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公開日 2019/11/02 11:32
<ヘッドフォン祭>KORGとVOXからNCヘッドホン。DJや演奏者の耳を保護する独自機能搭載
来春発売予定
(株)コルグは、KORGとVOXの2ブランドから、ノイズキャンセリングヘッドホンを発売する。本日2日とあす3日に、東京・中野で開催されている「ヘッドホン祭り」会場で発表会が開催された。
KORGブランドのヘッドホンは「NC-Q1」で、主にDJ向けのモデル。予価4万円程度。VOXブランドのヘッドホンは「VH-Q1」という型番で、ギターなどのセッション用途がメインとなる。こちらも価格は予価4万円程度だ。両モデルともにブラックとホワイトの2色展開で、来春の発売を予定する。
両ブランドのヘッドホンは、ともにノイズキャンセリング機能を搭載しているが、用途が異なる。KORG「NC-Q1」はDJ向けの機能を充実させている一方、VOX「VH-Q1」はギターの練習、セッションをヘッドホン内で行えるユニークな機能を備えた。
ともに騒音による耳へのダメージを抑えながら、音楽制作やDJプレイを行えるよう工夫している。
■DJの聴覚保護は深刻な問題
製品については、技術開発部の河村裕司氏が詳細を説明した。まずはDJ用のNC-Q1について紹介が行われた。
両モデルとも、オリジナルのPEEKドライバーを搭載。液晶ポリマーなどよりも高価な部材だが、中域の再生に優れていることもあって採用したという。さらに、このPEEKの性能を活かすよう、口径は41mmというイレギュラーなサイズを採用した。
ノイキャンは、ノイズを25dB減衰する性能を備えている。フィードバック/フィードフォワードのハイブリッド方式を採用している。 またノイキャンの設定そのものも、通常のヘッドホンとは異なっているとのこと。具体的には、通常のヘッドホンは暗騒音を中心に減衰させるのに対して、コルグの製品はより上の帯域も消す、フラットバランスの仕上がりになっているという。
また、これも両モデル共通の特徴として、Siri呼び出し、Googleアシスタント呼び出しにも対応。ワイヤードでも使え、その場合は充電残量がゼロでもパッシブヘッドホンとして使用可能だ。さらにBluetoothのコーデックは、SBC/AACのほか、aptXやaptX HDにも対応している。Bluetooth時の遅延は最短で40msec程度とのこと。
バッテリー持続時間も両モデルで共通しており、ワイヤード接続時のノイズキャンセリングオン時で36時間、Bluetooth接続時で29時間。そして、Bluetooth接続+ノイズキャンセリングオン時は26時間の連続使用が可能だ。
河村氏は、「DJブースは105dBくらいの音が鳴っている。DJミキサーからの音は110dB程度。一般には100dBを超えると、即座に耳へのダメージがあると聴覚にダメージがあると言われているので、DJの耳を保護する対策はとても重要だ。このヘッドホンであれば、騒音を25dB落とすことで、耳を保護できる」と説明した。
さらに通常のヘッドホンのノイズキャンセリング機能との違いとして、120dBを超える爆音下でも動作する。マイクが過入力になって動作しないこともあるが、それが起きないようにアッテネーターをON/OFFできる。
外音取り込み機能も備えており、イヤーパッドをタッチすることで片耳で外音取り込みが行える。さらにタッチ&ホールドすると両耳でのモニターも行える。
またヘッドホン本体で外音取り込みレベルの設定、マイクアッテネーターのON/OFF、Sound Enhancingなど、様々な設定が行える。
■VOXの製品は「持ち運ぶセッションスタジオ」
VOXの「VH-Q1」は、ギターを練習する際に便利な機能を搭載した製品だ。
河村氏は、「昔はギターの練習を行う時は、スピーカーを使うことが多かったが、最近の練習環境はポータブルオーディオ環境と簡易アンプが増えている」と説明した。
同氏はまた、「練習用の楽曲を再生しながらギターの音もモニタリングして聴くために、イヤホンとヘッドホンを被せて使ったり、片耳だけイヤホンとヘッドホンを両方使ったりなど、様々な工夫を行っているが、音がこもるという弱点がある」とも指摘した。
VH-Q1にもSound Enhancing機能を搭載しているが、これはコルグブランドの製品とは設定が異なり、音を積極的に加工する設計となっている。マイクから取り込んだ音にエフェクトをかけることもでき、ヘッドホン内でミキシングすることが可能だ。河村氏は「ヘッドホンによる没入型ジャムセッション。持ち運ぶセッションスタジオだ」と本機の特徴について説明した。
発表会には、フリーライターの藤本健氏や、コルグの河村氏、そしてメディアミックスプロジェクト「D4DJ」のユニット「燐舞曲(ロンド)」より、青柳椿役の加藤里保菜さん、矢野緋彩役の もものはるな さんが登壇し、トークセッションが行われた。D4DJは、バンドリ!などを提供するブシロードの新しいDJプロジェクトだ。
なぜヘッドホンに参入したのかと聴かれた河村氏は、「元々はヘッドホンを考えていたわけではない。最初は楽器を考えていたが、聴覚保護を行いたいという考えからヘッドホン開発に行き着いた」と説明した。
