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公開日 2022/04/28 11:00

デノン、Dolby Atmos対応エントリーサウンドバー「DHT-S217」。5/19発売

サウンドバーの知見とノウハウを得た山内氏がチューニング
編集部:杉山康介
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デノンは、Dolby Atmos対応サウンドバー「DHT-S217」を5月19日より発売する。価格はオープンだが、税込29,700円での実売が予想される。

DHT-S217

同社が2019年に発売し大ヒットを記録したという、サウンドバー「DHT-S216」の後継となる機種。最大の進化点としては、Dolby Atmosに対応したことで、ロスレスでのイマーシブオーディオ再生が可能になったことがある。

SoCには「DHT-S517」と同じ、同社ハイエンドAVアンプで搭載しているチップをグレードアップしたものを採用。これにより高い演算処理能力を実現し、Dolby Atmosも余裕を持って再生できるようになったという。また、電源ユニットもDHT-S517と同等のものを搭載。パワーアンプの出力とは不釣り合いなほどに強力であり、安定した作動を実現するとしている。

Dolby Atmos対応により、ロスレスでのイマーシブオーディオ再生が可能となった

ドライバーはDHT-S216同様、75mmサブウーファー×2、45×90mmミッドレンジ×2、25mmトゥイーター×2の3ウェイ6スピーカーシステムを搭載。筐体設計も前モデルと同じになっているが、フットの形状を直方体から四角錐台へと変更し、厚みも1mm増やしている。これによりダウンファイアリングウーファーの低域の抜けがアップしたとのこと。

サウンドチューニングはデノンの各製品を手掛ける山内慎一氏が担当。前述の通りアコースティックな部分はほとんど変更されていないため、山内氏はその分チューニングにじっくりと取り組むことができたという。加えてDHT-S216が山内氏にとって初のサウンドバー製品だったのに対し、本機ではDHT-S517や「DENON HOME SOUND BAR 550」で培った知見・ノウハウを活かし、チューニングに取り組んだそうだ。

フォーマットはDolby AtmosやDolby TrueHD、リニアPCM(7.1ch)、MPEG-4 AACなどに対応。入力は4K対応HDMIや光デジタル、AUXを搭載。出力は4K・eARC対応のHDMIとサブウーファーアウトを搭載する。

筐体設計などは前モデルを踏襲しつつ、フットの形状と厚みを変更

専用のリモコンが付属する

サウンドモードはMOVIE/MUSIC/NIGHTに加え、これらのサウンドモードやバーチャルサラウンド処理をバイパスし、高純度再生を実現するPUREモードを装備。CECにも対応するため、対応テレビと接続すればテレビのリモコンからの音量操作や、電源オン/オフの連動設定などができる。

外形寸法は890W×67H×120Dmmで、質量は3.5kg。パッケージには専用のリモコンが付属する。

HDMI端子はeARCに対応する

編集部インプレッション

今回、事前にDHT-S217のサウンドを試聴することができたため、簡単ではあるがインプレッションを記していきたい。

まずはステレオ音源をPUREモードで、前モデルのDHT-S216と比較試聴した。はじめに断っておくと、DHT-S216は発売から2年以上が経った今でも高音質だと感じられるサウンドバーだ。それを踏まえてなおDHT-S217からは “音の進化” を感じられた。

全体的に音が繊細になっており、より洗練された印象。女性ボーカルやアコースティックギターのアルペジオの消え際を綺麗に描写しつつ、コードを強く掻き鳴らしたときも暴れることなく、それでいて瑞々しい響きを聴かせてくれる。

純粋な音質のグレードアップもさることながら、Dolby Atmos対応により、イマーシブオーディオをロスレス出力できるようになったことの効果には目覚ましいものがあった。同じソースであっても、DHT-S217は音の立体感がまるで違ってくる。空間に散らばる音の粒立ちや鮮度感が別物で、それこそMP3とFLACを比べるかのようだ。音場のサイズ感も大きく違ってくるため、よりDolby Atmosの“ 包まれ感” を強く感じることができた。

手前がS217で、奥がS216。基本的なデザインは一緒だが、前面のファブリック生地が明るいグレーになっている

本製品の登場により、デノンのDolby Atmos対応サウンドバーはプレミアム帯からエントリーまで幅広く選べるようになる。しかも「サウンドバーの知見とノウハウを得た山内氏」が手掛けるということもあり、これからサウンドバーを購入しようと考えている方はもちろん、DHT-S216のユーザーにもおすすめしたい製品だ。

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