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公開日 2016/11/17 10:12
【InterBEE】ドルビーがドルビービジョンやAC-4をアピール/輝度27,000ルーメンの4Kプロジェクター
次世代音声「AC-4」も
放送業界などプロ向けの映像/音響機器やソリューションが一堂に会する国際展示会「Inter BEE 2016」が、16日より幕張メッセで開幕した。本稿では、別項で紹介しているディスプレイ系以外の4K HDR関連展示や、ドルビービジョンを始めとするソリューション関連を中心にレポートする。
■ドルビーPQでのHDRのメリットをアピール/次世代音声「AC-4」も
ドルビーは、ひかりTV 4KとNETFLIXのコンテンツ上映などでドルビービジョンのデモを実施。あわせて、ドルビーのPQカーブでのHDR撮影をブースで行い、その映像を別場所で展開しているプライベートスイート会場にライブ伝送するデモも披露している。
PQライブ映像撮影には、PQダイレクト出力対応のグラスバレー製カメラ「LDX86シリーズ」を用い、HDR(BT.2020)とSDR(BT.709)を同時出力。本国から来日しているDOLBY LABORATORIESのVP,Consumer Imagingを務めるRoland Vlaicu氏は、「PQカーブをライブカメラにも適用できるのがドルビービジョンのメリットのひとつ」と説明する。
そしてプライベートスイートの会場では、HDRとSDRそれぞれのライブ映像に加えて、HDRから生成したSDR映像も上映するといったデモも披露。同じSDRでも、HDRを編集したもののほうがディテールがよく確認できる映像に仕上がっており、HDR撮影がSDR映像制作においても有効であることをアピールしていた。
また、HDR映像のなかにワイプでSDR映像をミックスすることも可能。柔軟に使えるポテンシャルがあることもアピールした。
Roland Vlaicu氏は「ドルビービジョンとドルビーPQのメリットをもっと日本の業界の方々に知ってもらいたい」とコメント。「ひかりTVやNETFLIXに採用されるなど、ドルビービジョンのエコシステムは急速に拡大中だ。このエコシステムをさらに広げ、将来的にはゲームやBlu-rayソフト、モバイル機器向けソリューションなどにも対応させていきたい」とした。
加えて同社は、次世代放送/ストリーミングサービス向け音声フォーマット「Dolby AC-4」(関連ニュース)のデモも実施。2017年にソニーやLG、サムスンなどからAC-4対応テレビが登場する予定だが、会場でもソニー製テレビで実際にデモを行っている。
AC-4はオブジェクトベースのオーディオフォーマット。例えばスポーツ中継で「ホームチーム寄りの実況/解説」「アウェイチーム寄りの実況/解説」「会場の音」「選手の声」などといったオブジェクトを用意し、それぞれを自由に組み合わせて、視聴者自身が好みに応じてカスタマイズすることができる。
DOLBY LABORATORIESのVice PresidentBroadcast Consumer AudioであるMathias Bendull氏は「テレビ側、つまりユーザーが好みに応じてコメンタリー映像を選択するため、制作者側がすべての作業をしなくてよいのもメリット」と説明。
またAC-4と、同じくオブジェクトベースの音声であるドルビーアトモスは、ともに“イマーシブ”(没入感のある)であるとも強調。英BT Sportがプレミアリーグの中継にドルビーアトモスを採用したり、平昌五輪でも採用が決まっているという。
■輝度27,000ルーメンの4Kプロジェクター/8K HEVCコーデック製品も
前述したように、別項でレポートしているディスプレイ関連以外にも様々な8K・4K関連製品を各社が出展。例えばパナソニックは、2017年1月に発売を予定している、輝度27,000ルーメンの3チップDLP方式“SOLID SHINE”レーザープロジェクター「PT-RQ32KJ」をデモ。5,120×3,200という“4K+”解像度を持つ同機での上映デモを展開していた。
またキヤノンは、輝度6,000ルーメンで世界最小最軽量を実現した4K HDR対応のレーザープロジェクター「4K600STZ」、そして輝度5,000ルーメンクラス機として世界最小サイズを実現した4K対応レーザープロジェクター「4K501ST」をデモ。「4K600STZ」では「世界遺産」のHDR上映などを行っていた。
ソシオネクストは、8K/60p HEVCリアルタイムエンコーダーをデモ。4K/HEVCエンコーダーIC「MB86M31」を4基搭載したものをPCIeボード1枚のサイズに収めたというもので、PCに内蔵できるほどの小ささで8K/60p HEVCのリアルタイムエンコードが可能なことをアピールしていた。
8K HEVCコーデックについては、NECもデモを展開。エンコーダー「VC-8350」とデコーダー「VD-8350」などによる8K映像の上映デモを行っていた。
そのほか、キューテックは8K評価用動画「QT-8000」を披露。ハードだけでなくソフトの面からも高精細化が進んでいることを感じさせた。
■ハイブリッドキャスト4K配信など放送と通信の融合も
会場の一角には「Inter BEE CONNECTED」と題し、放送と通信の融合を図った取り組みを特集するコーナーも展開。日本テレビなどテレビ局各社がインターネットをどのように放送に活用しているかの事例紹介を行っている。
そしてNHKは8Kスーパーハイビジョンのデモを同コーナーで展開。MMTによる多重化放送波だけでなくケーブルテレビやインターネットでも映像や音声、データ放送などを送信できることを紹介していた。
