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公開日 2013/04/24 11:00

JVC、“ライブビートシステム”採用のオーバーヘッドホン「HA-SZ2000」「HA-SZ1000」

人気の独自構造をヘッドホン用に新設計
ファイル・ウェブ編集部
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(株)JVCケンウッドは、JVCブランドから新構造「ライブビートシステム」を採用したダイナミック型オーバーヘッドホン「HA-SZ2000」「HA-SZ1000」を5月下旬より発売する。価格はオープンだが、SZ2000は35,000円前後、SZ1000は25,000円前後での販売が予想される。

HA-SZ2000

HA-SZ1000

両機の特徴は、同社独自の音響構造「ライブビートシステム」を採用している点。昨年11月に同システムを搭載したカナル型イヤホンが発売されたが(関連ニュース)、今回オーバーヘッドタイプ向けに新設計を施した。「リアルな重低音と解像度の高い中高音再生の両立」という基本コンセプトを踏襲しつつ、オーバーヘッド型ならではのサイズ感を活かした再生力が持ち味という。

HA-SZ2000を装着したところ

HA-SZ1000を装着したところ

2機種ともポータブル仕様として、「原音探求」を開発理念に掲げながら装着性や軽量性にも配慮。特に上位モデルHA-SZ2000は、音・装着性・デザインの3つを追求したプレミアムモデルとして位置づけられる。

低域成分だけを綺麗に抽出する「ストリームウーハーDB」

HA-SZ2000/SZ1000に搭載された「ライブビートシステム」は、重低音を再生する「ストリームウーハーDB(ダブルバスレフ)」と中高音用ユニットを組合せたもの。

HA-SZ2000の内部構造

HA-SZ1000の内部構造

「ストリームウーハーDB」は、スピーカーシステムの音響理論であるケルトン方式とダブルバスレフ方式を応用したシステム。φ55mmのカーボン振動板と、制振性を高めた高剛性ユニットベースで構成される。重低音用ユニットの音を、2つのチャンバー(空気室)を通過させることで、低域成分だけを綺麗に抽出するというものだ。

「ストリームウーハーDB」の構造図

ストリームウーハーDBの構造は、ハウジング内の第1チャンバーに8φ8mmの第1バスポートを3カ所設け、さらにその周りを囲むようにしてドーナツ状に配置した第2チャンバーに6φ70mmの第2バスポート「デュアルストリームダクト」を設置している。2つのチャンバーとそれぞれのバスポートを通過して抽出された低域成分は、中高音域とセパレートされたままデュアルストリームダクトから直接スピーカー部に出力される。

デュアルストリームダクトの実物


SZ2000のイヤーパッドを外したところ。真ん中の丸い部分から中高音域が出力され、その下の2つの丸い穴がデュアルストリームダクトに接続しており直接低域を出力する

こちらはSZ1000のイヤーパッドを外したところ。構造はほぼ一緒だが、SZ2000に設置されている中高域出力部分の銅板が省略されている。
特に上位モデルのHA-SZ2000では、高剛性ユニットベースの外側を、比重の大きい金属素材である真鍮製シリンダーで覆うことによって不要振動を更に低減させ、キレのある重低音再生を実現するという。なおHA-SZ1000の方は、高剛性ユニットベースに銅箔を2枚貼り付けることによって音質の調整を行っている。

HA-SZ2000の高剛性ユニットベース。真鍮製シリンダーで覆っている。

HA-SZ1000の高剛性ユニットベース。音質調整のため2枚の銅板を貼り付けている

2機種とも中高音用ユニットには、中音域〜高音域の再生特性に優れたφ30mmの「カーボンナノチューブ振動板」を採用。低音用ユニットとのバランスを配慮した新モデル専用のチューニングを施しており、低域を自然に減衰するよう調整している。

なお、ドライバーユニットの磁気回路は両機種とも同一の鉄材料だが、上位モデルSZ2000のみ、この鉄素材に熱処理を加えることによってさらに内部の歪みを低減している。また、2機種とも低域用ユニット・中高域用ユニットそれぞれに、360kJの強力なネオジウムマグネットを採用している。

再生周波数帯域/出力音圧レベルはHA-SZ2000が4〜35,000Hz/108dB/1mW、HA-SZ1000が5〜33,000Hz/107dB/1mW。ともにインピーダンスは16Ωで、最大許容入力は1,500mWとなる。

装着性やデザイン性も追求 − SZ2000は高級感のあるハンマートーン仕上げ

イヤーパッドは耳を優しく包み込む低反発クッションを採用。特にSZ2000は吸放湿性が高くムレを低減するプロテインレザーを採用し、装着感を高めている。ヘッドパッドには、両モデルとも合皮素材を採用しており、SZ2000は内側にメッシュ素材を使用し通気性に配慮している。

SZ2000はヘッドバンドの裏にメッシュ素材を使用している

こちらはSZ1000のヘッドバンド部


SZ2000のイヤーパッド。低反発クッションとプロテインレザーを採用している
また、SZ2000のみ、ハウジング部には高級感のあるハンマートーン仕上げを施している。

SZ2000はハウジングがハンマートーン仕上げ

こちらはSZ1000のハウジング部

ケーブルはSZ2000が銀コートOFC線を、SZ1000がOFC線を採用。いずれもコード長は1.2mで片出し式。プラグはφ3.5mm ステレオミニで、SZ2000のみ24金メッキ仕様。いずれもリケーブルには対応しない。

SZ2000のプラグ部。金メッキ仕様

SZ1000のプラグ部

持ち運びに便利な折りたたみ機構も備え、付属品としてキャリングポーチも用意する。

製品発表会情報 − 2015年にヘッドホン製品の国内シェア15%を目指す

本日開催されたJVCケンウッドの製品発表会では、同社業務執行役員 ホーム&モバイル事業グループ 音響事業部長 宮本昌俊氏、同商品企画統括部 AVC部チーフ 江野澤仁嗣氏、同部商品設計第三部参事 三浦拓二氏が登壇し、同社の事業戦略や今回発表の新製品について紹介した。

宮本昌俊氏


江野澤仁嗣氏

三浦拓二氏

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製品スペックを見る
  • ジャンルヘッドホン(単体)
  • ブランドJVC
  • 型番HA-SZ2000
  • 発売日2013年5月下旬
  • 価格¥OPEN(予想実売価格35,000円前後)
【SPEC】●型式:ダイナミック型 ●出力音圧レベル:108dB/1mW ●再生周波数帯域:4〜35,000Hz ●インピーダンス:16Ω ●最大許容入力:1,500mW(IEC) ●コード:1.2m銀コートOFC線 Φ3.5mm 24金メッキステレオミニプラグ ●質量:480g
  • ジャンルヘッドホン(単体)
  • ブランドJVC
  • 型番HA-SZ1000
  • 発売日2013年5月下旬
  • 価格¥OPEN(予想実売価格25,000円前後)
【SPEC】●型式:ダイナミック型 ●出力音圧レベル:107dB/1mW ●再生周波数帯域:5〜33,000Hz ●インピーダンス:16Ω ●最大許容入力:1,500mW(IEC) ●コード:1.2mOFC線 Φ3.5mm 24金メッキステレオミニプラグ ●質量:450g
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