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公開日 2014/02/18 19:09
パナソニック幹部が語る、新ワード「Wonders!」に込めた狙いと戦略
ユーザー1人1人と向き合う「A Better Life, A Better World」
パナソニック(株)は、同社の創業100周年を迎える2018年に向け、グループ各社が変革していくための合言葉として、新ブランドスローガン「A Better Life, A Better World」と、キャンペーンワード「Wonders! by Panasonic」を新たに制定。2014年1月より、これらのワードに基づいた取り組みを開始した。同社役員 ブランドコミュニケーション本部長 竹安聡氏は、「Wonders!」のキーワードに込められたパナソニックの具体的な狙いと戦略について語った。
■今後はB to CをベースにしながらB to Bも強化
竹安氏によれば、今後パナソニックでは家電で培った「先進・洗練・信頼」のブランドバリューを元に各地域・事業展開にあわせたブランドイメージを新しく築き上げていくという。「産業」のパートナーとユーザーの「いい暮らし」を拡充するというコンセプトにより、今後はB to CをベースにしながらB to Bも強化していく考えだ。
大きくは、美容・健康を担う「AP」、住宅・産業や流通・小売を担う「ES」、黒物家電のほか航空関連も担う「AVC」、自動車やデバイス関連を担う「AIS」の4分野に分けて製品・サービスの開発に取り組んでいく。
パナソニックでは昨秋からブランド体系も変更しており、コーポレートブランド「Panasonic」はそのままに、ブランドスローガンを「Ideas for life」から先述の「A Better Life, A Better World」に刷新。「eco ideas」や「Eco & Smart Solutions」といった環境革新企業としてのコーポレートメッセージは「A Better Life, A Better World」の中に含める形としている。なお、環境革新企業としての取り組み姿勢は以前と変わらない。
具体的な製品・サービスの展開思想としては、「A Better Life, A Better World」の下に、「Panasonic Beauty」や「Panasonic Living」などのカテゴリーネーム、「VIERA」などのプロダクトネーム、「nanoe」などのテクノロジーネームを置く形だ。「VIERA」や「LUMIX」などこれまでサブブランドとして大きく展開していた名称を“発展的に解消”し、カテゴリーネームの下に位置するプロダクトネームの1つとして位置づけるようにした。パナソニックでは今後、これらの階層分けで全ての製品を語って行くとしている。
■ユーザー1人1人と徹底的に向き合う「A Better Life, A Better World」
なお、新スローガン「A Better Life, A Better World」の制定については「決定までに半年くらい掛かった」とのことで、竹安氏によれば「あえて“A”をつけたのは、“1人1人のユーザーと徹底的に向き合う”という意味を込めた。また“Better”という言葉については、“Best”でも良いのではないかという意見もあったが、時代の要請にかなったより良い価値のある製品・サービスを提供するという意味で“Better”を採用した」という。
“Life”と“World”については、“Life”がB to C、“World”がB to Bのイメージで、いずれの事業も重視して取り組んで行くという思いを込めている。竹安氏は、創業者・松下幸之助氏が会社のあり方を記した綱領の中に「社会生活の改善と向上を図り 世界文化の進展に寄与せんことを期す」との言葉があることを挙げ、「最初から意識したわけではなかったのだが、綱領の内容と“A Better Life, A Better World”がシンクロすることになった」と語った。
■ユーザーに「Wonder!」と思ってもらえる製品づくりを − 照明&プロジェクター一体型製品など登場予定
さらにキャンペーンワードとして新たに制定した「Wonders! by Panasonic」については、“変革を牽引するキーワード”と位置づけている。「“A Better Life, A Better World”を実現するために、様々な“驚き”を生む製品を提供していく。パナソニックがユーザーに様々な“Wonder!”を届けて行きたい」と竹安氏はコメント。あえてWonder“s”と複数形にしているのも、ユーザー1人1人に対して“色々な驚き”を提供していきたいという思いからだ。
竹安氏によれば、企業理念を表すMind Identity(MI)が「A Better Life, A Better World」であり、このMIのもと、“顧客視点”によって新しい価値を生み出すBehaviour Identity(BI)活動、 広告表現等などで思想を視覚化するVisual Identity(VI)活動を通して、Corporate Identity(CI)を形にしてユーザーに「Wonder!」と思ってもらえる製品・サービスを提供していく思想だという。
竹安氏はこれら新たな思想のもとに開発を行う製品を「Wonder!製品」と呼び、今春にも国内市場に投入する考えを明らかにした。一例として、照明器具とプロジェクターをミキシングした製品で、照明としてもプロジェクターとしても使用できる「スペースプレーヤー」などが登場予定だという。
さらに「Wonder!」を具体化するサービスとして、新たなクラウド連携サービス「Wonder Cloud Project」も構想中とのこと。具体的な内容は明かされなかったが、これまでに取り組んできた家電事業やB to Bソリューションなどをそれぞれクラウド化させ、主にビジネスパートナー向けにサービス展開するイメージだという。
またこの「Wonder!」という言葉には、ここから同社が事業再生を図っていく思いも込めているとのことで、「パナソニックは二期連続で赤字決算という厳しい時期を経験した。しかしここから閉塞感を打ち破り、“Wonder!”という言葉をフラッグにして活発に活動していきたい」と竹安氏は語る。
なおパナソニックでは、「A Better Life, A Better World」および「Wonders! by Panasonic」の2ワードとも、リージョン別の調整も想定しつつ基本的には今後グローバル展開していく考え。この新スローガンおよび新キャンペーンワードの制定に際し、同社では「ワンダーフォント」と呼称する“柔らかいイメージ”のオリジナルフォントを作成した。
