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公開日 2020/05/18 18:59

パナソニック、19年度決算は減収減益。テレビ事業も赤字ながら21年度の黒字化へ改革を進める

新型コロナウィルスの影響は「底をついた」
Senka21編集部 徳田ゆかり
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パナソニックは2019年度本決算説明会をテレフォンカンファレンスにて開催、同社取締役 常務執行役員の梅田博和氏が説明を行った。なお同社代表取締役社長 CEO 津賀一宏氏による2020年度の経営方針・事業戦略については、新型コロナウィルス感染症の状況を踏まえ、別途機会を設ける予定としている。

営業利益の増減要素

2019年度の連結業績

2019年度の実績は、売上高、営業利益、純利益は事業ポートフォリオ改革や新型コロナウィルス 感染拡大の影響などにより減収・減益に。アプライアンスやコネクティッドソリューションズの営業利益に特にコロナウィルスの影響が強く出た。しかしながら全社でのフリーキャッシュフローは大幅改善し、資金は十分な流動性を確保したとした。

セグメント別の実績

事業ポートフォリオの改革を進める

取り組みを進める事業ポートフォリオ改革の進捗については、車載用角形電池、街づくり、セキュリティシステムで共創の取り組みを強化、赤字事業の半導体、液晶パネル、ソーラーは、方向付けを完了したとし、減益体質からの脱却へ取り組みは推進しているとした。

2019年度総括

新型コロナウィルス感染拡大に対して

2020年度の方向性など詳細は別の機会に説明するとし、新型コロナウイルス感染症拡大に対する取り組みについては、ステークホルダーの健康・安全確保、社会への貢献、事業継続性の確保の3つのポイントで進めていると説明。収益改善の取り組みとして、経営体質強化、車載事業の収益化、事業ポートフォリオの改革の継続・推進を進めていくとした。

<以下質疑応答のおもな内容>

Q
新型コロナウィルスの影響はどのような状況か。

A
20年度の見通しが想定しづらい。足元の4月の状況では、販売が前年比8割を少し切る程度。地域別状況には差があり、インドは事業規模は小さいが4月の売り上げがゼロ。日本、中国など事業規模の大きいところは9割。北米、欧州、東南アジアは8割弱。

4月がボトムとなって、5月に経済活動が再開しており、6月にかけゆるやかに回復し、2Qに回復状況がかたちとなって、下期は昨年並とみている。

Q
テレビ事業の改革はどのように進めているか。

A
コロナウィルスの影響が大きかったのがアプライアンス社。テレビの構造改革は、さまざまな可能性を検討中だが、設備の減損計上も発生している。今回の数字はその結果である。

Q
新型コロナ影響があったと思うが、サプライチェーンの見直しは。

A
中国からの部品供給の影響はかなり少なくなったが、全世界で常にリスクをはらむ。代替地は有効な対策と感じたので、すぐに切り替えてサプライチェーンができるようなところを探している。

Q
テレビ事業の改革の状況は。21年度までの黒字化めざすとしていたが、19年度に続き、20年度も赤字見通しか。

A
あらゆる可能性、協業も含めて協議をしている。テレビ事業の収益性は、19年度に100億円超える赤字だったが、21年度で赤字解消する路線に変更はない。20年度に赤字が残るが、固定費改善、協業先との提携、地域を絞った販売などで、赤字の規模は2けた億円の見通し。19年度以降低収益事業に手を打つとして進めているが、20年度もぶれずに進めていく。

Q
コロナウィルスで開発ヘの影響は。これに対しどうコントロールしているか。

A
多少の開発の遅れは出る。しかしリモートでの開発を、VPNを使ってかなりの案件が順調にまわりだしている。ただし設備を使って検証するのはバーチャルでは難しいが。固定費の削減として1000 億円の体質強化、オートモーティブも100億円良化となったが、こうした開発の効率化が実を結んだと見ている。20年度も開発の効率化を進める。

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