HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2018/11/14 21:21
<Inter BEE>パナソニックが世界初の“有機センサー”搭載カメラを展示、8K時代を見据える
NECは新型送信設備を紹介
Inter BEE 2018(2018年国際放送機器展)が、幕張メッセで11月14日から16日まで開催されている。主催はJEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)で、入場は無料。本記事では、パナソニックとNECのブースについてレポートを行う。
■パナソニック
パナソニックのブースでは、カメラを中心とした放送技術製品の展示が行われた。各商品の展示のほか、放送用カメラを試せるエリアと、暗くした室内でカメラの暗所性能を試せるエリアが展開されていた。
なかでも、8K用の機器を正面に展示して大きくアピールした。8Kスーパーハイビジョンレコーダー「AJ-ZS0580」は、8K用のカメラで撮影した映像をSDI×4本で接続し、P2カードと呼ばれる記憶媒体に記録するもの。このP2カードは1枚512GBで、これを4枚で1セットとし、このセットで8Kで1時間の録画ができるという。担当者によれば、このレコーダーはNHKが使用しており、フィギュアスケート「NHK杯」での8K撮影にも使用されるほか、12月から開始される8K放送でも活躍する予定だという。
そして今回のパナソニックブースの目玉の1つ、 “有機センサー” を搭載したカメラシステムである、8Kマルチパーパスカメラ「AK-SHB810」とイメージプロセッシングユニット「AK-SHU810」が展示された。ともに2019年秋の発売を予定している。有機センサーの搭載は、動画・静止画含め、世界で初。会場ではこの有機センサーのメリットについて動画で説明されていた。
メリットは大きく3つあり、1つはダイナミックレンジの広い映像を撮影できるということ。HDR映像が普及していく今後では、大きなメリットになると担当者は語った。2つめは、グローバルシャッターにより、映像でローリング歪みが発生しないこと。従来のCMOSセンサーでは上から順に読み込んでいくため、例えば映像をパン(横にスライド)したときなど、物体の形状が歪んでしまう。一方、有機センサーは、全体を1度に読み込むため、この歪みが起きない。そして3つめのメリットは、多重露光が可能なこと。説明映像によれば、サッカーの玉の軌跡などを表示することができるとのことだった。
新製品として、ホールなどの会場に設置する4Kインテグレーテッドカメラ「AQ-UE150」も展示。業界初となる4K/60p対応のリモートカメラシステムで、1.0型MOSセンサーを搭載する。水平75.1度の広角撮影、光学20倍ズームに対応し、12G-SDI、3D-SDI、HDMI、IP、光ファイバーでの出力が行える。また、4K映像から3つの異なるHD出力を切り出すクロッピング機能に対応する。
そのほか、ライブ配信サービスにダイレクト接続可能なネットワークフロー対応カムコーダー「AJ-PX5100GJ」を展示。2/3型の3MOSセンサーを搭載し、フルHD/60p AVC-ULTRAコーデック、HDR(HLG)、RTMPストーミング送出に対応している。
また、ワイヤレスマイクロホンシステム “パナガイド” 受信機「RD-760」、マイクロホン「RD-M750」は、3年ぶりのリニューアルとのこと。マイクロホンの送信機は、外部入力に対応したという。そのほか、会場では360度カメラヘッド「AW-C360C10GJ」をはじめ、4K対応のスイッチャー(切替器)など多岐に渡る製品が展示されていた。
■NEC
NECのブースでは、スカイツリーなどで電波を送信するために使用される「新型テレビ送信機」など、多くの新型送信設備が正面に展示された。2003年に地デジ放送が始まってから15年が経ち、システムの更新期にさし当たっているためのモデルチェンジで、従来から40 - 50%ほど消費電力を低下させたという。担当者によると、大きな電力を使う設備のため、この消費電力の低下によって電気代が数十万単位といった、かなりの削減に貢献するとのことだ。
また、2Kと4Kを同一チャンネルで伝送可能という「MIMO送信設備」が参考出展された。これはMIMO+多値変調+高効率コーデックにより2Kと4Kを1チャンネルで伝送するというもの。この方式は地デジの4K放送を行う際に検討されている方式の1つだという。
ほかにも、同ブースでは参考出展の技術や新製品が多数展示。4K対応の映像伝送装置、新型MPEG2エンコーダなど、4Kなどの大容量データに関連した展示が特に目立った。