さらに同社はオリンピックのグローバルスポンサー契約を結んでいるが、2020年東京五輪に向けても活動を進めていくという。最後に竹安氏は「東京五輪に向けて日本全体を盛り上げていき、ゆくゆくはWonders! by Japanと言えるくらいの取り組みをしていきたい」とコメント。「願わくば、日本からWonder!な発信を世界へ」と締めくくった。
■今後はB to CをベースにしながらB to Bも強化
竹安氏によれば、今後パナソニックでは家電で培った「先進・洗練・信頼」のブランドバリューを元に各地域・事業展開にあわせたブランドイメージを新しく築き上げていくという。「産業」のパートナーとユーザーの「いい暮らし」を拡充するというコンセプトにより、今後はB to CをベースにしながらB to Bも強化していく考えだ。
大きくは、美容・健康を担う「AP」、住宅・産業や流通・小売を担う「ES」、黒物家電のほか航空関連も担う「AVC」、自動車やデバイス関連を担う「AIS」の4分野に分けて製品・サービスの開発に取り組んでいく。
パナソニックでは昨秋からブランド体系も変更しており、コーポレートブランド「Panasonic」はそのままに、ブランドスローガンを「Ideas for life」から先述の「A Better Life, A Better World」に刷新。「eco ideas」や「Eco & Smart Solutions」といった環境革新企業としてのコーポレートメッセージは「A Better Life, A Better World」の中に含める形としている。なお、環境革新企業としての取り組み姿勢は以前と変わらない。
具体的な製品・サービスの展開思想としては、「A Better Life, A Better World」の下に、「Panasonic Beauty」や「Panasonic Living」などのカテゴリーネーム、「VIERA」などのプロダクトネーム、「nanoe」などのテクノロジーネームを置く形だ。「VIERA」や「LUMIX」などこれまでサブブランドとして大きく展開していた名称を“発展的に解消”し、カテゴリーネームの下に位置するプロダクトネームの1つとして位置づけるようにした。パナソニックでは今後、これらの階層分けで全ての製品を語って行くとしている。
■ユーザー1人1人と徹底的に向き合う「A Better Life, A Better World」
なお、新スローガン「A Better Life, A Better World」の制定については「決定までに半年くらい掛かった」とのことで、竹安氏によれば「あえて“A”をつけたのは、“1人1人のユーザーと徹底的に向き合う”という意味を込めた。また“Better”という言葉については、“Best”でも良いのではないかという意見もあったが、時代の要請にかなったより良い価値のある製品・サービスを提供するという意味で“Better”を採用した」という。
“Life”と“World”については、“Life”がB to C、“World”がB to Bのイメージで、いずれの事業も重視して取り組んで行くという思いを込めている。竹安氏は、創業者・松下幸之助氏が会社のあり方を記した綱領の中に「社会生活の改善と向上を図り 世界文化の進展に寄与せんことを期す」との言葉があることを挙げ、「最初から意識したわけではなかったのだが、綱領の内容と“A Better Life, A Better World”がシンクロすることになった」と語った。
■ユーザーに「Wonder!」と思ってもらえる製品づくりを − 照明&プロジェクター一体型製品など登場予定
さらにキャンペーンワードとして新たに制定した「Wonders! by Panasonic」については、“変革を牽引するキーワード”と位置づけている。「“A Better Life, A Better World”を実現するために、様々な“驚き”を生む製品を提供していく。パナソニックがユーザーに様々な“Wonder!”を届けて行きたい」と竹安氏はコメント。あえてWonder“s”と複数形にしているのも、ユーザー1人1人に対して“色々な驚き”を提供していきたいという思いからだ。
竹安氏によれば、企業理念を表すMind Identity(MI)が「A Better Life, A Better World」であり、このMIのもと、“顧客視点”によって新しい価値を生み出すBehaviour Identity(BI)活動、 広告表現等などで思想を視覚化するVisual Identity(VI)活動を通して、Corporate Identity(CI)を形にしてユーザーに「Wonder!」と思ってもらえる製品・サービスを提供していく思想だという。
竹安氏はこれら新たな思想のもとに開発を行う製品を「Wonder!製品」と呼び、今春にも国内市場に投入する考えを明らかにした。一例として、照明器具とプロジェクターをミキシングした製品で、照明としてもプロジェクターとしても使用できる「スペースプレーヤー」などが登場予定だという。
さらに「Wonder!」を具体化するサービスとして、新たなクラウド連携サービス「Wonder Cloud Project」も構想中とのこと。具体的な内容は明かされなかったが、これまでに取り組んできた家電事業やB to Bソリューションなどをそれぞれクラウド化させ、主にビジネスパートナー向けにサービス展開するイメージだという。
またこの「Wonder!」という言葉には、ここから同社が事業再生を図っていく思いも込めているとのことで、「パナソニックは二期連続で赤字決算という厳しい時期を経験した。しかしここから閉塞感を打ち破り、“Wonder!”という言葉をフラッグにして活発に活動していきたい」と竹安氏は語る。
なおパナソニックでは、「A Better Life, A Better World」および「Wonders! by Panasonic」の2ワードとも、リージョン別の調整も想定しつつ基本的には今後グローバル展開していく考え。この新スローガンおよび新キャンペーンワードの制定に際し、同社では「ワンダーフォント」と呼称する“柔らかいイメージ”のオリジナルフォントを作成した。
さらに同社はオリンピックのグローバルスポンサー契約を結んでいるが、2020年東京五輪に向けても活動を進めていくという。最後に竹安氏は「東京五輪に向けて日本全体を盛り上げていき、ゆくゆくはWonders! by Japanと言えるくらいの取り組みをしていきたい」とコメント。「願わくば、日本からWonder!な発信を世界へ」と締めくくった。