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公開日 2020/05/13 17:43
ソニー19年度決算は減収減益。新型コロナの影響で営業利益は682億円減
2020年度連結業績見通しは見送り
■EP&S分野にもっとも早く大きな影響
ソニーは、2019年度連結業績を発表、専務 CFO 十時裕樹氏が説明を行った。売上高は前年比95%の8兆2,599億円、営業利益は同95%の8,455億円、当期純利益は同64%の5,822億円と減収減益。また、第4四半期連結業績は、売上高が前年同期比82%の1兆7,487億円、営業利益が同43%の354億円、四半期純利益が同14%の126億円。
新型コロナウイルス感染拡大による影響について十時氏は、「前回の決算発表時に、現時点で業績に与える影響を把握するのは困難だが、今後の事態の進展によっては、今回の400億円の上方修正を打ち消す規模の大きな影響が出る可能性も否定できないとの見方を示したが、それを上回る規模となった。影響のスピードは事業ごとに異なり、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野がもっとも早く影響が出た。今後、他分野にも影響が拡大していくと見られ、長引く可能性もある。一方、ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野のようにポジティブな影響が見られるものもある」と説明した。
営業利益への影響額については、最も大きな影響が出たEP&S分野は、中国・マレーシアの製造事業所の稼働停止による供給不足や世界各国のロックダウンによる需要減から351億円減、金融分野では市況悪化によりソニー銀行の投資有価証券評価損益が悪化するなど280億円減となった。一方、G&NS分野ではネットワーク会員が大幅に増加するなど、ゲームソフトウェアのダウンロード販売やネットワークサービスの増収により28億円増、映画分野では映画作品のデジタル販売の好調や劇場公開延期によるマーケティング費用減少により15億円増となったが、合計では682億円減を試算する。
各事業の概況では、G&NS分野は売上高が3,333億円減の1兆9,776億円、営業利益が727億円減の2,384億円とゲームソフトウェアの減収などから大幅な減収減益となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響では、プレイステーション4は若干の影響は見られたものの堅調に推移。プレイステーション5は、社員の在宅勤務や海外渡航制限の影響から市場投入へ向けて一部制約が出ているが、対応策を講じており、当初の予定通り年末商戦期の発売を予定している。
EP&S分野はスマートフォンやテレビの販売台数の減少から売上高は3,294億円減の1兆9,913億円と大幅な減収となったが、モバイル・コミュニケーションにおけるオペレーション費用の削減などから営業利益は108億円増の873億円となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響は最も大きく、テレビでは主力4工場のうち3工場が3月以降順次稼働を停止。その後、順次再開しているが、供給が需要に追いつかない状況だ。「足元では特に欧州での市場悪化が顕著。テレビではインドやベトナムに大きな影響が出ており、デジタルカメラは影響が長引く可能性を懸念している」との見方を示した。
イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野は、モバイル機器向けイメージセンサーの大幅な増収により売上高は1,912億円増の1兆706億円、営業利益は917億円増の2,356億円と大幅な増収増益。新型コロナウイルス感染拡大による大きな影響は出ていない。ただし、「現在のスマートフォンの需要がウイルスの影響で落ちていることは事実。その影響やプロダクトミックスによる悪影響は見ていかないといけない」とスマートフォン市場の減速に注視していく。
2020年度連結業績見通しは、「見通しが立たない」ことから見送られ、8月初旬の2020年度第1四半期決算発表時に示される予定だ。なお、金融分野を除く営業利益の試算として、「第1四半期中は新型コロナウイルス感染拡大が続き、ヒト・モノの移動が制限され、事業活動への制約が続くが、6月末に感染拡大はピークアウト。第2四半期中にヒト・モノの移動制限が緩和され、事業活動も段階的に正常化に向かい、第2四半期末には新型コロナウイルスの影響はほぼなくなり、第3四半期には事業活動は正常な姿に戻る」との前提条件の下で、3割程度の減少との数字が示された。
ソニーは、2019年度連結業績を発表、専務 CFO 十時裕樹氏が説明を行った。売上高は前年比95%の8兆2,599億円、営業利益は同95%の8,455億円、当期純利益は同64%の5,822億円と減収減益。また、第4四半期連結業績は、売上高が前年同期比82%の1兆7,487億円、営業利益が同43%の354億円、四半期純利益が同14%の126億円。
新型コロナウイルス感染拡大による影響について十時氏は、「前回の決算発表時に、現時点で業績に与える影響を把握するのは困難だが、今後の事態の進展によっては、今回の400億円の上方修正を打ち消す規模の大きな影響が出る可能性も否定できないとの見方を示したが、それを上回る規模となった。影響のスピードは事業ごとに異なり、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野がもっとも早く影響が出た。今後、他分野にも影響が拡大していくと見られ、長引く可能性もある。一方、ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野のようにポジティブな影響が見られるものもある」と説明した。
営業利益への影響額については、最も大きな影響が出たEP&S分野は、中国・マレーシアの製造事業所の稼働停止による供給不足や世界各国のロックダウンによる需要減から351億円減、金融分野では市況悪化によりソニー銀行の投資有価証券評価損益が悪化するなど280億円減となった。一方、G&NS分野ではネットワーク会員が大幅に増加するなど、ゲームソフトウェアのダウンロード販売やネットワークサービスの増収により28億円増、映画分野では映画作品のデジタル販売の好調や劇場公開延期によるマーケティング費用減少により15億円増となったが、合計では682億円減を試算する。
各事業の概況では、G&NS分野は売上高が3,333億円減の1兆9,776億円、営業利益が727億円減の2,384億円とゲームソフトウェアの減収などから大幅な減収減益となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響では、プレイステーション4は若干の影響は見られたものの堅調に推移。プレイステーション5は、社員の在宅勤務や海外渡航制限の影響から市場投入へ向けて一部制約が出ているが、対応策を講じており、当初の予定通り年末商戦期の発売を予定している。
EP&S分野はスマートフォンやテレビの販売台数の減少から売上高は3,294億円減の1兆9,913億円と大幅な減収となったが、モバイル・コミュニケーションにおけるオペレーション費用の削減などから営業利益は108億円増の873億円となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響は最も大きく、テレビでは主力4工場のうち3工場が3月以降順次稼働を停止。その後、順次再開しているが、供給が需要に追いつかない状況だ。「足元では特に欧州での市場悪化が顕著。テレビではインドやベトナムに大きな影響が出ており、デジタルカメラは影響が長引く可能性を懸念している」との見方を示した。
イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野は、モバイル機器向けイメージセンサーの大幅な増収により売上高は1,912億円増の1兆706億円、営業利益は917億円増の2,356億円と大幅な増収増益。新型コロナウイルス感染拡大による大きな影響は出ていない。ただし、「現在のスマートフォンの需要がウイルスの影響で落ちていることは事実。その影響やプロダクトミックスによる悪影響は見ていかないといけない」とスマートフォン市場の減速に注視していく。
2020年度連結業績見通しは、「見通しが立たない」ことから見送られ、8月初旬の2020年度第1四半期決算発表時に示される予定だ。なお、金融分野を除く営業利益の試算として、「第1四半期中は新型コロナウイルス感染拡大が続き、ヒト・モノの移動が制限され、事業活動への制約が続くが、6月末に感染拡大はピークアウト。第2四半期中にヒト・モノの移動制限が緩和され、事業活動も段階的に正常化に向かい、第2四半期末には新型コロナウイルスの影響はほぼなくなり、第3四半期には事業活動は正常な姿に戻る」との前提条件の下で、3割程度の減少との数字が示された。