■A-PAB(一般社団法人放送サービス高度化推進協会)
A-PABのブースでは、CEATECにも出展した(関連ニュース)、8K・4K放送の対応機器の展示を実施。4Kチューナー内蔵テレビや、4Kチューナーが紹介されていた。
■パナソニック
パナソニックのブースでは、カメラを中心とした放送技術製品の展示が行われた。各商品の展示のほか、放送用カメラを試せるエリアと、暗くした室内でカメラの暗所性能を試せるエリアが展開されていた。
なかでも、8K用の機器を正面に展示して大きくアピールした。8Kスーパーハイビジョンレコーダー「AJ-ZS0580」は、8K用のカメラで撮影した映像をSDI×4本で接続し、P2カードと呼ばれる記憶媒体に記録するもの。このP2カードは1枚512GBで、これを4枚で1セットとし、このセットで8Kで1時間の録画ができるという。担当者によれば、このレコーダーはNHKが使用しており、フィギュアスケート「NHK杯」での8K撮影にも使用されるほか、12月から開始される8K放送でも活躍する予定だという。
そして今回のパナソニックブースの目玉の1つ、 “有機センサー” を搭載したカメラシステムである、8Kマルチパーパスカメラ「AK-SHB810」とイメージプロセッシングユニット「AK-SHU810」が展示された。ともに2019年秋の発売を予定している。有機センサーの搭載は、動画・静止画含め、世界で初。会場ではこの有機センサーのメリットについて動画で説明されていた。
メリットは大きく3つあり、1つはダイナミックレンジの広い映像を撮影できるということ。HDR映像が普及していく今後では、大きなメリットになると担当者は語った。2つめは、グローバルシャッターにより、映像でローリング歪みが発生しないこと。従来のCMOSセンサーでは上から順に読み込んでいくため、例えば映像をパン(横にスライド)したときなど、物体の形状が歪んでしまう。一方、有機センサーは、全体を1度に読み込むため、この歪みが起きない。そして3つめのメリットは、多重露光が可能なこと。説明映像によれば、サッカーの玉の軌跡などを表示することができるとのことだった。
新製品として、ホールなどの会場に設置する4Kインテグレーテッドカメラ「AQ-UE150」も展示。業界初となる4K/60p対応のリモートカメラシステムで、1.0型MOSセンサーを搭載する。水平75.1度の広角撮影、光学20倍ズームに対応し、12G-SDI、3D-SDI、HDMI、IP、光ファイバーでの出力が行える。また、4K映像から3つの異なるHD出力を切り出すクロッピング機能に対応する。
そのほか、ライブ配信サービスにダイレクト接続可能なネットワークフロー対応カムコーダー「AJ-PX5100GJ」を展示。2/3型の3MOSセンサーを搭載し、フルHD/60p AVC-ULTRAコーデック、HDR(HLG)、RTMPストーミング送出に対応している。
また、ワイヤレスマイクロホンシステム “パナガイド” 受信機「RD-760」、マイクロホン「RD-M750」は、3年ぶりのリニューアルとのこと。マイクロホンの送信機は、外部入力に対応したという。そのほか、会場では360度カメラヘッド「AW-C360C10GJ」をはじめ、4K対応のスイッチャー(切替器)など多岐に渡る製品が展示されていた。
■NEC
NECのブースでは、スカイツリーなどで電波を送信するために使用される「新型テレビ送信機」など、多くの新型送信設備が正面に展示された。2003年に地デジ放送が始まってから15年が経ち、システムの更新期にさし当たっているためのモデルチェンジで、従来から40 - 50%ほど消費電力を低下させたという。担当者によると、大きな電力を使う設備のため、この消費電力の低下によって電気代が数十万単位といった、かなりの削減に貢献するとのことだ。
また、2Kと4Kを同一チャンネルで伝送可能という「MIMO送信設備」が参考出展された。これはMIMO+多値変調+高効率コーデックにより2Kと4Kを1チャンネルで伝送するというもの。この方式は地デジの4K放送を行う際に検討されている方式の1つだという。
ほかにも、同ブースでは参考出展の技術や新製品が多数展示。4K対応の映像伝送装置、新型MPEG2エンコーダなど、4Kなどの大容量データに関連した展示が特に目立った。
■A-PAB(一般社団法人放送サービス高度化推進協会)
A-PABのブースでは、CEATECにも出展した(関連ニュース)、8K・4K放送の対応機器の展示を実施。4Kチューナー内蔵テレビや、4Kチューナーが紹介されていた。