ゼンハイザー、“IEシリーズ” の新エントリーイヤホン「IE 200」。イヤーピースの深さで変わる低域調整機構を搭載

Sonova Consumer Hearing Japanは、ゼンハイザーブランドの有線イヤホン “IEシリーズ” のエントリーモデルとなる「IE 200」を、2023年1月31日に発売する。オープン価格だが、市場では税込23,760円前後での実売が想定される。

「価格を超えたパフォーマンスを発揮する、高音質有線イヤホンの最初の1本としてオススメのモデル」と謳う、“IEシリーズ” の新たなエントリーモデル。自社開発のダイナミック型ドライバー1基の構成や、独自開発の音響技術の数々を上位モデルから受け継ぎつつ、2つの音色を切り替えられる新たな音質調整機構も取り入れた。

ドライバーユニットは、上述の通り自社開発／生産のダイナミック型「7mm TrueResponseトランスデューサー」を左右それぞれ1基ずつ搭載。振動板にはポリマーをブレンドした素材を用い、長年の研究に基づいたコーティング無しのプレーンな形状を採用する。さらに熟練した技術を持つアイルランド工場で精密な組み立てを行うことで、歪みを徹底的に排除し、すべての周波数帯域をシルクのようなスムーズなつながりで奏でるとしている。

イヤーピースを取り付けるノズル部分には、特許出願中の新機構「デュアルチューニングシステム」を搭載。ノズルに小さなホール（穴）とスリット（溝）を設けており、イヤーピースを取り付ける深さによって通気量が変化する。これにより、イヤーピースの取り付け方を変えるだけで、空間の広がりと低域の量感を2段階で調節することができる。

イヤーピースをノズル根元まで深く取り付けると「クローズ／スタンダードポジション」となり、密閉性が高く低域が豊かなサウンド傾向となる。同社ではこの状態を本モデルの標準サウンドと位置づけている。

逆に、イヤーピースを浅く取り付けると「オープンポジション」となり、通気性が高く開放的なサウンド傾向となる。音圧や低域の量感が軽くなるほか、密閉感が軽減されるため装着感にも違いが出るとのこと。

ノズルのトップ部分には、同社の最新フィルター技術「アコースティックフリース」を配置し、空気の乱れと歪みを抑制。2 - 3kHz以上の振幅を抑えることで、耳に刺さるようなピークの少ない滑らかな高域が再生できるという。

また、上位モデル「IE 300」と共通する技術「レゾネーターチャンバー」も搭載するが、IE 300ではノズル部に配置していたのに対し、IE 200ではイヤーピース側に取り付けている。アコースティックフリースとレゾネーターチャンバーの併用により、IE 300よりも滑らかな高域を実現したとのこと。

さらに、ハウジングには「バックボリューム機構」も内蔵。上位モデル「IE 600」と同等のもので、ハウジング内の通気をコントロールして中低域の歪みを軽減。ボーカルが際立ち、細部まで表現できるとしている。

ケーブルは他のIEシリーズと同様、独自形状のMMCXコネクターにより着脱が可能。付属ケーブルには、軽量かつ高耐久性でタッチノイズも抑えたという「ブレードケーブル」を新たに採用した。ケーブル長は約1.2m、プラグ形状はL字型の3.5mmステレオミニとなる。

ほか、イヤーピースはシリコン／フォームそれぞれ3サイズずつ（S/M/L）が用意され、本体色と同じオールブラックカラーの収納ポーチも同梱する。再生周波数帯域は6Hz - 20kHz、インピーダンスは18Ω、感度は119dB（＠1kHz、1Vrms）。THDは0.08％以下。ハウジング質量は片側4g。