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公開日 2017/12/12 19:14
JDI、偏光板やカラーフィルターを使わない「高透過・透明液晶ディスプレイ」の開発を明らかに
異形状や8K裸眼3Dディスプレイも
(株)ジャパンディスプレイ(JDI)は、別項でレポートしているVR専用高精細液晶ディスプレイの発表会にあわせ、CTOの瀧本昭雄氏の会見も実施。超狭額縁スマートフォンの実現が可能な異形状ディスプレイなどの開発を進めていることや、8K裸眼3Dディスプレイの開発状況などを明かした。
瀧本氏は、同社のコア技術であるLTPS(低温ポリシリコン)が液晶だけでなく有機ELなど様々なデバイスのベース技術であること、中小型液晶の市場において近年急激にシェアを伸ばしておりa-Si(アモルファスシリコン)に迫る勢いであることなどを紹介。同社のコア技術がディスプレイ業界にとって非常に重要なポジションであると説明する。
なお、LTPSはa-Siに対して移動度が100倍の性能を持っており、開口率の高さから消費電力や輝度、解像度の点で有利なこと、また応答速度も速いほか、ベゼルも狭くしやすいことなどがメリット。こういったことを背景にLTPSがシェアを上げているという。
今後はデザイン自由度の向上に注力するとし、スマホ向けディスプレイ「FULL ACTIVE」にも言及。端末サイズを変えずに大画面化したり、逆に画面サイズを変えずに端末を小型化するなどといったことが可能なFULL ACTIVEのメリットをアピールした。
さらに、通常のように長方形や正方形ではなく、自由な形状でつくることができる「異形状ディスプレイ」の開発が進んでいることも紹介。角を直角でなく緩やかな曲線にしたり、カメラのレンズにあわせて切り欠きにしたりするといったことが可能で、現在は6.6インチでWQHD+(1,440×2,880)解像度を実現しているという。
また、スマホ向けディスプレイ以外でも様々な製品を開発中であることを紹介。偏光板もカラーフィルターも使用しないことで従来よりも1.5倍以上透過率が高い「高透過・透明ディスプレイ」の開発に成功していることを初めて明かした。
同ディスプレイは液晶でありながら偏光板もカラーフィルターも使用していない点が特徴。従来品では透過率が液晶で10〜30%、有機ELでも45%程度であるところを、今回の開発品では70〜80%へと高めることに成功している。今後はARや車載、店頭ショーケースなどでの応用を提案していくという。
なお、カラーフィルターを用いずに様々な色を描画するために、フィールドシーケンシャル方式を採用。「粗っぽい言い方をすると、RGBそれぞれを高速で切り替えて通常より3倍速く描画する。その先の偏光板をなくした部分に我々の独自ノウハウがある」(瀧本氏)という。現在は「開発ベースからもう一歩先の段階に来たかなというレベル」とのことで、「まずはいろいろな企業に紹介させてもらおうと思っている段階だ」とした。
また、NHKと共同開発した17インチ/500ppi/120Hz駆動の8Kディスプレイが、SID(The Society for Information Display/国際情報ディスプレイ学会)の2016 Diplay of the yearに選ばれたことも紹介。
さらに、同ディスプレイをベースに裸眼3D対応にし、約130度と広視野角を実現したライトフィールドディスプレイにも言及。「パネル自体はもう量産レベルにある。全体のシステムとして今まさにアプリケーション含めて考えていて、いろいろと各企業に紹介させてもらっているところだ」とし、「2017年度中に実現するとしていた動画への対応も開発が進んでいる」と続けた。
そのほか、画素にメモリ(SRAM)を内蔵することで超低消費電力を実現した「超低消費電力反射型ディスプレイ」も紹介。32インチ/フルHDの開発に成功しており、バックライトを用いる一般的なディスプレイと比べて約200分の1という超低消費電力を実現していることなどを紹介し、「もう量産レベルにある。小さなサイズでは量産の実績を積み重ねている」と述べた。
瀧本氏は、同社のコア技術であるLTPS(低温ポリシリコン)が液晶だけでなく有機ELなど様々なデバイスのベース技術であること、中小型液晶の市場において近年急激にシェアを伸ばしておりa-Si(アモルファスシリコン)に迫る勢いであることなどを紹介。同社のコア技術がディスプレイ業界にとって非常に重要なポジションであると説明する。
なお、LTPSはa-Siに対して移動度が100倍の性能を持っており、開口率の高さから消費電力や輝度、解像度の点で有利なこと、また応答速度も速いほか、ベゼルも狭くしやすいことなどがメリット。こういったことを背景にLTPSがシェアを上げているという。
今後はデザイン自由度の向上に注力するとし、スマホ向けディスプレイ「FULL ACTIVE」にも言及。端末サイズを変えずに大画面化したり、逆に画面サイズを変えずに端末を小型化するなどといったことが可能なFULL ACTIVEのメリットをアピールした。
さらに、通常のように長方形や正方形ではなく、自由な形状でつくることができる「異形状ディスプレイ」の開発が進んでいることも紹介。角を直角でなく緩やかな曲線にしたり、カメラのレンズにあわせて切り欠きにしたりするといったことが可能で、現在は6.6インチでWQHD+(1,440×2,880)解像度を実現しているという。
また、スマホ向けディスプレイ以外でも様々な製品を開発中であることを紹介。偏光板もカラーフィルターも使用しないことで従来よりも1.5倍以上透過率が高い「高透過・透明ディスプレイ」の開発に成功していることを初めて明かした。
同ディスプレイは液晶でありながら偏光板もカラーフィルターも使用していない点が特徴。従来品では透過率が液晶で10〜30%、有機ELでも45%程度であるところを、今回の開発品では70〜80%へと高めることに成功している。今後はARや車載、店頭ショーケースなどでの応用を提案していくという。
なお、カラーフィルターを用いずに様々な色を描画するために、フィールドシーケンシャル方式を採用。「粗っぽい言い方をすると、RGBそれぞれを高速で切り替えて通常より3倍速く描画する。その先の偏光板をなくした部分に我々の独自ノウハウがある」(瀧本氏)という。現在は「開発ベースからもう一歩先の段階に来たかなというレベル」とのことで、「まずはいろいろな企業に紹介させてもらおうと思っている段階だ」とした。
また、NHKと共同開発した17インチ/500ppi/120Hz駆動の8Kディスプレイが、SID(The Society for Information Display/国際情報ディスプレイ学会)の2016 Diplay of the yearに選ばれたことも紹介。
さらに、同ディスプレイをベースに裸眼3D対応にし、約130度と広視野角を実現したライトフィールドディスプレイにも言及。「パネル自体はもう量産レベルにある。全体のシステムとして今まさにアプリケーション含めて考えていて、いろいろと各企業に紹介させてもらっているところだ」とし、「2017年度中に実現するとしていた動画への対応も開発が進んでいる」と続けた。
そのほか、画素にメモリ(SRAM)を内蔵することで超低消費電力を実現した「超低消費電力反射型ディスプレイ」も紹介。32インチ/フルHDの開発に成功しており、バックライトを用いる一般的なディスプレイと比べて約200分の1という超低消費電力を実現していることなどを紹介し、「もう量産レベルにある。小さなサイズでは量産の実績を積み重ねている」と述べた。