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今は「いい音でしょ!」じゃなく、「生々しいでしょ?」が正解なんです/コール徳島店
「ホームシアター」に代わる適切な名称をそろそろ考えないと
「実は最近じわじわと、過去に設置したホームシアターのお客様からグレードアップのご依頼が増えています」と話すコール徳島店店長・野田博之氏。そこには理由が隠されており、「ズバリ『サブスク』と『ドルビーアトモス』の2つが要因です。今さらとお思いでしょうが、田舎ほど流行が伝わってくるのは遅いものですから(笑)」。

実は、ここ数年のホームシアターを楽しむコンテンツの変化が、ホームシアターの立ち位置にも大きく影響を及ぼしていると指摘する。
「昔は、セル版のDVD/BDやレンタルDVD/BDが主流でした。しかし、今はサブスクのおかげで皆が手軽に好きなコンテンツを楽しめるようになりました。そうした新しい流れのなかで、昔に比べてシアターシステムが注目されるようになり、また、所有される方の使用頻度も増えてきています」。

さらに、「そこへまたなにかよくわからない『ドルビーアトモス』というワードをちらほら見聞きしはじめて…」とドルビーアトモスがその流れをさらに後押しする。その詳しい理由は後述する。
ショールームへのお客様へのデモにもサブスクを活用。「Netflixをゴリゴリに推しています。この人はNetflixの回し者なのではないかと疑われているかもしれませんね(笑)。アマゾンプライムの加入率も高いので、そこもしっかり忘れずにフォローしています」。
コール徳島店の接客において注目されるのは、「『シアター』というワードはあまり使わないように心がけています」という野田店長の言葉。ホームシアターなのに “シアター” でない?

「映画に馴染みのない人にとっては、なんのありがたみもない言葉だからです」というのがその根拠だ。「声優さんの声を “本物” のように聴きたい“リアル派”の人には、特に言葉には気を遣っています。『いい音でしょ!』では刺さらない。『生々しいでしょ?』が正解なんです」。

音の価値判断の尺度が多様化してきているとも捉えられるが、野田店長は「いい音がわからないんだと思います」と推測する。「 “音質” というワードに誰もが興味を示すわけではないんです。むしろネガティブなイメージを持つ人が少なくないと感じています。音質の良し悪しがよくわからない。だから興味がないのではないでしょうか」。
もちろん、なんでもいいというわけではない。「人の声や家族の声のちょっとした違いは見事に聞き分けるんですね。つまり、いい音ではなくて、いかに “生々しく” 聴こえるか。生の音がキーワードになってきていることを強く実感します」。
この流れのなかでクローズアップされてくるのが「ドルビーアトモス」だ。「生の音を再現するためには、前だけではなく、後ろや上にもスピーカーが必要になります。そこで、ドルビーアトモスのコンテンツのデモが大変喜ばれています」と注目が集まる背景を説明してくれた。
なお、テレビとの同時購入が増えている「サウンドバー」については、野田店長はどのように見ているのだろうか。「当店はちょっと波に乗れていないですね。サウンドバーはテレビの前に置くため、テレビの下から音が出てくることになり、そこにやはり違和感を覚えるんです」。
ホームシアターとサウンドバーは方向性が異なるものであり、「サウンドバーからのステップアップはまずないですね。やはりそこでゴール、終点なんです」との見方を示した。
ホーム “シアター” システムに対する関心が沸々と湧き上がってきたこの変化を捉え、その流れをどうすればグイと引き寄せることができるのか。 “今” のお客様を正面から見つめ、「シアター」という言葉を使わない固定概念に捕らわれないアプローチが必要と訴える野田店長。
「『ホームシアターシステム』は、映画、ドラマだけのものではなく、ゲーム、カラオケ、動画、そして、SNSまで、その世界を大きく広げてくれます。 “生々しい音” により、一層リアルな体験へと誘ってくれます。実際に当店では、ゲームやカラオケ目的のご依頼が増えてきています。そろそろ、『ホームシアター』という名称に変わるものを考えないといけない気がしています」。
コール徳島店 店舗概要
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