトップモニタースピーカー「6010A」、6010A専用サブウーファー「5040A」などの製品の展示デモを行っている。
同社の製品はアルミダイキャスト製キャビネットながら、角のない丸みを帯びたデザインによるものか、柔らかな印象を受ける。これは欧州の著名な工業デザイナーであるハッリ・コスキネン氏の手によるもので、インテリアショップなどでも人気が高いという。
「6010Aは番組ロケ時のモニタースピーカーとしても重宝していただいている」とのこと。現在NHKの22.2chサラウンドの試験用にも採用されているという。
■ピュアトーン
(有)カルチャークリエイトコーポレーションの音響部門であるピュアトーンは、フルレンジスピーカーユニットがキャビネットの外に出たユニークなスピーカー“PURE TONE”シリーズを参考出展している。
「F1610EΣ」はフォステクス製のウーファーFW168Nと、同じくフォステクス製のフルレンジスピーカーFE108EΣを搭載。ウーファーの上にフルレンジスピーカーを載せて取り付けるユニークな構造になっている。フルレンジスピーカーがキャビネットで囲まれていないこと、またバッフル板も存在しないことから、フルレンジの前後圧が同じとなり、コーンが自由に動けるのが特徴という。これにより微細な音が圧縮されることなく、ダイナミックレンジの広い音再生を実現するとのことだ。
量産体制がまだ整っていないが、来年2月頃からの販売を見込んでいるという。価格は未定だが、ペアで税込20万円ほどになるのでは、とのことだった。
■ブランコオーディオ
ブランコオーディオは、地面からパイプがニョキッと突きだしたような特徴的な形状が目を引くスピーカー「R-1」の展示試聴を行っている。
ひとつひとつ手作りで製造される受注生産品。3インチのフルレンジスピーカーユニットを1基搭載している。ベースは黒御影石で、本体キャビネット上部は炭素鋼、ユニット取り付け部には天然木無垢材が使われている。
バッフル面を最小限にすることで、箱の鳴りに影響されずユニットの音の素性をそのまま楽しむことができるという。同社説明員曰く「ニアフィールドでの試聴だと、ヘッドホンをそのままスピーカーにしたような指向性の高いユニットの良さが活き、豊かな音が楽しめる」とのことだ。試聴を希望の際はオーディオショップ経由で連絡すれば、製品手配が可能とのこと。
■サムテック
サムテックは今回の音展が初登場となるブランド。もともとLED照明などを扱うメーカーだが、真空管アンプやスピーカーなども開発を続けてきたのだという。
バックロードホーンスピーカー「CH-200」はエキスポネンシャル理論に基づき、全長3.0mを超える音道を確保しているという。スピーカーユニットはアルニコマグネットを使用したダブルコーンフルレンジスピーカー「lowther PM6A」で、再生周波数帯域は30Hz〜20kHz。価格は1,642,000円(ペア・税込)となる。なおスピーカーユニットはPM7A/PM2A/PM4Aなどにアップグレードすることも可能だ。
外観はウォールナットのほか、特注でオークウッド/チーク/ホワイトオーク/マホガニーから選ぶことができる。特注の場合はいずれも52,500円の追加料金が必要だ。
そのほか、「6P1」(35,000円/税込)、「EL34」(146,700円/税込)、「FU-33/833A」 (840,000円/税込)など、真空管アンプ組み立てキットもラインナップしている。
■アムトランス
真空管やオーディオパーツを取り扱うアムトランスは10月末に発売したアッテネーター「UATL-mini-100」などを出展。
「UATL-mini-100」はモノラル型アッテネーターで、L/R両チャンネルのポジション組み合わせにより0/−0.5/−1.0/ −1.5/−2.0/−2.5/−3.0(dB)の正確な音量調節が可能な製品。プリアンプからパワーアンプに入力される音声信号を汚さずに左右の音量差調節ができるという。価格は1個12,000円(税込)。
■六本木工学研究所
六本木工学研究所ブースは販売をメインにしている。ハイエンドショウにも出展されたYSC Audioのブックシェルフスピーカー(関連ニュース)も展示されていた。こちらは今年冬に発売予定。製品版では、今回展示されているものとキャビネットの仕上げなどが多少変わる予定だという。
■知名御多出横
知名御多出横(ちなオーディオ)は、生演奏の忠実な再現を目指し、独自の音響理論を用いてオーディオ製品を開発してきた沖縄・那覇のオーディオメーカー。全指向性後面開放パイプスピーカーを展示デモしていた。このスピーカーは高さを1m/1.5m/2mから、ユニットも80mm/120mm/160mm/220mmといったラインナップの中から選択できる。また、カラーバリエーションも用意している。