D4DJの二人も、ライブなどでは、かなりの爆音下にさらされることが多いとのこと。実際に体験した感想を聞かれた加藤さんは「全然違いました! 操作がかんたん。特にすぐ外音を取り込める機能は、仕事でも便利ですし、プライベートでも便利に使えそう」とコメント。もものはるなさんも、「私たちのユニットにもDJがいますが、片耳を外す必要がないと聴いたので、すぐに教えたいです!」と話していた。
KORGブランドのヘッドホンは「NC-Q1」で、主にDJ向けのモデル。予価4万円程度。VOXブランドのヘッドホンは「VH-Q1」という型番で、ギターなどのセッション用途がメインとなる。こちらも価格は予価4万円程度だ。両モデルともにブラックとホワイトの2色展開で、来春の発売を予定する。
両ブランドのヘッドホンは、ともにノイズキャンセリング機能を搭載しているが、用途が異なる。KORG「NC-Q1」はDJ向けの機能を充実させている一方、VOX「VH-Q1」はギターの練習、セッションをヘッドホン内で行えるユニークな機能を備えた。
ともに騒音による耳へのダメージを抑えながら、音楽制作やDJプレイを行えるよう工夫している。
■DJの聴覚保護は深刻な問題
製品については、技術開発部の河村裕司氏が詳細を説明した。まずはDJ用のNC-Q1について紹介が行われた。
両モデルとも、オリジナルのPEEKドライバーを搭載。液晶ポリマーなどよりも高価な部材だが、中域の再生に優れていることもあって採用したという。さらに、このPEEKの性能を活かすよう、口径は41mmというイレギュラーなサイズを採用した。
ノイキャンは、ノイズを25dB減衰する性能を備えている。フィードバック/フィードフォワードのハイブリッド方式を採用している。 またノイキャンの設定そのものも、通常のヘッドホンとは異なっているとのこと。具体的には、通常のヘッドホンは暗騒音を中心に減衰させるのに対して、コルグの製品はより上の帯域も消す、フラットバランスの仕上がりになっているという。
また、これも両モデル共通の特徴として、Siri呼び出し、Googleアシスタント呼び出しにも対応。ワイヤードでも使え、その場合は充電残量がゼロでもパッシブヘッドホンとして使用可能だ。さらにBluetoothのコーデックは、SBC/AACのほか、aptXやaptX HDにも対応している。Bluetooth時の遅延は最短で40msec程度とのこと。
バッテリー持続時間も両モデルで共通しており、ワイヤード接続時のノイズキャンセリングオン時で36時間、Bluetooth接続時で29時間。そして、Bluetooth接続+ノイズキャンセリングオン時は26時間の連続使用が可能だ。
河村氏は、「DJブースは105dBくらいの音が鳴っている。DJミキサーからの音は110dB程度。一般には100dBを超えると、即座に耳へのダメージがあると聴覚にダメージがあると言われているので、DJの耳を保護する対策はとても重要だ。このヘッドホンであれば、騒音を25dB落とすことで、耳を保護できる」と説明した。
さらに通常のヘッドホンのノイズキャンセリング機能との違いとして、120dBを超える爆音下でも動作する。マイクが過入力になって動作しないこともあるが、それが起きないようにアッテネーターをON/OFFできる。
外音取り込み機能も備えており、イヤーパッドをタッチすることで片耳で外音取り込みが行える。さらにタッチ&ホールドすると両耳でのモニターも行える。
またヘッドホン本体で外音取り込みレベルの設定、マイクアッテネーターのON/OFF、Sound Enhancingなど、様々な設定が行える。
■VOXの製品は「持ち運ぶセッションスタジオ」
VOXの「VH-Q1」は、ギターを練習する際に便利な機能を搭載した製品だ。
河村氏は、「昔はギターの練習を行う時は、スピーカーを使うことが多かったが、最近の練習環境はポータブルオーディオ環境と簡易アンプが増えている」と説明した。
同氏はまた、「練習用の楽曲を再生しながらギターの音もモニタリングして聴くために、イヤホンとヘッドホンを被せて使ったり、片耳だけイヤホンとヘッドホンを両方使ったりなど、様々な工夫を行っているが、音がこもるという弱点がある」とも指摘した。
VH-Q1にもSound Enhancing機能を搭載しているが、これはコルグブランドの製品とは設定が異なり、音を積極的に加工する設計となっている。マイクから取り込んだ音にエフェクトをかけることもでき、ヘッドホン内でミキシングすることが可能だ。河村氏は「ヘッドホンによる没入型ジャムセッション。持ち運ぶセッションスタジオだ」と本機の特徴について説明した。
発表会には、フリーライターの藤本健氏や、コルグの河村氏、そしてメディアミックスプロジェクト「D4DJ」のユニット「燐舞曲(ロンド)」より、青柳椿役の加藤里保菜さん、矢野緋彩役の もものはるな さんが登壇し、トークセッションが行われた。D4DJは、バンドリ!などを提供するブシロードの新しいDJプロジェクトだ。
なぜヘッドホンに参入したのかと聴かれた河村氏は、「元々はヘッドホンを考えていたわけではない。最初は楽器を考えていたが、聴覚保護を行いたいという考えからヘッドホン開発に行き着いた」と説明した。
D4DJの二人も、ライブなどでは、かなりの爆音下にさらされることが多いとのこと。実際に体験した感想を聞かれた加藤さんは「全然違いました! 操作がかんたん。特にすぐ外音を取り込める機能は、仕事でも便利ですし、プライベートでも便利に使えそう」とコメント。もものはるなさんも、「私たちのユニットにもDJがいますが、片耳を外す必要がないと聴いたので、すぐに教えたいです!」と話していた。