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公開日 2019/03/22 11:00
アユート、Acoustune製品を取扱開始。独自ドライバー/モジュラー構造採用の「HS1670SS」など3機種
3モデルを編集部員ミニレビュー
アユートは、香港のイヤホンメーカー「Acoustune」の国内総輸入代理店業務を4月1日より開始。同日よりイヤホン 3機種を発売する。ラインナップと価格は以下の通り。
・「HS1670SS」:¥OPEN(予想実売価格:¥76,980前後)
・「HS1650CU」:¥OPEN(予想実売価格:¥65,980前後)
・「HS1551CU」:¥OPEN(予想実売価格:¥54,980前後)
Acoustuneは、設計を日本、開発を香港、生産を中国といった国際分業体制を取るイヤホンメーカー。開発には4.4mm 5極バランス端子“Pentaconn”などで知られる(株)日本ディックスが携わっており、これまでは同社が販売代理業務も務めてきた。4月1日以降、アユートが国内総輸入代理店業務を担当し、製品の販売/ユーザーサポート等すべての業務を行う。
いずれのモデルも、Acoustune独自開発のダイナミックドライバー「Myrinx(ミリンクス)」を搭載する。ミリンクスドライバーは、振動膜に人工皮膚や手術用縫合糸などに用いられる医療用の高機能樹脂を採用しており、軽量でありながら高い強度と柔軟性を実現。過渡特性に優れ、高解像度かつ広いダイナミックレンジの音楽再生が可能としている。
ミリンクスドライバーは改良によって世代を重ねており、現時点の最新バージョンはHS1670SS/HS1650CUに搭載される「第4世代ミリンクスドライバー」。振動膜のテクスチャー/コイル/マグネット/チューニングなどを従来から一新しているという。HS1551CUは1世代前の「第3世代ミリンクスドライバー」が搭載される。第四世代では、第三世代の振動膜をベースとしつつ、振動膜のテクスチャー、コイル/マグネットなどの駆動系、チューニングプロセスを刷新したという。
また、ドライバーを格納している“音響チャンバー”と、MMCXコネクターを含む“機構ハウジング”を完全に分離した「モジュラー構造」も共通の特徴。音響チャンバー部と機構ハウジング部の相互干渉を防ぎ、音質劣化を抑制する構造としている。
フラグシップモデルのHS1670SSは、音響チャンバー/機構ハウジング双方にステンレスを採用。付属ケーブルはシルバーコート銅線とOFC線を織り交ぜたハイブリッドケーブルで、2重ツイスト構造の8芯ケーブルに3重のシールドを施している。これにより導体抵抗値を抑えることで全周波数帯域のS/Nを向上、色付けのないクリアなサウンドとナチュラルな音響表現を実現したという。
HS1650CUは音響チャンバーを真鍮、機構ハウジングに銅を採用するモデル。HS1650SSと同様のハイブリッドケーブルを付属する。
HS1551CUは音響チャンバーを真鍮、機構ハウジングに銅を採用。ハウジングカラーにはバーガンディ/グランブルーの2色のバリエーションをラインナップする。ケーブルは、114本の極細ワイヤーを3重シールドと共に編組したOFCワイヤーケーブルを採用。導体抵抗値を抑えると共に柔軟性も確保している。
イヤーピースは3種類のシリコンイヤーピースと1種類のフォームイヤーピースが付属しており、それぞれ異なる装着感とサウンドキャラクターを楽しめる。「AET06」「AET07」は広帯域で鮮明なサウンドを特色とするシリコンイヤーピースだが、AET06はダブルフランジ、AET07はオーソドックスなシングルフランジ形状を採用。「AET08」は低域をやや増幅するシングルフランジのシリコンイヤーピースとなる。
■編集部員ミニレビュー:3種類の個性が並び立つ、充実のラインナップ
3モデルともマッシブなハウジングから太いケーブルが伸びており、一見すると装着性とは無縁な印象を受けるかもしれないが、ハウジングの内側は耳の形状に合わせてデザインされていて、イヤーピースのサイズさえ合わせれば快適にフィットする。ケーブルも、ハイブリッド/OFCワイヤーのどちらも柔らかく、太さに反して取り回しは良好な部類となっている。
豊富な付属品にも注目したい。アタッシェケースのように重厚なアルミケース、皮革調のセミハードケース、4種類の異なるタイプのイヤーピースなどが標準で付属する。所有欲も満たしてくれる。
そのサウンドで共通するのは、各パートをすっきりと聴き取ることができる優れたクリアネスだ。また、耳のまわりを包みこむように展開する、広い音場も特徴。この2点が組み合わさることで、豊かな情報量を備えながら、耳を疲れさせることのないサウンドを提供してくれる。
3モデルの中でスタンダードモデルと言えるのは「HS1650CU」だろう。上記の特徴を踏まえた上で、音のキレ、広がり、高音の伸び、低音の沈み込み等々をバランス良くあわせ持ち、1本で幅広いジャンルに対応できる。
それに加えて中高音の煌びやかさも特徴とするのが「HS1670SS」。ポップで明るい楽曲、シンセサイザーを多用する楽曲が好きなユーザーなら、こちらのモデルがより楽しめそうだ。
ラインナップ中、唯一1世代前のドライバーを搭載するのが「HS1551CU」。確かに音のキレや高域の主張では最新世代のドライバーが優れているものの、本モデルには3モデル中もっとも重厚な低域という魅力がある。例えば、大編成のオーケストラを好んで聴くようなユーザーには、むしろHS1551CUの方が満足できるかもしれない。