これとは別に、IPTVフォーラムのブースではハイブリッドキャストを活用した4K配信事例を紹介。放送波で2K番組をオンエアすると同時に、ハイブリッドキャストで4K版を配信したフジテレビの「Oh!江戸東京名所図会」の事例を紹介するなどしていた。
■ドルビーPQでのHDRのメリットをアピール/次世代音声「AC-4」も
ドルビーは、ひかりTV 4KとNETFLIXのコンテンツ上映などでドルビービジョンのデモを実施。あわせて、ドルビーのPQカーブでのHDR撮影をブースで行い、その映像を別場所で展開しているプライベートスイート会場にライブ伝送するデモも披露している。
PQライブ映像撮影には、PQダイレクト出力対応のグラスバレー製カメラ「LDX86シリーズ」を用い、HDR(BT.2020)とSDR(BT.709)を同時出力。本国から来日しているDOLBY LABORATORIESのVP,Consumer Imagingを務めるRoland Vlaicu氏は、「PQカーブをライブカメラにも適用できるのがドルビービジョンのメリットのひとつ」と説明する。
そしてプライベートスイートの会場では、HDRとSDRそれぞれのライブ映像に加えて、HDRから生成したSDR映像も上映するといったデモも披露。同じSDRでも、HDRを編集したもののほうがディテールがよく確認できる映像に仕上がっており、HDR撮影がSDR映像制作においても有効であることをアピールしていた。
また、HDR映像のなかにワイプでSDR映像をミックスすることも可能。柔軟に使えるポテンシャルがあることもアピールした。
Roland Vlaicu氏は「ドルビービジョンとドルビーPQのメリットをもっと日本の業界の方々に知ってもらいたい」とコメント。「ひかりTVやNETFLIXに採用されるなど、ドルビービジョンのエコシステムは急速に拡大中だ。このエコシステムをさらに広げ、将来的にはゲームやBlu-rayソフト、モバイル機器向けソリューションなどにも対応させていきたい」とした。
加えて同社は、次世代放送/ストリーミングサービス向け音声フォーマット「Dolby AC-4」(関連ニュース)のデモも実施。2017年にソニーやLG、サムスンなどからAC-4対応テレビが登場する予定だが、会場でもソニー製テレビで実際にデモを行っている。
AC-4はオブジェクトベースのオーディオフォーマット。例えばスポーツ中継で「ホームチーム寄りの実況/解説」「アウェイチーム寄りの実況/解説」「会場の音」「選手の声」などといったオブジェクトを用意し、それぞれを自由に組み合わせて、視聴者自身が好みに応じてカスタマイズすることができる。
DOLBY LABORATORIESのVice PresidentBroadcast Consumer AudioであるMathias Bendull氏は「テレビ側、つまりユーザーが好みに応じてコメンタリー映像を選択するため、制作者側がすべての作業をしなくてよいのもメリット」と説明。
またAC-4と、同じくオブジェクトベースの音声であるドルビーアトモスは、ともに“イマーシブ”(没入感のある)であるとも強調。英BT Sportがプレミアリーグの中継にドルビーアトモスを採用したり、平昌五輪でも採用が決まっているという。
■輝度27,000ルーメンの4Kプロジェクター/8K HEVCコーデック製品も
前述したように、別項でレポートしているディスプレイ関連以外にも様々な8K・4K関連製品を各社が出展。例えばパナソニックは、2017年1月に発売を予定している、輝度27,000ルーメンの3チップDLP方式“SOLID SHINE”レーザープロジェクター「PT-RQ32KJ」をデモ。5,120×3,200という“4K+”解像度を持つ同機での上映デモを展開していた。
またキヤノンは、輝度6,000ルーメンで世界最小最軽量を実現した4K HDR対応のレーザープロジェクター「4K600STZ」、そして輝度5,000ルーメンクラス機として世界最小サイズを実現した4K対応レーザープロジェクター「4K501ST」をデモ。「4K600STZ」では「世界遺産」のHDR上映などを行っていた。
ソシオネクストは、8K/60p HEVCリアルタイムエンコーダーをデモ。4K/HEVCエンコーダーIC「MB86M31」を4基搭載したものをPCIeボード1枚のサイズに収めたというもので、PCに内蔵できるほどの小ささで8K/60p HEVCのリアルタイムエンコードが可能なことをアピールしていた。
8K HEVCコーデックについては、NECもデモを展開。エンコーダー「VC-8350」とデコーダー「VD-8350」などによる8K映像の上映デモを行っていた。
そのほか、キューテックは8K評価用動画「QT-8000」を披露。ハードだけでなくソフトの面からも高精細化が進んでいることを感じさせた。
■ハイブリッドキャスト4K配信など放送と通信の融合も
会場の一角には「Inter BEE CONNECTED」と題し、放送と通信の融合を図った取り組みを特集するコーナーも展開。日本テレビなどテレビ局各社がインターネットをどのように放送に活用しているかの事例紹介を行っている。
そしてNHKは8Kスーパーハイビジョンのデモを同コーナーで展開。MMTによる多重化放送波だけでなくケーブルテレビやインターネットでも映像や音声、データ放送などを送信できることを紹介していた。
これとは別に、IPTVフォーラムのブースではハイブリッドキャストを活用した4K配信事例を紹介。放送波で2K番組をオンエアすると同時に、ハイブリッドキャストで4K版を配信したフジテレビの「Oh!江戸東京名所図会」の事例を紹介するなどしていた。