Acoustuneの3モデルは、“価格が高くなるほど良い”という単純な上下関係になく、純粋に音作りの違いで並び立つ。イヤーピースやケーブル交換といったチューニングの楽しみも考慮され、とても面白いイヤホンに仕上がっている。
・「HS1670SS」:¥OPEN(予想実売価格:¥76,980前後)
・「HS1650CU」:¥OPEN(予想実売価格:¥65,980前後)
・「HS1551CU」:¥OPEN(予想実売価格:¥54,980前後)
Acoustuneは、設計を日本、開発を香港、生産を中国といった国際分業体制を取るイヤホンメーカー。開発には4.4mm 5極バランス端子“Pentaconn”などで知られる(株)日本ディックスが携わっており、これまでは同社が販売代理業務も務めてきた。4月1日以降、アユートが国内総輸入代理店業務を担当し、製品の販売/ユーザーサポート等すべての業務を行う。
いずれのモデルも、Acoustune独自開発のダイナミックドライバー「Myrinx(ミリンクス)」を搭載する。ミリンクスドライバーは、振動膜に人工皮膚や手術用縫合糸などに用いられる医療用の高機能樹脂を採用しており、軽量でありながら高い強度と柔軟性を実現。過渡特性に優れ、高解像度かつ広いダイナミックレンジの音楽再生が可能としている。
ミリンクスドライバーは改良によって世代を重ねており、現時点の最新バージョンはHS1670SS/HS1650CUに搭載される「第4世代ミリンクスドライバー」。振動膜のテクスチャー/コイル/マグネット/チューニングなどを従来から一新しているという。HS1551CUは1世代前の「第3世代ミリンクスドライバー」が搭載される。第四世代では、第三世代の振動膜をベースとしつつ、振動膜のテクスチャー、コイル/マグネットなどの駆動系、チューニングプロセスを刷新したという。
また、ドライバーを格納している“音響チャンバー”と、MMCXコネクターを含む“機構ハウジング”を完全に分離した「モジュラー構造」も共通の特徴。音響チャンバー部と機構ハウジング部の相互干渉を防ぎ、音質劣化を抑制する構造としている。
フラグシップモデルのHS1670SSは、音響チャンバー/機構ハウジング双方にステンレスを採用。付属ケーブルはシルバーコート銅線とOFC線を織り交ぜたハイブリッドケーブルで、2重ツイスト構造の8芯ケーブルに3重のシールドを施している。これにより導体抵抗値を抑えることで全周波数帯域のS/Nを向上、色付けのないクリアなサウンドとナチュラルな音響表現を実現したという。
HS1650CUは音響チャンバーを真鍮、機構ハウジングに銅を採用するモデル。HS1650SSと同様のハイブリッドケーブルを付属する。
HS1551CUは音響チャンバーを真鍮、機構ハウジングに銅を採用。ハウジングカラーにはバーガンディ/グランブルーの2色のバリエーションをラインナップする。ケーブルは、114本の極細ワイヤーを3重シールドと共に編組したOFCワイヤーケーブルを採用。導体抵抗値を抑えると共に柔軟性も確保している。
イヤーピースは3種類のシリコンイヤーピースと1種類のフォームイヤーピースが付属しており、それぞれ異なる装着感とサウンドキャラクターを楽しめる。「AET06」「AET07」は広帯域で鮮明なサウンドを特色とするシリコンイヤーピースだが、AET06はダブルフランジ、AET07はオーソドックスなシングルフランジ形状を採用。「AET08」は低域をやや増幅するシングルフランジのシリコンイヤーピースとなる。
■編集部員ミニレビュー:3種類の個性が並び立つ、充実のラインナップ
3モデルともマッシブなハウジングから太いケーブルが伸びており、一見すると装着性とは無縁な印象を受けるかもしれないが、ハウジングの内側は耳の形状に合わせてデザインされていて、イヤーピースのサイズさえ合わせれば快適にフィットする。ケーブルも、ハイブリッド/OFCワイヤーのどちらも柔らかく、太さに反して取り回しは良好な部類となっている。
豊富な付属品にも注目したい。アタッシェケースのように重厚なアルミケース、皮革調のセミハードケース、4種類の異なるタイプのイヤーピースなどが標準で付属する。所有欲も満たしてくれる。
そのサウンドで共通するのは、各パートをすっきりと聴き取ることができる優れたクリアネスだ。また、耳のまわりを包みこむように展開する、広い音場も特徴。この2点が組み合わさることで、豊かな情報量を備えながら、耳を疲れさせることのないサウンドを提供してくれる。
3モデルの中でスタンダードモデルと言えるのは「HS1650CU」だろう。上記の特徴を踏まえた上で、音のキレ、広がり、高音の伸び、低音の沈み込み等々をバランス良くあわせ持ち、1本で幅広いジャンルに対応できる。
それに加えて中高音の煌びやかさも特徴とするのが「HS1670SS」。ポップで明るい楽曲、シンセサイザーを多用する楽曲が好きなユーザーなら、こちらのモデルがより楽しめそうだ。
ラインナップ中、唯一1世代前のドライバーを搭載するのが「HS1551CU」。確かに音のキレや高域の主張では最新世代のドライバーが優れているものの、本モデルには3モデル中もっとも重厚な低域という魅力がある。例えば、大編成のオーケストラを好んで聴くようなユーザーには、むしろHS1551CUの方が満足できるかもしれない。
Acoustuneの3モデルは、“価格が高くなるほど良い”という単純な上下関係になく、純粋に音作りの違いで並び立つ。イヤーピースやケーブル交換といったチューニングの楽しみも考慮され、とても面白いイヤホンに仕上がっている。